お金と上手く付き合える人は、お金の本質を理解している
「お金との付き合い方」が難しい、と感じる方は少なくないのでは。難しいもの、怖いもの――そんなイメージをお持ちの方も、ちょっとしたコツを知るだけで、お金と仲良くなれます。そのためには、そもそもお金とは何なのか? を知る必要があるでしょう。全10回のお金に関する連載、第1回目では、お金とは何かを考えるコラムをお届けします。
■お金に対して、どんな感情を持っていますか?
私たちの生活の中で、とても身近な「お金」。日本人は人前で、あまりお金の話をしたくないという感情を持っているように感じます。
なんとなく話題に出しづらい、お金が好きと言うと「がめつい」と思われそう、大金を手にしたら家庭が崩壊する気がする……そんな、お金に対する否定的な意見を耳にすることも少なくありません。
まずは自分のお金に対する感情に向き合ってみましょう。あなたはお金に対して、どんな感情を持っていますか?
「大好き」「不安」「わくわくする」「もっとほしい」「足りない」「貯めたい」etc.
その気持ちはどんな背景からきていますか? 子供のとき周りにいた大人たちからの影響、学生時代の友人からの影響、いろいろあると思います。
ぜひ一度、ルーツを振り返ってみてください。苦手意識をお持ちの方は、ここを突き止めると、お金との付き合い方を改善できることが多いです。
では、そもそもお金とは何でしょうか? どうしてお金ができたのか? というところまで遡ってみると、答えが見えてきます。
大昔、人類が誕生したころは、「お金」というものはありませんでした。狩りに出て獲ってきたイノシシのお肉と、畑で採れた野菜を交換するなど、「物々交換」をしていたんですね。
それが、例えばお肉や野菜は保存がきかない、とか、野菜を育てる人と狩りに行く人は役割分担をした方がいい、などの理由から、価値を置き換え、貯蔵もできて交換することができる、「お金」が誕生しました。
一番最初にできたお金のようなものは、中国の美しい貝殻だったとも言われています。これを元にコインが誕生し、続いて紙幣ができました。
■「お金があるから幸せ」「ないから不幸」は私たちが勝手に意味づけているだけ
そう。お金というものは「物の価値」を表す基準のひとつであり、「物と物を交換する手段」であり、その「価値を貯蔵」できるという3つの機能をもったものです。
私たちが、いろいろな感情を持っていても、お金というものはこの3つでしかありません。
つまり、お金自体に価値があるのではなく、お金は「情報」だということです。お金があるから幸せ、もしくは不幸、という感情は、私たち一人ひとりの意味づけにすぎないのです。
例えば、「お金がないから今〇〇ができない」とか「もっとお金があれば〇〇ができるのに」といった思いは、実は問題の本質ではないかもしれません。やる気と工夫でできることも多いはずです。
「私、お金に執着しているかも」と感じた方は、もっとフラットに捉えてみるとよいかもしれませんね。では、お金をフラットに捉えたところで、どうしたらお金と仲良くなれるのでしょうか。
人間関係も同じですが、良い関係になりたかったら、まずは「相手を理解する」ことが大切です。お金ってどんなもので、どんなところに集まるのかを理解することで、自分がどういう行動をとれば良いのかが見えてきます。
■お金は、自分が世の中に提供した価値の対価
よく「収入は世の中に提供した価値の対価」だと言われますが、お金はまさに、その自分の価値の対価です。
「信用・感謝・ありがとう」など、誰かの問題解決や、困った状況を改善して笑顔を増やした質と量、それが個人レベルなのか、社会レベルなのか、それとも世界レベルでみんなが笑顔になるのか? に応じて相応のお金が入ってきます(逆に損失に対する対価の場合もありますが)。
あなたは何のためにどれくらいのお金が必要で、どうやって稼ぎますか? 稼いだお金は、その後、貯める・使う・増やす・守るというサイクルのそれぞれでも上手に向き合っていく必要があります。
お金との付き合いはまさに人生の修行で、その人の人間性や、人間関係が一番現れると言われることも。今後、10回の連載を通じて、お金との付き合い方に役立つエッセンスを少しずつお伝えしていきます。
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