教育費ってどれくらいかかる? 子供を育てるのに必要なお金とは
教育費にどれだけのお金がかかるかご存知でしょうか? 子育てにお金が必要だとわかっていても、実際にいくらくらいかかるか計算してみたことがないという人も多いと思います。いろいろなメディアで子供ひとり1000万円とか、はたまた3000万円とか、多くの情報が出ていますよね。ここで一度整理してみましょう。
子供を育てるとき、どのくらいお金がかかるか知っていますか。いろいろな民間のデータを見ると、実は子供ひとりあたり3000万円というデータも多く出ているのです。
今回はその3000万円というのが実際にかかる費用なのか、またかかるとしたらもっと安くならないかということを中心にご紹介します。
■子育てにかかるお金はトータル3000万⁉
子育てするのに必要なお金ってどのくらいでしょうか。インターネットや雑誌では、「出産から大学卒業までにひとり3000万円かかる」といわれています。
さて、この3000万円を高いと思うか、安いと思うかは人それぞれかもしれませんが、自分が子育てをするときにその金額をきっちり準備できるでしょうか。
胸を張って「準備できる」と言い切れる人は少ないと思います。子育てには不安の要素がたくさんあります。
今の自分の収入や、夫の収入では心もとなかったり、預貯金が不足していると感じたり。はたまた、産休・育休を取ることでキャリアが積めないことであったりと……。
子供はほしいけどお金がない、とか、仕事を辞めたくない、とか、他にもいろいろな不安があると思います。そんな不安を煽る「子供ひとりにつき3000万円かかる」という情報。本当にそんな金額が必要になるのでしょうか。
■子供の教育費が本当に3000万円かかるのか、いざ検証
幼稚園・保育園~中学卒業までにかかるお金
ここではまず、内閣府が出しているデータ「平成24年4月28日 インターネットによる子育て費用に関する調査」をもとに検証してみたいと思います。
内閣府が出しているデータでは、
・未就園児:約84万円/年間
・保育所・幼稚園児:約122万円/年間
・小学生:約122万円/年間
・中学生:約156万円/年間
何歳で保育園や幼稚園に入れるかで差がつきますが、保育園・幼稚園に3歳で入ったと仮定し中学卒業までにかかる養育費を計算すると、約1815万円。もうこれで3000万円の半分は超えていますね。
ちなみに0歳児から保育園に入ると約193万円/年、1歳から入ると約189万円/年、2歳から入ると約185万円/年となり、保育所や幼稚園にいる年数が多くなればなるほどお金はかかります。
ただ、実家が近くにあり親に預けながら、自分は働きに出ることができるという人もいますよね。その場合はご両親にも協力してもらい、働けるだけ働いておくことをおすすめします。
高校でかかるお金は3年間で500万円
次に高校についてですが、今は高校無償化が進み、学費の負担はかなり軽くなっていますよね。ただ、所得制限が入ったために、一定の所得がある人は支援が受けられない仕組みになってしまいました。
文部科学省によると、両親(親権者)に910万円ほどの収入がある場合は就学支援金が支給されず、私立でも公立でも授業料の負担が出てくるようです。
たとえ授業料の負担がなくても、高校生になると部活が本格化して遠くまで遠征に出ることもあったり、大学受験の準備で予備校に通ったり、通信教育を受けたりする場合もあります。体が大きくなるので食費もかかりますし、授業料が減ったから単純に養育費が減ると思ってはいけません。
むしろ高校生の方がお金がかかるというママが私の周りにも多くいます。中学生と同水準のお金がかかるとしても、3年間で500万円近くかかる計算になりますから、さらにここに塾代や予備校代が上乗せされてくる形となります。
もっとも費用がかかる大学進学
さて、一番お金がかかると言われているのが大学進学費用です。大学が国公立であった場合、入学費用が約30万円、授業料が年間55万円ほどで4年間でも総額250万円ほどで済みますが、私立大学の場合はそうもいきません。
大手進学塾の河合塾が出している「2015年度 私立大学 初年度納付金一覧」によると、入学金は私立大学であれば30~40万円が相場のようです。そして授業料が年間約80~90万円のため、私立大学であれば4年間で400万円~450万円となります。
ただし、私立大学の医学部、歯学部系は150万円以上かかるところもあり、入学金、授業料のほかに実験実習材料代や学外研修代などが実費でかかるケースもあります。
国公立の場合、教育費は250万円ほどなので、教育費以外にかかるお金が中高生と同水準であると見積もっても、年間360万円ほどかかる計算になります(中高生にかかるお金156万円/年のうち、46万円ほどが教育費であることを踏まえて計算)。
こうなってくると、私立大学の医学部、歯学部系に行かなければ3000万円を超えることはなさそうですが、2500万円~2800万円はかかることに。もし子供の選択肢を広げてあげたいなら、3000万円以上貯めるつもりでがんばったほうがよさそうです。
「私立 VS 公立」その真実とは?
よく問題になる、私立 VS 公立問題。これってどのくらい差が付くのでしょうか。
文部科学省「子どもの学習費調査」によると、学習費のみの計算で以下の通りになります。
・幼稚園 公立は約23万円、私立は約54万円(年間)
・小学校 公立は約30万円、私立は約147万円(年間)
・中学校 公立は約46万円、私立は約128万円(年間)
・高校 公立は約39万円、私立は約92万円(年間)
・大学 公立は約250万円、私立は約450万円(4年間の総額)
※大学は私立医歯系を除く。
これらをもとに計算すると、幼稚園から大学まですべて国公立であった場合は750万円ほど必要ということになります。それに対し、幼稚園から大学まですべて私立であった場合は2100万円~2200万円ほど必要という計算になります。
どこで私立の学校へ行くか、どこで公立の学校へ進むかは子供の望みもあるでしょうし、親の希望もあると思います。その選択によって金額は変わってくるので、これらも参考にしてみてくださいね。
■子供の習い事でかかるお金はどのくらい?
民間データのランキングをいくつか調べてみたところ、子供に通わせたい習い事ランキングの上位はほぼ同じ顔ぶれでした。今回は人気の習い事5つについて、平均的な月謝を調べてみました。
スイミング
週1回のレッスンで月謝の平均相場が5000円~7000円。プロを目指したいと子供が言い出したり、大会に出るために上級クラスへ行ったりするとさらにプラスでお金がかかってきます。
ピアノ
ピアノ教室は大手のところから個人でやっているピアノ教室まで規模はさまざまですが、月謝の相場としては8000円~9000円前後のようです。周りのママによると、普段の月謝よりもコンクールなどの衣装を用意するのが大変なんだとか。そういった苦労もあるようです。
習字
週1回のレッスンで月謝の平均相場は3000円~5000円ですが、そのほかに道具を揃えたり、課題の提出で必要なものがあったりするようで、その際は実費が必要となります。
英会話・英語
大手の英会話教室を見てみると、週1回のレッスンで5000円~8000円が相場のようです。ただし入会金も発生するので、始めるときにはちょっとイタい出費となりそうですね。
くもん
子どもに勉強の間口を開いてくれるくもんですが、1人1教科あたり6480円が月謝となります。複数科目受講させようと思うと、それなりにお金がかかると考えておいたほうがよいでしょう。
■子供が夢を追いかけられる環境を
子供に思う存分、夢を追いかけさせてあげたいと思うのが親心。お金の心配をさせず、自由にのびのびと育ってもらうために、今から必要なお金を貯めておきましょう。
お金を貯めるためにも、子育てにかかるお金の相場を早いうちに知っておくことはとても大事なことです。自分に合ったお金の貯め方を模索してみてくださいね。
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