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カンボジア・プノンペン女ひとり旅、7のTips。安心・安全に旅しよう

カンボジアの首都、プノンペンを旅してきました。定番の観光地やグルメ情報は他サイトに譲るとして、ここでは女性ひとりでプノンペンを旅する際に気をつけたいこと、事前に備えておきたいことなどをご紹介します。

カンボジア・プノンペン女ひとり旅、7のTips。安心・安全に旅しよう

編集長の池田です。先日、カンボジア(プノンペンのみ)を3泊4日の日程で旅してきました。

2016年秋、成田―プノンペン直行便が就航して1年。5〜6時間で着くことから、気軽に行けるアジア諸国のひとつになったと思います。

カンボジアといえば、アンコールワットをはじめとする遺跡群、ポル・ポト政権下の虐殺の歴史を知れるトゥール・スレン虐殺博物館やキリング・フィールド (チュンエク)など、有名なスポットは数知れず。

それらは他のサイトで調べていただくとして、今回は女ひとりでのプノンペン旅に役立つ情報をご紹介します。すべて筆者が実際に体験したものなので、実用性はまぁまぁある……はず。

1.観光ビザ申請に必要な情報、写真の準備は出国前にしておく

カンボジアに入国するにはビザが必要です。観光で行くなら観光ビザ。日本国内のカンボジア大使館でも取得できますが、依頼した翌日に交付されるため、わざわざ2日も足を運ぶのはとても面倒。

現地の空港で取得できるため、日本国内でビザを取る必要はないでしょう。機内でビザ申請用紙が配られるので、それに備えてホテルの住所や電話番号、パスポート番号を1カ所に控えておき、さっと記入できるようにしておくと良いかと。

もうひとつ、証明写真も必要なので、事前に撮っておきたいもの。ただ、ビザ用に写真が1枚必要だからといって、600〜700円かけて通常の証明写真を撮るのはお金がもったいない。

そこで役立つのが、スマホで撮った写真をコンビニで証明写真にできるサービス「ピクチャン」。これなら200円で写真が3枚、出てきます。写真は枠に沿って切り取り、裏に両面テープを貼った状態で、財布などに忍ばせておけば、機内で書類を用意する際にさっと貼れます。

2.空港⇔ホテルの送迎は出国前に手配しておく

カンボジアの交通手段はトゥクトゥクかバイクタクシーがメイン。タクシーはほとんど通っていません。そして、他のアジア各国だと空港から市街地へ伸びる地下鉄や鉄道がありますが、カンボジアの鉄道は事実上、機能していないに等しいです。70年代の内戦の影響などで駅舎や車両は荒廃しています。

空港で入国手続きを済ませた後、トゥクトゥクやバイクタクシーを探すのもありですが、空港を出てすぐに、「トゥクトゥク?」「バイクタクシー?」などと、嵐のような“営業の洗礼”を受け、それを流すのは疲弊します。ただでさえ、5時間半の飛行機移動で疲れているのに(笑)。

入国手続き後にゲートを出ると、自分の名前を書いたウェルカムボードを持って、現地の方が迎えてくれる安心感たるや。筆者は「VELTRA」という現地のオプショナルツアーやアクティビティを扱うサイトで、「プノンペン空港⇔プノンペン市内 空港送迎サービス<英語/混載> / ホテル⇒空港」を手配。

金額は片道12ドル〜。筆者が泊まったプノンペン市内のホテルまでは約10km。トゥクトゥクの相場は1km1〜1.5ドルなので、おトクなのではないでしょうか。クルマで安全・安心に移動でき、精神的にも肉体的にも心地よさがあります。

3.街中ではスマホを取り出さないか、厳重警戒モードで取り出す

スマホがひょいと奪われるのは珍しい話ではない――プノンペンでお会いした日本人女性から聞いた話です。ひえー、と思い、ネットを見てみたところ、スマホを奪われた被害者の声が続々……。

街中で無防備に歩きスマホをしたり、周囲に警戒せずスマホを出して地図を確認したり、トゥクトゥクに乗ってスマホを見たりしていると、横からすっと奪われるケースが多いのだとか。トゥクトゥクでのスマホ奪取事件は、背後から近づいてくるバイクによるものです。

筆者は警戒心が強いため原則、街中でスマホは出さず、出すとしても建物などを背にした状態で、周囲に人がいない・来ないのを確認し、地図などを確認するようにしていました。スマホで写真を撮るのは安全が確認できた店舗内のみ。ほかはコンデジで撮影していました。

スマホはパスポートやクレジットカード、免許証などと並んで、絶対に取られたくないモノのひとつではないでしょうか。できるだけ出さないのが安全です。そのため写真を撮りたいなら、スマホ+コンデジのW使いをおすすめします。

4.トゥクトゥク内で荷物は足元か背中に隠す

スマホ奪取事件と同様、トゥクトゥクやバイクタクシーに乗っている最中、背後から近づいてくる人物に、バッグをひったくられるケースもあるそうです。前出の女性も月の給料の半額が入ったバッグをひったくられた経験があるとか……つらすぎます。

以降、彼女はクラッチバッグを持つようにし、それにストールやカーディガンをかぶせ、我が身と密着させて移動しているそう。それだとバッグを持っているかどうかもわかりません。

警戒心が強く、疑り深い筆者としては、逆に「『この人は大事なモノを持っているのでは?』と思われ、むしろ狙われやすくなるのではないか」と考えてしまいますが(笑)。

ただ、筆者が到着〜2日目まで市内を巡るのに使っていた、大きめなトートバッグは彼女いわく、「一番奪われやすい危険なタイプ」だとか。もうひとつの荷物はキャリーケースしかなく、これしかないんですが、残り2日間、どう過ごせばいい? という暗澹たる気持ちになりました。モノはできるだけ買いたくないし……。

そこで、トゥクトゥク内ではトートを地べたに置き、脚をしっかり閉じてガードし、手でトートの紐をしっかりつかむようにして守りました。そのトートを使って歩き回ったのは正味1日半で、残りは後述するように「ポケットに大事なモノを入れる作戦」で乗り切りました。

5.大きめポケットが前方に付いたパンツで行動する

カンボジア人にはいい人ももちろん多いけれど、プノンペン市内で銃撃事件や夫婦間の殺傷事件が起きていること、そして先のスマホや金品奪取事件は多々あることなどを踏まえると、トートを持ち歩くのも怖くなりました。

そこで取った行動が、極力荷物を持たないこと。現地で履こうと持っていったリネン素材のワイドパンツが、大きめなポケットが前に(ここ重要!)ふたつ付いたタイプでした。そのひとつにスマホとお釣りでもらうくらいで、あまり使う機会がないカンボジアの通貨、KHR(カンボジアリエル)を入れます。

もう一方に、米ドルとクレジットカードをマネークリップに留めて入れ、持ち歩いていました。ホテル近くの徒歩圏内、トゥクトゥク5分圏内くらいの近場に行くには、それで十分です。むしろ、手ぶらのほうが断然、気持ちの張りが取れます。

奪われない安心感たるや。歩いている際にポケットの布地に浮き出る、スマホの形に反応して、強奪してこようとする人もなかにはいるのかもしれません。が、そこまで警戒していてはきりがない。

ということで、周囲に目線を向けて警戒しつつも、どこか表情に余裕を持つ風を装いました。「レディー、トゥクトゥク?」「ハーイ!」など、とにかく日本人女性が珍しいのか、金になると思われているのか、数え切れないくらい現地男性の視線を集め(日本だとまずしない経験!)、ニッコリして声をかけられるのですが、その度に微笑みだけ返して、毅然と歩き続けます。堂々とした演技、大事!

6.ナイロン製のショッピングバッグを持つ

トートをホテルに置き、代わりにパンツの前ポケットフル活用作戦をとるのは、あくまでも近場移動のみ。少し遠出をするときは、ミネラルウォーターやウエットティッシュ、ティッシュ、ボールペン、歯磨きセットなど、持ち歩きたいものが多々あります。

そこで登場するのがナイロン製の折りたためるショッピングバッグ。筆者は3年ほど前に参加した、ハフィントン・ポストのイベントで参加者全員がもらえた、ハフポのロゴ入りのものを使いました。現在も日本でジムへ行くときに使うなど、日頃使っていていい塩梅でくったりしています。

ちょっとくたっとしたTシャツ+ワイドパンツ+ちょっとくたびれたナイロン製のショッピングバッグという出で立ちは、絶対に金持ちにも小金持ちにも見えないでしょう。安全に過ごしたいなら、おしゃれは封印し、狙われにくさを極力大事にすることです。

7.ゴキブリに出会いたくないなら、新しめなホテルに宿泊する

筆者は極度のゴキブリ恐怖症です。理由はあまり詮索しないでください……あまりにも悲しくて変な話なので。プノンペン行きの航空券を手配した後、ホテルを選んでいるとき、カンボジアにはゴキブリが多いという事実を知り、恐怖におののきました。

筆者が海外旅行で毎回使うエクスペディアの口コミ情報によると、なんと、外観も内観もいい感じのホテルでさえ、ゴキブリがうじゃうじゃ出るケースがある、というのです。老舗の雰囲気ある、趣深いホテルでも、そういった口コミが少なくありません。どうしよう……と頭を抱えました。

それでもカンボジアに行きたい――。そこで予約したのが、近年完成した今っぽいホテル「Sun & Moon Urban Hotel」です。口コミもすべて読み、ゴキブリ目撃情報が挙がってないことを目視で確認。あとはもう信じるしかない、という領域です。

結果、大正解。ゴキブリとの対面はありませんでした。しかし、最終日のチェックアウト直前、パッキングをしていると、ふと左手の甲に重みが……。嫌な予感がして手を見ると、ヤモリ。

ヤモリは家を守ってくれる動物で怖くはないものの、まさか手の甲にヤモリが乗っているとは予想もしていなかったので、フギャアアア! 的な腹の底からの絶叫が響き渡りました。

その1件を除き、Sun & Moon Urban Hotelはとても良いホテルでした。充実した朝食バイキングがあること、室内がおしゃれなこと、ジムが付いていることetc.。ホテル選びの参考にしてみてください。

■最後に

21歳で初めて友達と行った海外は韓国でした。その後は元パートナーとシンガポールやベトナム、インドネシア、香港、ハワイなど、いろいろな場所へ行きました。海外ひとり旅は24歳でのドバイが初めてで、その後は台湾やタイなど、東南アジアばかり巡っています。

ふたり旅とひとり旅の魅力はそれぞれあり、ひとり旅の気楽さや心地よさは、一度慣れるとなかなか抜け出せません(笑)。ただ、守ってくれる人、守る人がいないぶん、自分自身が強くなり、主体的に動き、考えて行動するスキルを身につける必要はあります。

とはいえ、東南アジアの女ひとり旅であれば、さほど危険なこともなく、普通に過ごせることが多いのですが。ただ、油断は禁物。非日常にいるのだ、という気持ちを持って、現地を満喫したいものです。

プノンペン観光へ興味のある方へ、少しでも参考になれば幸いです。

池田 園子

DRESS編集長(2016年1月〜2020年1月)。

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