ざっくりニットは、可愛らしいほっこりした感じがあり、しかも下にたくさん着られるので、冬に欠かせないアイテムです。
まずは網目の粗いローゲージのものを選びましょう。網み目自体が模様になっているものは、太って見える可能性があります。だから、必ず飾りなどのないシンプルなものにしましょう。
(065ページより引用)
『暖かいのにおしゃれになれる』から学ぶ防寒とおしゃれを両立するコツ【積読を崩す夜 #12】
【積読を崩す夜】12回目は、『毎朝、服に迷わない 秋/冬 暖かいのにおしゃれになれる』をご紹介します。寒い朝、たくさん着込んですっきり見えなかったり、着るものに悩んでしまったりする人は少なくないのでは。ちょっとしたポイントを知っておけば、暖かいのにも関わらず、素敵なおしゃれを楽しめます。
■寒い冬の朝、着る服にもう迷わない
積んであるあの本が、私を待っている……。少し早く帰れそうな夜、DRESS世代に、じっくりと読み進めてほしい本をご紹介する連載【積読を崩す夜】。
12回目は、『毎朝、服に迷わない 秋/冬 暖かいのにおしゃれになれる』(著:山本あきこ)を取り上げます。
スタイリストとして、雑誌やテレビで多くのモデルや女優をスタイリングしてきた著者は、一般人向けにもファッションアドバイスをするパーソナルスタイリングをしています。
寒くて何を着たらよいか迷う冬。防寒とおしゃれのバランスについて、トライしてみたくなるファッションのコツが語られています。
■ざっくりニットはベーシックカラーを選ぶ
センスのいいコーディネートにとって必要なものとは、センスではなくまず「アイテム」であると著者はいいます。
高いものである必要はなく、あくまでシンプルでベーシック。デザインも何もついていない「普通の服」こそが使えるのだとか。
大人になってからのおしゃれは、何をどう組み合わせるか、冬は防寒との兼ね合いが悩みどころです。
秋冬おしゃれのいちばん大切なルールは、「寒々しく見えないこと」で、おしゃれの大元は季節感を表すことであると著者はいいます。そのために意識するのは色と素材。
そして、秋冬に持っておくと便利なトップスはざっくりニットで、色のいちおしは少し薄めのグレー。女性らしく上品になり、かつ暖かそうに見えるといいます。
グレー以外の色としては、白や茶色も著者のおすすめで、丈は腰骨が隠れるぐらいの長さでないと、ぼてっと見えてしまうのだとか。身体のラインに沿う程度のゆるさがベストです。
柔らかい色合いのニットは、フェミニンに見える上に、実際とても暖かくて一石二鳥ですね。
■ワイドパンツはおしゃれな防寒アイテム
もはや定番となったワイドパンツ。大人の余裕を出し、しかも脚も隠して長く見せられるこのアイテムは、なくてはならないものといっても過言ではありません。
ワイドパンツは何と言っても中にタイツや靴下を重ねられるのが魅力。ですから秋冬は、腰にタックに入ったものにしましょう。たくさん着てもゆったりして見え、着やすいからです。
(093ページより引用)
スカートでは寒い、普通のパンツだとシャープになりすぎるといった悩みを解消してくれるワイドパンツ。センタープレスが入っているものを選ぶと脚が長く見えて、きれいめな着こなしができるようです。
色は締め色になる黒やチャコールグレー、濃いベージュのような明るいブラウンもおすすめだと著者はいいます。
幅は、ワイドすぎないストレートなものをチョイス。あまり広すぎないほうが重心が下がりすぎないので、身長に関係なくもたつかずに着ることができるのだとか。
ワイドパンツはチェスターコートとの相性が抜群によさそうです。ウールのような暖かい素材のワイドパンツと合わせて、木枯らしの中を元気に闊歩してみたいものですね。
■着太りしないコツは、薄いものを3枚以上
重ね着の鉄則は、「たくさん重ねればおしゃれに見える」です。でも、冬の重ね着は失敗すると、着膨れして途端にほっこりした印象になってしまうのも事実。重ね着をしてもシャープでスタイリッシュにするにはどうしたらいいでしょうか。
重ね着は、3枚以上重ねるとおしゃれに見えます。そして、ほっこりしないためには、「薄いものを重ねる」が鉄則。寒いかもと思われるかもしれませんが、3枚以上重ねれば、しっかり防寒もできます。
(175ページより引用)
たとえば、ヒートテックの上にシャツを着て、その上からタートルネックのように薄いものを重ねてみて。ニットの襟ぐりからシャツの襟を出したりすると、首をすっきり見せることができるのだとか。
ボトムでいえば、パンツやスカートの中にタイツをはいて、その上に靴下やロングブーツを重ねたり。
トップスを重ねた場合はボトムを軽めに、ボトムにボリュームが出たらトップスの重ね着は軽めにすることで、真冬にもすっきり見せることができるようです。
タイツは異なるデニール数のを3種類持っておくのがおすすめだとか。透け感のある20~40デニール、やや厚い60デニール、もっと厚い80デニール以上と、寒くなるにつれてタイツのデニール数を上げていくのです。
冬にしか楽しめない重ね着をうまく活かして、この時期ならではのおしゃれを楽しみたいものですね。
『毎朝、服に迷わない 秋/冬 暖かいのにおしゃれになれる』書籍情報
著者 山本あきこさんプロフィール
スタイリスト。1978年生まれ。女性誌や広告などで多くのスタイリングを手がけながら、「女性にとって大切な外見力を上げるため、一般の人でもプロのスタイリストに気軽に相談できる場をつくりたい」と、2013年より毎月個人向けのパーソナルスタイリングや、スタイリングを教える講座などを行う。以来、予約開始と同時に申し込みが殺到する「予約の取れない」スタイリストに。