渡すと必ず喜ばれる。イタリアからの小さなお土産〜ミラノ通信#17
イタリアの小さなお土産をご紹介。改まったプレゼントではなく、ちょっとしたお土産だけれども、喜ばれること間違いなしのイタリアのお土産です。ミラノ在住の河見恵子さんに教えていただきました。
イタリアから一時帰国するとき、ちょっとしたものを買っておいて、東京でお会いする方に小さなお土産としてお渡しすることがあります。
そんなときに重宝なものを、今回は少しご紹介します。改まったプレゼントではなく、本当にちょっとしたもので、良かったら使ってみてね、という程度のもの。
チェックインバゲージの重量制限もあるので、自分の滞在中の荷物の隙間にちょこちょこ詰められる程度のものに限られます。
いつも必ずストックしておくスタメン、一番人気は、コチラ!
■イタリアのお土産:使うたびにおろしたて。木の実のスパイス(おろし金付き)
「ノーチモスカート(Noci Moscato)」
調味料の小瓶に入った、Noci Moscatoと記してある木の実のようなもの。実はこれ、日本でもよく使われている「ナツメグ」です。イタリアでは、粉状ではなく、すりおろす前の状態で売っています。
小瓶の中には、ミニミニおろし金もセットで入っているので、使うたびにおろし立て、香り高い気がします(メーカーによってはおろし金が入っていないものもあります)。
毎日ガリガリ使うものではないので、持ちもよく、長く楽しんでいただけそう。渡すとき、「これ何でしょう?」と聞いて、未だに正解を当てた方はいないので、良いカンバセーションピースにもなります。
小瓶の中身、ミニミニおろし金付き
■イタリアのお土産:簡単にオードブルが完成。リオ・マーレ(RIO MARE)のチューブ入りペースト
「リオ・マーレ(RIO MARE)のチューブ入りペースト」
次はコチラ、RIO MAREという、ツナ缶で有名なブランドの作るツナペースト。写真のようにゆで卵に絞れば、それだけで簡単なオードブルのひとつに。
前菜盛り合わせの品数を増やしたいとき、彩りがほしいときなどに重宝します。このシリーズ、ツナペーストだけでなく、サーモンペーストもあります。
イタリアのスーパーマーケット内、ツナ缶コーナー
イタリアでは、シチリア島界隈でのマグロ漁が世界的に有名です。
そして、イタリアは世界に誇るオリーブオイルの名産地。ツナ缶に使用されるオイルももちろん、オリーブオイル。質の高いオイルにつけられたツナが美味しくないわけがありません。
リオ・マーレ社からは、オリーブオイルを使用したピンクのパッケージのノーマルのツナ缶に加え、ワンランク上のエキストラ・ヴァージンのオリーブオイルを使用したグリーンのパッケージのツナ缶が販売されています。
■イタリアのお土産:ドゥエ・ヴィットーリエ社のバルサミコ酢
バルサミコ酢のボトル
イタリアでオリーブオイル消費量はかなりのものですが、バルサミコヴィネガーもサラダや肉のグリルなどに大活躍しています。
サラッとしたタイプから、何年も熟成されてドロリとしたものまで、種類はさまざまです。通常、何年も熟成されたバルサミコ酢はとても高価、中には36年もの、50年ものなど数万円するものもあります。
わたしのお気に入りは、こちら。長期熟成された濃厚なバルサミコ酢のいいところと、サラッとした日常使いのバルサミコ酢、その中間のいいとこ取りをしたようなタイプで、値段も手頃なので、我が家の食卓には欠かしたことがありません。
お客様におすすめしても、皆さん美味しい、と喜んでファンになってくださいます。
ドレッシングが市販されていないイタリアでは、塩胡椒したサラダにオリーブオイルとこのバルサミコ酢をかけたり、シンプルなチキンや牛肉のグリルにたらりと垂らしたり、肉にも野菜にも万能選手です。
バルサミコのジェリー
この小瓶は、バルサミコ酢をジェリー状にしたもの。プルプルとしたジェル状なので、トマトとモッツアレラのサラダ、カプレーゼなどのお皿のふちなどにちょこちょこ置いて、ディスプレイ。
デコレーションとして使えて、その変わった食感と共に食べて美味しい、まさに二度美味しい優れものです。バルサミコ酢の他に、モスカート、玉ねぎなどのフレーバーも揃っています。
■イタリアのお土産:昔からの定番。ブイヨン、コンソメ
昔から定番土産のブイヨン。フランスでもアジアでも、各国の特徴が出ていて面白い。
ベーシックな野菜やチキン、ビーフの他に最近では健康志向の高まりから減塩タイプも揃い、秋の味覚の王様、ポルチーニ茸がイタリアらしいフレーバーです。
■イタリアのお土産:美しいパッケージの歯磨き粉
パッケージの美しい歯磨き粉
この美しいパッケージ、中身はチューブ型の歯磨き粉です。かつてフィレンツェの薬局で見つけてひと目惚れ、数種類買って使い続けています。
歯磨き粉は7種類のフレーバーが揃っています。
グリーンのパッケージはクラシック・ストロングミント、白はホワイトニング、ブルーはアクアミント、紫はジャスミン・ミント、オレンジはジンジャー・ミント、赤はシナモン・ミント。
そして黒は、アマレッティ・リコリス。リコリスは、イタリア人には人気の苦くて不味いハッカのような、ゴムのような、不思議な飴。アマレッティはチョイ苦なリキュールなので、ダブルで苦味の効いたフレーバーのようです。わたしはまだ、試す勇気がありません。
今ではミラノの薬局、スーパーマーケットでも扱っているばかりか、帰国時にコンランショップや六本木ヒルズのセレクトショップ、エストネーションで見つけて驚きました。勇気のある方は、アマレッティ・リコリスフレーバー、ぜひお試しください。
この記事のための撮影をしていたのは8月はじめのミラノなので、街はバカンスに入りつつある、半分ゴーストタウンな状態でした。
このように、いつからいつまでお休みですよ、と店頭に張り紙をしています。3週間だったり1カ月だったり、その期間の長さはヨーロッパならではでしょうか。
バカンスのために働く、と誰もが堂々と発言し、実際に長い休暇をフルに楽しむイタリア人。街に人が戻ってからは、今年のバカンスはああだったこうだった、次はどこに行こう、と話すのが恒例なのでした。