友人知人に「友達って何?」とメッセージしてみたら
「大人になると友達ができない」という声をときどき聞きます。友達がほしいのにできない――そんな方は本特集にヒントがあります。友達論や新しい友達を増やせそうなスポットの紹介、友達と一緒に過ごさないひとり時間など、友達にまつわるあれこれを取り上げます。
100人いたら100通りの解があってもおかしくない、それぞれが思う友達とは――。
筆者の周りの30代に友達って何ですか、と問いかけてみました。あえて対面や座談会というスタイルではなく、LINEやFacebookメッセージという、1対1で素直な本音が聞ける“場所”で。各自が考える、心地よい友達の在り方を聞くことができました。
※ すべて、やりとりした相手の許可を得て、画像を一部加工・掲載しています。
■友達=自分のディープな話ができる相手
かれこれ16年くらいの付き合いになる相手に、LINEで唐突な質問を振ってみました。
彼女とは筆者が高校受験前に通い始めた塾で出会い、互いに18歳で上京。同じ学校に通ったことはありませんが、学生時代から今も変わらず遊ぶ仲です。大人になってからは1年に数回会う程度ですが、LINEでやりとりして、それぞれの近況をほどほどに押さえている、といった関係性。
彼女にとっての友達は、どれくらいディープな話ができるか、どういうカテゴリの話をするか、といった基準で、数パターンに分かれるといいます。
さらに、ときどきでも連絡を取り合っているか、たまには会うかなど、現在も関係が継続している相手を友達の中でも、特別な間柄の友達(いわゆる親友?)と認識するようです。
■友達=気軽に抽象的な話ができる人
仕事関係で知り合って7年くらい。1年に1回会うか会わないかの、ゆるいつながりだけれど、居心地が悪くない相手にも、唐突に質問を送りつけてみました。
彼が言う「こういう抽象的な話」はたしかに、話せる人を選びます。「友達って何?」という、普段はメッセージ上で問いかけることのない質問を、冒頭の16年来の友の次に送りつけた相手は彼でした。
茫洋とした質問、人によっては拒否反応とまではいかなくても、引かれたり、「なんなのいきなり(笑)?」と流されたりしそうな質問も受け止めて、それなりに真摯に回答してくれそう――。
自分が持つ人間関係のなかから絞り込まれた、「一歩深い」関係性を感じられる友達には、そんな思いを抱きます。
■友達=好きなことを共通項につながる人
こちらは知人女性とのやりとりです。
友達=依存先のひとつ、と捉える彼女は、趣味や好きなものを共通項に持つ友達を複数人持っています。
どちらかと言うと、友達と認識する範囲は「広く・深く」派。趣味や好きなものを「核」として持っている相手と、友達関係を構築していくようです。出会いの場やきっかけがあれば、新しい友達を増やしていきやすい考え方だと思います。
■友達=途絶えたりつながったり……変化していく関係の人
こちらも知人女性とのやりとりです。
結婚や出産、育児など、ライフステージが変化していくことが多い女性はとくに、片方の状況が変わると一時的に会わなくなる時期もあります。ただ、それぞれの状況が落ち着くと、なんとなく連絡をとるようになり、関係が再開。なんて話を人生の先輩方から聞くことは少なくありません。
彼女にとっての友達とは、気が合ったり、好きなものが共通していたりして、かつ心地よい関係性を築ける人のこと。会って同じ時間を過ごしたいと思え、会っていてストレスがない相手、ともいえるでしょう。時間は有限。そう考えると、友達が変動していくのは自然なことなのかも。
友達の捉え方や定義は人それぞれ。あなたにとっての友達とは、どんな存在ですか? どんな友達関係だと心地よいですか? 本特集を通じて共に考えていきましょう。
Text/池田園子
いろいろな顔を持つ女性たちへ。人の多面性を大切にするウェブメディア「DRESS」公式アカウントです。インタビューや対談を配信。