1. DRESS [ドレス]トップ
  2. ファッション
  3. 似合う色で自分も周りも幸せに - パーソナルカラー診断を受けてみた

似合う色で自分も周りも幸せに - パーソナルカラー診断を受けてみた

パーソナルカラー診断を生まれて初めて受けてみました。パーソナルカラーとは、自分に似合う色のこと。それは必ずしも、流行色や自分が好きな色ではないかもしれません。でも、自分を素敵に見せる色たちを知っておくと、一生使えます。

似合う色で自分も周りも幸せに - パーソナルカラー診断を受けてみた

今夏のトレンドカラーの代表格といえばイエロー。街を歩けばイエローのトップスを着た人の多いこと、多いこと。

確かに流行色を取り入れると、旬の着こなしに見えます。でも、「パーソナルカラー」という考え方をベースに見ると、それが「本人に似合っているかどうか」「素敵に見えるかどうか」は、別問題だというのです。

パーソナルカラーとは、簡単に言うと、「自分に似合う色(=自分を魅力的に見せる色)」。肌や髪、瞳の色など、一人ひとり異なる「個性」をもとに診断した色を指します。

つまり、その人の個性をその人の魅力として見せる色が、パーソナルカラーといえます。「パーソナルカラー診断」なるものがあるのは昔から知っていたものの、なんとなく「着ている色=それなりに自分に似合う色」だと思い込み、一度も診断を受けたことはありませんでした。

今回ありがたいことにご縁あって、パーソナルカラー診断を受けてみました。担当してくれたのは、カラーアナリストとして活躍する西田美穂さん。その模様をレポートします。

■自分は「春夏秋冬」、どのタイプ?

まずはカウンセリング。西田さんから、好きな色や普段着ている色、なりたいイメージなどを聞かれ、一つひとつ答えていきます。筆者は緑が好きで、普段から着ているのは、白やグレー、ベージュなど、肌なじみが良いと感じる着やすい色。なりたいイメージは、「安定感のある人」。

続いて、パーソナルカラーの基本をレクチャーしてもらいます。パーソナルカラーは「春夏秋冬」という4つのグループに分かれ、それぞれのグループは、色相・明度・彩度や澄んだ色か/濁った色かといった特徴が似た色30色ずつで構成されています。

中でも大きく分けられるのは、全体的に青みがかった涼しげな色「ブルーベース」(夏、冬)と、全体的に黄みがかった暖かげな色「イエローベース」(春、秋)です。自分がブルーベースなのか、イエローベースなのかは、肌や髪、瞳の色で診断される仕組み。

各グループの特徴や似合うファッションテイスト、各グループを代表する(事例としてわかりやすい)芸能人などについて説明を受けた後は、いよいよ診断に入っていきます。

■数百枚の色を顔下に当て、合う色の傾向をチェック

はじめに、「色素チェック」として、西田さんがパーソナルカラー診断用ツールを用いて、肌や髪、瞳(虹彩の色)を確認してくれます。

続いて、色の布(カラードレープ)を顔下に当てて、似合う色の傾向を診断する「ドレーピング」に進みます。ピンクのグループを数枚、赤のグループを数枚、緑のグループを数枚……というように、色をひたすら当てていく時間。

一般的に「青」に分類される色ひとつとっても、実にさまざまな色味の青、いろいろな種類の青があるんだな、とあたりまえのことに気づかされます。

色別のグループをチェックするのが終わると、アウターに分類される色(黒や茶、グレーなど)といった、別の基準でまとめられたカラードレープも大量に当てていきます。その枚数、軽く100枚超……。西田さんの集中力に頭が下がります。

ドレーピングをすることで、春夏秋冬の4つのグループのうち、自分はどれに該当するか、どういった属性の色が似合うかが見極められるのです。それだけに、ドレーピングは長丁場となりますが、診断を受ける側も学びが多いです。

■合う色と合わない色が、なんとなく見えてくる?

西田さんの解説やコメントを聞きながら、鏡の前でさまざまな色が当てられていくのを見つめていると、たとえば、「この緑はちょっと違和感がある」「あの緑は自分に合うような気がする」と、なんとなく感覚でつかめるようになります。

もちろん色に関してはまったくの素人なので、その気づきが正解だとは思いませんが、パーソナルカラー診断前よりも、色に関して感度が高くなっているようには思います。

その後、診断結果をいただきます。筆者は「ブルーベース」で「夏」に分類されました。こうしてプロによる診断を受けてみて、新発見がいくつもありました。

たとえば、「キツく見える」「刺激的」と敬遠していた赤が、赤の中でも特定の赤を選ぶと、とても似合うこと。「着るのが気恥ずかしい」「自分にはかわいすぎる色だ」と避けていたラベンダーが、実は合っていること。

■避けていた色、でも似合う色に挑戦したくなる

パーソナルカラー診断を受けたおかげで、これまで未挑戦だった色に挑戦してみよう、とポジティブな気持ちを持てるようになりました。また、イエローひとつとっても、自分に合うイエロー、そうでないイエローがあると知ったのも、大きな収穫でした。

自分を魅力的に見せる色に「◎」や「◯」「△」など、チェックを入れてくれた「ドレーピングチェックシート」をもらえるので、今後の服選びの参考にできます。

最後に、手持ちのメイクアイテム数点のチェックと、似合う色のメイクアイテムで、ポイントメイクをしてもらいました。パーソナルカラーはトップスの色だけでなく、コスメ選びにも応用できるのです。

とくに、自分に合う色のリップとチークをつけるのは重要。なにより、それぞれの色の「面積」が広いため、似合う色かどうかで、第一印象を大きく左右してしまうことに。筆者の場合、手持ちのオレンジのチークは、タイプ的にあまり合わないことがわかりました。

■自分を輝かせる色を着て、自分も周囲も心地よくなれば最高

肌の色や外見が大きく変わらない限り、一度診断してもらったパーソナルカラーや自分が属するグループは変わりません。西田さんに診断していただく場合、料金は1万2000円(税別、120分。2017年7月末現在)。

(基本的に)一生使える、自分を素敵に見せる情報が手に入る、と考えるとそんなに高い買い物ではありません。個人的には大事な人へのプレゼントに、パーソナルカラー診断体験を贈るのも良いかも、と感じました。

ファッションを楽しむなら、好きな色、着たい色を取り入れるのもいいけれど、基本的には、自分を素敵に、魅力的に見せる色を着たい。ファッションは自分のためのものでもありますが、自分と関わる周囲を心地よくさせるものでもあります。

自分がきれいでいること、素敵でいることは、周囲をもなんとなく幸せにするパワーがあると思うのです。そう考えると、パーソナルカラーを知っておくのは、とても価値あること。実りが多いです。パーソナルカラー診断未経験の方は、一度試してみると、ファッションや洋服選びに関する考え方が、良い方向へ変わっていくかもしれません。

西田美穂さんプロフィール

カラーアナリスト。1984年生まれ。9年間の建築業界勤務を経て、縁あってサロン・ド・ルミエール主宰、海保麻里子氏に師事し、カラーリストへ転身。「色の力で笑顔を増やしたい」という想いのもと、パーソナルカラー含め色彩全般を学び、色のスペシャリストを志す。2016年、世界的に活躍するメイクアップアーティストNATSUKA氏に師事、一流のメイクアップ技術を学ぶ。

現在、某カルチャースクールにてアシスタント講師を務める一方、パーソナルカラー診断サロン「サロン・ド・ルミエール」にて活動中。
また、複数のWeb媒体で色彩・美容ライターとしても活動中。
趣味はヨガ、カメラ、読書。好きなものはコスメとファッション誌。

保有資格
文部科学省後援AFT 1級色彩コーディネーター
日本パーソナルカラー協会認定パーソナルカラーアドバイザー
色彩技能パーソナルカラー検定モジュール3(最上級)
インテリア産業協会 インテリアコーディネーター
東京商工会議所 福祉住環境コーディネーター2級
商業施設技術団体連合会 商業施設士

Twitter( @mihocolors )、Instagram( @mihocolor )

http://salon-de-lumiere.com/index.html

池田 園子

DRESS編集長(2016年1月〜2020年1月)。

関連するキーワード

関連記事

Latest Article