セレブも注目。先取りしたい海外の最新「おやつ」サービス
ただ、おやつを買って食べる――そんな時代はもう終わり？ お菓子メーカーに勤める筆者と「間食」について考える全10回連載の６回目は、「海外の新たなおやつサービス」を特集します。自分の体、健康に良いだけでなく、環境にも配慮した新しいおやつとは？ 日本にやってくる日もそう遠くはないかもしれません。
「ギルトフリー」「ヘルシー」「ナチュラル」「オーガニック」といった言葉を、日本でも至るところで目にするようになった昨今。海外では「食」により特化したサービスが日々進化しています。
今回は特に成長著しいアメリカのサービスを元に、その他の海外事情も交えながら、素敵なサービスをご紹介します。
DAILY HARVEST
海外セレブであるグヴィネス・パルトロウや女子テニス選手のセリーナ・ウィリアムズも投資する、冷凍ヘルシーフード定期宅配サービス「DAILY HARVEST」（デイリーハーベスト）。
「DAILY HARVEST」が扱う品目は、
・オーガニックのスムージー
・オーバーナイトオーツ（オートミールをヨーグルト、フルーツなどととも混ぜて一晩置いておくもの）
・チアシードのプディング
など、スーパーフードやオーガニックのフルーツ、野菜をたっぷり使用し、精製した砂糖や防腐剤を一切使用しないオリジナルスナックばかりです。
会社を立ち上げたのは2016年ながら、すでに100万食のスムージーを出荷しているそう。
冷凍食品というとまったく新鮮ではないように思えますが、同社の製品の原料となる野菜や果物は完熟したものを収穫し、栄養が最大限残るよう数時間内に冷凍するため、大幅に栄養価が落ちるといったことはないとのこと（同社公式発表による）。
Quinn popcorn
Quinnはポップコーンの会社です。
アメリカの家庭では、電子レンジでポップコーンを食べる機会が多いです。その際にパックから出る成分が発ガン性で有害だと言われています。
それを解決したのがQuinn。紙だけでできたパックで、害のある物質が一切出ることはありません。
こういった食品だけでなく、調理用品にも配慮・改善するメーカーがどんどん増えてきています。
RXBAR
アメリカに住む仲良しな親友同士が、自宅のキッチンで始めた「RXBAR」。全製品に含まれているものは、ラベルを見れば一目瞭然です。
卵白・デーツ（ドライフルーツの一種）・12gのプロテインが含まれ、ラベルに書いてある「No.B.S」の文字――。これは何？
NO.B.S とは「No.bull shit」の略で、直訳すると「たわごと」や「でたらめ」「くだらないこと」「ばかなこと」など（とても柔らかく訳しました）。体にとって本来必要でないもの＝添加物や保存料などのこと。
上記のようなものを排除した安全なバーとして「RXBAR」が人気を集めています。
売れ筋フレーバーは、ブルーベリーやココナッツチョコレートなど。子ども向けのかわいらしいパッケージやフレーバーなども充実しています。
Ripple foods
近年急速に高まっている「牛乳」を飲むことへの疑問（※）。
※牛乳に含まれる「乳糖」不耐症の方は、牛乳を飲むことでお腹を下しやすくなる、などの背景があります。
Ripple foods創業者も同様の疑問を抱えたことから、「エンドウ豆」を使った代替ミルクを開発しました。
エンドウ豆は栄養素的に優れているだけでなく、近年牛乳の代替品となっている「アーモンドミルク」などに比べても、生産時に必要な水の量が少ないのが特徴。環境への負荷を下げた上で、持続的な生産を続けることができます。
日本では自分の体や健康に配慮した商品が多いですが、アメリカではそれに加え、環境にもいい（＝ソーシャルグッド）ことを大前提とした商品を開発する会社がたくさん出てきています。
ちなみに、Rippleはミルクですがお腹にも溜まりやすく、間食として取り入れる方も増えてきているとのことです。
冷凍食品のような本来「不健康」だと思われてきた食品の概念を変えるDAIRY HARVEST、食品を生産する「過程」に使われるものにまでこだわりを持つQuinn popcorn。
そして、できる限りシンプルな原材料で、何かを加えることで商品の魅力を出すのではなく、逆にこだわりのある少ない原料だからこそ安心を伝えるRxbar、人間の健康はもちろん、環境にもいい商品を作り続けるRipple foods。
今までにはなかった視点のサービスが続々と増えてきています。日本にやってくる日が待ち遠しいですね！
※画像は各社にお借りし、掲載許諾をいただいています。
