「お金との付き合い方」が難しい、と感じる方は少なくないのでは。難しいもの、怖いもの――そんなイメージをお持ちの方も、ちょっとしたコツを知るだけで、お金と仲良くなれます。そのためには、そもそもお金とは何なのか? を知る必要があるでしょう。全10回のお金に関する連載、第1回目では、お金とは何かを考えるコラムをお届けします。
誰も守ってくれない時代、お金について自分の頭で考えよう
経済的な自立ができれば、私たちの人生の選択肢は増え、自分が幸せだと感じる方法を選ぶことができます。医療の発達などで、平均寿命がさらに伸びていくなかで、長期で見た資金計画を個人でも考えていくことが必須の時代。全10回のお金に関する連載、第2回目は、お金のことを考える必要性についてお届けします。
前回の記事では「お金とは何か」をテーマに書きました。
今回は、なぜお金のことを考える必要があるのかにフォーカスしていきます。
お金は、それ自体に価値があるわけではなく、自分が得たい“モノ・サービス・経験”といった価値と交換するための手段のひとつで、目的はお金より先にある「幸せな感情を得る」ということ。
不安を回避することで、人は安らぎや幸せを感じます。
■自立が人生の選択肢を増やす
これは個人的な想いですが、女性には特に「自立」して人生を楽しんでほしいと思います。
精神的にも、経済的にも、キャリアでも、自立することができれば、たくさんの選択肢の中から自分が「本当に選びたいもの」を選び、幸福感が強くなるのではないかと思うのです。
今回の記事ではお金をメインに、つまり経済的な自立にフォーカスしていきます。
では、自立した状態とは、どういった状態を指すのか。これは一人ひとり違います。
学生であれば、親元から離れて一人暮らしをすることかもしれませんし、既婚者であれば、パートナーの助けを借りずにやりたいことをやることかもしれません。
ひとつお伝えしておくと、助けを借りることが悪いわけではありません。大切なのは、自分の価値観をしっかりと確認して、自分が幸せだと思うことを選択できることです。
今の自分はどんな状況で、理想の自分はどんな生活をしているのか。どこからいくらの収入があって、それを何に使い、どんな感情を得ているのか。それが10年後の〇歳の自分だったらどうか、では20年後はどうかなど、いろいろ想像してみてください。
そして今度は、自分の現在地に戻ります。理想と現在地のギャップがある方は、これを埋めていく行動をとる必要があります。もちろん私にも壮大なギャップがあります(笑)。
具体的に、紙に書いてみるとよいかもしれません。前回もお伝えした通り、お金は稼ぐだけでなく、貯める・使う・増やす・守るというサイクルがあります。
収入が足りなければ、稼ぐ方法を考える。貯金がなかなかできないなら、お金が貯まる仕組みを考える。使うときは浪費をせずに、できる限り投資にまわして増やす努力をする。そして最後が「守り」です。
■超高齢社会の日本で生活し続けるということ
前提として、このコラムを読んでいる大半の方は、現在日本で生活をしていて、これから先も日本で暮らしていくと思います。
日本はこれから、経済的に強くなるでしょうか、それとも弱くなると思いますか?
結論から言うと、国力は弱くなっていきます。理由は、人口の減少と高齢者の人口割合の増加です。
日本は、2025年には人口の30%超が65歳以上、5人に1人が75歳以上という時代に突入します(内閣府「平成27年版高齢社会白書」より)。
2016年時点の高齢者の比率は26.86%でしたが、たとえば途上国のペルーでは、人口に対する高齢者の割合はわずか6.98%です(2016年世界銀行調べ)。
単純に比較することはできませんが、バリバリ働いて稼ぎ、消費をする人口が多い国と、年金生活者が多い国では、経済成長に大きな差が出るのではないでしょうか。
これからの日本で、私たちは国に手厚く守ってもらうことは期待できません。経済的に自立して自分の身は自分で守る、という考え方が必要な大きな理由はここです。
次回のコラムでは、「気になるけどよくわからない」「不安に感じている」という方も少なくない、日本の社会保障について書きたいと思います。
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