起業や独立をしなくても、自由な働き方を選ぶ方法がある
自由な働き方はどうすれば実現できるのか。「月数万円、年数万円、という小さい仕事を複数持って生活する、というのはどうですか」と提案している本を読んで思い出したことがあります。複数の仕事を持つことを、「稼げないから副業」ではなく、「スキルや経験を得るためのセカンドビジネス」と考えてみるのはいかがでしょうか。
実は私、メインの仕事は美容鍼灸師ですが、それ以外にもいくつか仕事を持っています。
という話をすると、たいていの方が、口に出さないまでも「稼げないの?」という顔をするのですが、そういうわけではありません。飽きっぽい性格ゆえ、いろいろなことをやりたがるから、暇になるのが嫌いだからという理由もありますが、一番は、ひとつの仕事に依存するリスクを犯したくないからです。
昔は私も、複数の仕事を持つ人たちを見て、「稼げないから副業してるんだ」と思っていましたが、リーマンショックを経て考えが変わりました。リーマンショックのタイミングで、ちょうど雇用形態が派遣社員だった私は、「派遣社員は全員契約終了」と例に漏れず派遣切りに遭いました。
「えっ、来月から無職になるの?」と焦る私を尻目に、フリーの仕事を持っている同僚たちは、「収入が途絶えるわけじゃないから」と余裕たっぷり。その姿を見て、「手に職を持つっていいなぁ。複数の仕事を持ってるっていいなぁ」とうらやましく感じ、私もいざというときに余裕を持ちたいと思ったのがきっかけです。
■「小さい仕事」を複数持って生きてみませんか?
そんな当時の思いを改めて思い出させてくれたのが、最近読んだ本『ナリワイをつくる 人生を盗まれない働き方』。
時間や健康を削って、ひとつの仕事にしがみついて働くのではなく、月数万円、年数万円、という小さい仕事(ナリワイ)を複数持って生活する、というのはどうですかと提案している本です。
「そんなことできるわけないでしょ」という声が聞こえてきそうですが、いきなり会社を辞めて、それだけで生活しろということではありません。就業に差し支えない程度に、ひとつでも「ナリワイ」を付け足してみると、違う世界が見えてきて、自信にもつながりますよ、という内容です。