あなたの「冷え方」からわかる、冷え性タイプと対策【百木ゆう子】
寒い季節になるとツラさが増す冷え性。女性特有の症状かと思いきや、そもそも女性ホルモンには毛細血管の血流を維持する働きがあり、生物学的には女性より男性の方が冷えやすいという説もあるのです。冷え性の方はもちろん自覚のない方も、冷えのメカニズムを知り、自分に合った撃退法でぽかぽかライフにしましょう!
こんにちは、統合美療師の百木ゆう子です。
冷えは万病の元と言われますが、冷えているのが日常になってしまっている方、多いのではないでしょうか。
春の先取りファッションに夏の空調、秋の油断冷え、冬の寒さ……1年中無視できないのが冷え。
血色が良く、燃やせるカラダでいられるのは理想的ですよね。
今回は私がサロンでもご指導している、効果的な冷え性タイプ別の撃退法をお伝えします。
■冷え性対策をする前に、あなたの冷え性は何タイプ?
冷え性はそもそも自覚症状。自分では「冷えていない」と思っていても、実は冷え性である場合もあります。
あなたはどのタイプに当てはまりますか?
四肢末端型冷え性
熱は毎日の食事によって作られます。偏った食事やダイエットで十分なカロリーを摂れなかったり、運動不足だったりすると、体を維持する熱が足りなくなります。
そこで熱が体の芯から逃げないよう、手足の末端の血管を細く狭めるため、体が冷えてしまうのです。これは10~30代の女性に多い冷え性のタイプ。
簡単なチェック法があります。耳に手の平をかぶせるように当ててみてください。
手の平は普通30度くらい。末端が冷えている方は手の平が30度以下になっています。耳の方が温かければ四肢末端型冷え性かもしれません。
下半身型冷え性
体で作られた熱は、血流によって全身に運ばれますが、さまざまな要因で下半身の血流が低下し、冷えを感じることがあります。
たとえば、腰の骨が変形したり、お尻の筋肉が固くなったりすると、神経が圧迫されて血管が細くなり、血流が悪くなるのも要因のひとつ。婦人科系のトラブルから血流が悪くなることもあります。
下半身型冷え性は、腰痛持ちの方、男性にも多く見受けられる症状です。
内蔵型冷え性
環境に応じて収縮するはずの血管が開きっぱなしの状態だと、手足は温かいのに内臓が冷える原因になります。
ぽかぽかして一見良さそうですが、熱がどんどん逃げていっている、ということ。体質や不規則な生活が原因の内蔵型冷え性は、下腹部痛や便秘、下痢、膀胱炎などを引き起こすことも。
クーラーの効いたところやスーパーの生鮮食品売り場などの寒いところに行くと、途端にお腹が痛くなることもあるタイプ。手足が冷たくないため、「隠れ冷え性」タイプともいえるでしょう。
■冷え性タイプ別、冷え撃退法
四肢末端型冷え性
片足を反対の足の膝の上に乗せ、組んだ姿勢から足の指をつかみます。そのとき親指は足の裏を押し、4本指は足の甲をストレッチするように伸ばします。5秒数えてパッと放します。
サーッと血液が勢い良く流れていく感じがわかると思います。
足先の血流を一時的に遮断すると、血管拡張作用のある一酸化窒素(NO)が発生し、自律神経の調整とは関係なく、血管がパッと開きます。
そうすると温かい血液がダーッと流れて、足全体が温かくなってきます。
下半身型冷え性
下半身型冷え性の方は、冷えている下半身よりも、腰まわりや坐骨神経などに原因が隠れている場合もあります。腰痛や婦人科系疾患にも気をつけましょう。
お風呂に入っても足だけ温まらない、痛みを伴う、片側の足だけが冷える……などがある場合は血管に問題がある可能性も。念のため医療機関の受診をおすすめします。
内臓型冷え性
交感神経の働きが弱い方が多い内蔵型冷え性。暴飲暴食・睡眠不足・ストレスなどが引き金になっている場合が多いのが特徴です。規則正しい生活を心がけて、体質から改善していきましょう。
■冷えに悩まない体はつくれる
冷え性は「自業自得病」ともいわれます。
食事のバランス、運動で筋力をつけておく、しっかり眠って心も体も修復する……などの方法で、血流が良くなれば、肌や髪、爪もツヤツヤになります。
健康的な美しさを維持するためにも、ポカポカ体質を目指しましょう!
2017年12月22日公開
2019年10月27日更新