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子を持つ生き方。それでも母でいたい。

日本からチェコへ移住したMacelovaさん。異国の地で、母として、そしてひとりの女性として生活を送る彼女は、辛いことがあっても、母親であることを常に大切にしています。その理由とは一体何なのでしょうか。

子を持つ生き方。それでも母でいたい。

突然ですが、あなたは子供のとき、どういう将来を夢見ましたか? 私は、母となり自分の家庭を持つことが夢でした。

今の時代においては、少し単純な夢のようでもありますが、当時から本気でそう願っていました。

■母になるということ

母になる……。実際自分がなってみると、正直それは修行のようです。

子を持つ生き方とは、自分ひとりだけの人生ではなくなることを意味します。日常の過ごし方や働き方、考え方などすべてが変化していくのです。家族を持つことで、こんなにも自分の人生が左右されるとは、考えもしませんでした。

現代は、女性の結婚や出産の形にしてもいろいろな生き方が認められつつあります。時々ないものねだりで、独身生活を謳歌している人を羨ましく感じることもありますが、それでも私は、母であり妻である自分らしい生き方を大切にしたいと思っています。

我が家の三姉妹たちは、どんなライフプラン、ワークプランを選択するのでしょう。

■母としての仕事の選び方

現在の私の働き方は、フリーランス。

子供は、上から14、13、4歳の三姉妹。年齢差があると、それはそれで忙しかったりもします。

下の子供が小さく、病気になっても預け先がないので、企業に勤めるのはもう少し後の予定です。チェコでは子供が病気になると、ドクターが証明書を書いてくれるので、比較的お休みがとりやすい環境ではありますが、私の場合は残念ながら例外。

自身でスケジュール管理やマネジメントができる代わりに、いざというときに助け合えるチームメイトはいないので、時々苦しくもあります。

本当は、外で働くスタイルの方が、自分には合っていると思います。ですが、家族を優先しながら自分の仕事も充実させようと考えているので、どうしても今は家族優先で仕事を選ぶことになります。

当たり前といえば当たり前ですけどね。

■「そのときに、できることをすればいい」という言葉

実は、日本で働いていたころ、ずっとジレンマを感じていました。

自分はもっと働けるのに、家族の都合に合わせながらセーブしたり、良いお話をいただいても泣く泣く断らなくてはいけなかったり。若さも関係していたのか、自分はまだまだできる、という思いを抱えながら日々過ごしていました。

ちょうどそのころ出会った魅力的な女性がいらして、ご自身の仕事に強い信念をお持ちのように見えました。妻としても、ひとりの女性としても憧れるような、とても素敵な方でした。

その方からいただいた言葉は、今でも私の心の中にあります。

「そのときに、できることをすればいい」

苦しくなるとこの言葉を思い出しては、前を向くようにしています。

向かっている方向は同じ。ただ、今は家族との折り合いや子供の成長に合わせなければいけないこともあるので、やり方を変えたり時間を必要とすることがありますが、それでも進み続けていれば、いつかは辿り着けるのではないかな、と。

■それでも私はまた、母になりたい

女性は、結婚、出産を選択することで、どうしてもライフプランが変わってきます。思い悩む日もあります。さらには、チェコに移住したことにより、そのハードルはより高くなってしまいました。

それでも私は母になりたいし、過去に戻ったとしてもまた、必ず同じ選択をすると思います。

なぜなら子供の存在があるから。少なくとも、家族はジレンマとの闘いの原因であると同時に、私の生きる原動力となっているのです。

三女から母の日のプレゼントに貰いました。

数日前から、「私のママの髪の色は黒。目の色は、黒と茶色……」ブツブツとつぶやいていました。

最近の私のお気に入りのピアスをそのまま再現しています。よく見ていますね。

髪の長さは本人の希望のようで、後日長くしてはダメだと、ウトウトしている間に、部分的に切られていました。まさかのびっくり!

Macelova

ヨーロッパはチェコの片田舎で、三姉妹の母親業の傍らネイルアーティスト、ライターとして活動中。1978年生まれ。 美容専門学校ネイル講師、プライベートネイルスクール&サロン主宰を経て、2011年夫の故郷チェコへ移住。

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