あなたは全部食べられる? 東南アジアで出会った「臭い」フルーツ3選 2/2
臭い果物3.やっぱりこれは外せない! 果物の王様、ドリアン

最後にご紹介するのは、「果物の王様」と称されるドリアン。
「死体の臭い」「腐った玉ねぎの臭い」などと呼ばれる強烈な臭いの先には、虜になるほどの、類い稀な美味が待ち受けていると言われています。
私が訪れたカンポットは、カンボジアで最も美味しいドリアンの産地で、街の中心には巨大なドリアン像まで立っています。ここで食べなければ、どこで食べるんだ、と言わんばかりです。

日が沈むと、ライトアップされるカンポットのドリアン像
ところが、上述のスネークフルーツ、ジャックフルーツに一緒に挑戦してくれた友人たちは、「これ以上の臭さって、もう無理!」と逃げ出してしまいました。
かといって、ひとりで1個食べきるのはハードルが高い。仕方がないので、現地のトゥクトゥク(三輪タクシー)ドライバーを「一緒に食べようよ」と巻き込み、ドリアンを買いに行きました。

トゥクトゥクドライバーと一緒に向かったのは、ドリアン専門の屋台。店先に積まれたドリアンは、一見ジャックフルーツに似ていますが、ジャックフルーツと違うのは表皮がトゲトゲしているところ。
小ぶりで美味しそうなものを選び、その場で開けてもらいました。

中は3つほどに分かれていて、それぞれにゴロリとした薄黄色の塊がいくつか入っています。開ける前はそれほどでもありませんが、包丁を入れると独特の匂いが立ち上りました。手に取って口まで運ぶのに、ちょっと勇気がいります。
薄い膜に包まれた果肉は、ねっとりとしていて甘く、なんとも独特の風味です。脂肪分が多いため、果物を食べているというより、強いて言うならクリームチーズを使ったリッチなデザートのような感じです。ひとつ食べるだけで、かなりの満足感が得られます。
トゥクトゥクドライバーが大半を食べて完食。お値段は、他の果物と比べて高めの5ドル(約560円)でした。
それでも日本から入手することを思えば、他のトロピカルフルーツ同様、とてもリーズナブル。新鮮な完熟品を食べられることも魅力です。すっかりハマる新しい味に出会えるかもしれません! 東南アジアを旅行する際には、ぜひいろいろな果物を試してみてくださいね。
※ この記事は2017年12月1日に公開されたものです。