相手任せの人生を、もう私たちは生きてはいけない - 女性もコンドームを持とう

相手任せの人生を、もう私たちは生きてはいけない - 女性もコンドームを持とう

女性もコンドームを持ち歩こう――そんな習慣を伝えるシリーズ企画。3本目のコラムを寄稿してくれたのはユキ・クリヤマさん。私たちは、本当に自由に・しなやかに、そして時に強くしぶとく生きていくには、「この人のせいで、私の人生はこんな風になった」という言葉をネガティブに言うことは、もう卒業しなければならない――?


■相手任せの人生を、もう私たちは生きてはいけない

今や私たちにとって、相手任せの人生を歩むことは、なかなかに難しい。

それは、社会的に背負うキャリアなどの観点、男女関係なくどんな学校に進学し、どんな仕事に従き、誰といつ頃結婚し、と考えるのを当然と思って育ってきたという社会的・世相的な観点から言える。

いっぱしの女が現代社会で生きるには、例えば、体調が悪くてもこの時期は倒れるわけにいかないと、体調管理することが必要だ。さらに、いつ頃に子供を設けるのがベストタイミングか考える人・考えることを必要とされる人もいるだろう。

人生設計をするものの、その設計通りに生きていけないからフラストレーションを溜め込んでいる、そんな私たちが、相手任せにして、望まない妊娠をしたり、性病を罹患したりしたら――?

■望まぬ妊娠を目の当たりにして、伝えたいこと

20歳の頃、大事な親友が望まぬ妊娠をし、中絶を選んだ。学生だからという理由で。そして、中絶自体と、望まぬ妊娠を機に恋人と険悪になり別れてしまった失恋の痛手のダブルパンチで親友は休学・留年して心身の回復までには時間を要した。

私はというと、ただ親友の言葉を聞き、一緒に涙することしかできなかった。力になれないことが歯がゆく、私も本当に悲しかったし、「なぜこの子(親友)がこんな目に」と怒りに似た感情が湧いた。そういうわけで、望まぬ妊娠に関しては、打ち明けられた誰かも必ず本人と一緒に深く悲しむことになる。

あの頃、セックスへの興味が高まる時期で、だけれど身の回りに妊娠した友人はまだいなくて、「セックスすると妊娠する可能性がある」ことを親友も、おそらく親友の恋人も、私もわかっていなかった。

妊娠判定薬の赤い横線と、刻々と悪阻り、体温が高いままだと嘆き続ける親友を見て、初めて、セックスとは恋人と愉しむ行為だけれど、結果(としての妊娠)があるのだと思い知った。望まぬ妊娠からの出産、となれば、「なんだかんだ、よかったね!」と言ってあげられるのに。

人生何事も経験というけれど、中絶は、「人生で体験しなくていいこと」のひとつだと確信している。中絶は、「生まれれば間違いなく自分にとって自分の命と同じくらいかそれ以上大事な存在だっただろう誰か」との死別だからだ。

つまり、誰かを愛する時点でセーフセックスを意識しなければならない――彼女のエピソードを通して、そういうことではないかと思うのだ。

■何をもって、「安全な(セーフ)」セックスと言うか

私は、(1)双方合意のもとで行うこと、(2)性病に罹患しないこと・移さないこと、(3)望まぬ妊娠を避けることの3点を満たすのが、セーフセックスだと考える。

論理的に整理すると、ピルを飲んだり、ペッサリーをつけたりすることでは(3)望まぬ妊娠を避けることはできるが、(2)性病に罹患しないこと・移さないことを担保できない。

したがって、(2)性病に罹患しないこと・移さないことと、(3)望まぬ妊娠を避けることの両面を担保するコンドームは、本当にパートナーと「子供がほしい」と(3)の要件を取り下げたとき以外は男女ともに必要なことだと思っている。

さらに、(1)双方合意のもとで行うことというのは、セックスという行為そのものへの合意だけでなく、「本当に私たちはコンドームをしなくていいのか?」について、双方の意見が一致していることも含むだろう。

■女性もコンドームを持ち、自分と相手の身を両方守る

自己武装するしかない。今回のテーマでいうならば、セーフセックスを相手任せにしないということだ。もっと噛み砕いて言うなら、女性も自分自身でコンドームを持ち歩き、自分の身と相手の身を守る意識を持つこと。

互いが互いを365日24時間束縛し、監視できるのなら、「(この人は性病を持っていないと)信用」することはできるだろう。でも、それは現実的には不可能。

これは女性だけではなく、男性にだって言えることだ。男性だって、「予期せぬ妊娠報告」を受けたり、性病を移されたりしたら、相当なダメージを受けるはずだ。

■自由とリスクはトレードオフの関係にある

私たちは、本当に自由に・しなやかに、そして時に強くしぶとく生きて行くには、「この人のせいで、私の人生はこんな風になった」という言葉をネガティブに言うことは、もう卒業しなければならないのだ。

選択肢が増える分だけ自由になるけれど、同時にリスクのバリエーションも増えると認識する必要があるだろう。それはなかなかに苦いことだけれど、対応方法が明らかなものに関しては、「答えが決まっててラッキー!」とポジティブに受け止める図太さがあったっていいのではないだろうか。

その図太さこそが、私たちの自由、だし、愛する誰かを守る気持ちの表れ、でもあるかも。

この記事のライター

外資系コンサルで奮闘する会社員です。 最愛の彼氏が死んでしまったり、諸事情を抱え、人生要件定義しなおし中です。 働く女性の視点で、あれやこれやと思考をめぐらすのが好きで、このたび記事を書かせて頂きます。

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