専業主婦という生き方の何が悪い? 非難はスルーして自分の選択に自信を

専業主婦という生き方の何が悪い? 非難はスルーして自分の選択に自信を

生き方や働き方は誰もが自由に選択できる、はずなのに……。何を選んでも何かしら非難される気がするのは、気のせい? 特に昨今否定されがちな専業主婦という生き方に注目し、本当に「ダメな選択」なのか、考えてみたい。


■とかく非難されがちな専業主婦という生き方

専業主婦をしていると、なぜか家族でもない人から非難される。肩身が狭い――インターネットの世界でも、現実の世界でも、よく聞く話だ。

いま日本の社会では、女性の経済的な自立や活躍が叫ばれていて、専業主婦になるという選択肢はとてもナンセンスなものとして捉えられている。

たしかに経済的なリスクを考えるとハードな選択だ。高度経済成長期とは違い、収入が年々増えるとも限らないので、「外で働く夫と専業主婦」という組み合わせで家計を成り立たせるのは難しくなった。

さらに、もしも夫が病気になったり失業したりした際に、妻が専業主婦だと世帯ごと無収入になってしまう。

また、よく言われるように、夫のDVやモラハラなどで妻が離婚したいと思っても、経済力がないと実行に踏み切れず、苦しい結婚生活を続けることもあり得る。

これらを考えると共働きが推奨されるのも十分理解はできるのだけれど、それにしても専業主婦を否定する風潮が強すぎるのではないだろうか。

■専業主夫ならいいの? 男女逆転なら賞賛される違和感

家庭にはそれぞれ事情があるし、価値観もバラバラだ。夫と妻で、お金を稼ぐことと家の切り盛りを分業するのもひとつのカタチだろう。上に書いたようなリスクを織り込み済みで、本人たちが合意しているなら、外野から他人が非難することではない。

少し前に、あるWebメディアで、人気漫画家の女性と結婚し専業主夫になった男性が特集されていた。その記事は非常に肯定的に専業主夫を取り上げていて、SNS上のコメントも好意的なものがほとんどだった。

それらを見ていると不思議な気分になる。男性が専業主夫になるパターンはメディアで特集されて賞賛までされるのに、女性が同じことをすると「依存している」「古い」などマイナスな評価を下されやすい。

経済的なリスクも離婚の問題も、男女がひっくり返っただけで同じことなのにもかかわらず、片方は素晴らしくて他方は古き悪しき形式とみられるなんて、まったくおかしな話である。

■専業主婦という生き方も、ひとつの選択肢

私は5年半前に結婚した当初、専業主婦だった。結婚前は仕事をしていたのでそのまま続けても良かったのだけど、いろいろ事情があって専業主婦になることを選んだ。

具体的にいうと、結婚とほぼ同時に夫の仕事環境ががらりと変わって、質・量ともにかなりハードになるとわかっていたこと、私が仕事を続けた場合、すれ違いの生活になりそうだったこと、私自身働いていた頃から体調が思わしくなくて、治療に取り組みたかったこと、などなど。

二人でよく話し合い、やはり新婚生活ですれ違いを起こしたくない、家事を私が巻き込むことで夫の負担を減らそう、という思いが強くなったので踏み切った。

当時は周りから「え、なんで(怪訝な顔)? すぐ子供ほしいの?」「暇そうでいいね」「いい大学出て専業主婦とかありえない」など、ネガティブなコメントをわんさかもらった。しかし、今振り返っても、あの判断は間違ってなかったと思う。

私が仕事を続けていたら、おそらく忙しくなった夫をほったらかしで早く眠り、夫の話を聞く思いやりも心理的余裕もなく、休みの日も自分の体力の回復にいっぱいいっぱいで、二人の時間なんて大切にできなかっただろう。結婚生活の大切な滑り出しの時期に余裕をもって過ごせたのは正解だったと思う。

もちろんこの選択は、夫の収入だけでも困窮しない経済状態が前提なので、その点では単純に私は恵まれていたと自覚している。

■どんな生き方にも、文句を言う人はいる。気にせず、自分流の幸せを選べばいい

私の場合は専業主婦というスタイルが新婚生活に功を奏したけれど、それは私と夫に固有の結果だ。共働きの方がうまくいくとか、働く妻と専業主夫がうまくいくとか、カップルの数だけ正解があると思う。

だから、これから結婚する人も、すでに結婚していて何かのきっかけで働き方を考え直すかもしれない人も、社会の風潮に流されるより、自分にとって、そしてパートナーにとって幸せなカタチは何かをとことん考えてほしい。

残念ながら、一歩外に出れば何かと非難してくる人はいる。

独身でいれば結婚しろと言われ、子なし専業主婦になれば働けと言われ、働いていて子供がいないと「妊活しないの?」と言われ、妊娠すれば電車やバスで迷惑そうにされ、仕事をする女性が産休をとったり時短勤務にしたりすれば職場で、「ずるい」「迷惑」と陰口を言われ、保育園に預ければかわいそうと言われる……。

じゃあどうしろと、と思うくらい、何にだって文句がつく。心ない人は自分の考えに馴染まない生き方をなんだかんだ非難したいのだろう。

それならば。何したって、どう生きていたって誰かに非難されるなら、言いたい人には勝手に言わせておけば良い。気にするだけ損だ。私は私の道で幸せに生きます~、と涼しい笑顔で堂々と生きよう。

この記事のライター

ライター、コラムニスト。1984年生まれ。東大法学部卒。外資系IT企業勤務、教授秘書職を経て、現在は執筆活動をしながら夫と二人暮らし。 好きなものは週末のワイン、夢中になれる本とドラマ、ふなっしー。マッサージともふもふのガ...

関連するキーワード


人生

関連する投稿


誰かにとっての幸せな生き方に口を挟まないで。信じるものは人それぞれ

誰かにとっての幸せな生き方に口を挟まないで。信じるものは人それぞれ

どんな生き方が幸せなのか、どんな価値観やライフスタイルを「好き」「大切」と思うのかは、それぞれの自由。自分が信じる幸せを追求する権利があります。でも、その自分の信念の取り扱いを間違えると、誰かを傷つけてしまうことも。


人生とは「自分を楽しませること」。世間の幸せ指標を基準にしない【植村絵里】

人生とは「自分を楽しませること」。世間の幸せ指標を基準にしない【植村絵里】

他人の評価を過度に意識したり、他人に自分の価値観を強制したりするのではなく、自分が今この瞬間を楽しく生きることを通じて、そのエネルギーを周囲にシェアしていこう。人生とは、自分を楽しませること。そして、好き勝手に人生を楽しんでいる自分の姿を見て、人々の希望になれたら最高ではないかと思うのです。


私らしく生きるために必要なのは「美意識」を鍛えるトレーニング

私らしく生きるために必要なのは「美意識」を鍛えるトレーニング

美意識、鍛えていますか? 『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』を読んで気づいたのは、私らしさを出すためにも、仕事とのより良い向き合い方にも、美意識が欠かせないということでした。


湯山玲子『四十路越え』を読むとアラフォーの人生はバラ色に変わる

湯山玲子『四十路越え』を読むとアラフォーの人生はバラ色に変わる

老化の兆しがくっきりと現れ、気の滅入ることが増えるアラフォー世代。そんなアラフォー世代を楽しく乗り切るヒントが、湯山玲子さんの著書『四十路越え』の中にあります。


「羨ましい」という気持ちにサヨナラ! 隣の芝生だけが青いわけじゃない

「羨ましい」という気持ちにサヨナラ! 隣の芝生だけが青いわけじゃない

「既婚・未婚」「子あり・子なし」「フルタイム・パートタイム・専業主婦」……などなど。女性の生き方は掛け合わせの数だけ、大きく異なります。自分と違う組み合わせの人をみて、羨んだりしたことはないですか?


最新の投稿


栗をたっぷり贅沢に。銀座・和光の「マロンフェア」

栗をたっぷり贅沢に。銀座・和光の「マロンフェア」

和光アネックス(銀座)では、今が旬の栗をふんだんに使った、秋限定のスイーツを味わえる「マロンフェア」を10月1日〜31日まで開催します。毎年人気のマロンパイのほか、2種類の栗を贅沢に使用したパフェなど、秋の味覚を堪能できる美味しいスイーツが揃います。


オーガニック野菜を100%活かして、美味しく味わおう

オーガニック野菜を100%活かして、美味しく味わおう

体に良さそうだけどお値段高めのオーガニック。でも、食べてみるとひと味違います! 美味しい味わいに驚かされるオーガニック・メニューやオーガニック・クッキング、アメリカと日本で相互認証もされているオーガニックの意味合いなど、日米を行き来するジャーナリストの小野アムスデン道子さんがご紹介。


男性が不倫する理由は性欲だけじゃない。既婚者だけが知る飢餓感とは

男性が不倫する理由は性欲だけじゃない。既婚者だけが知る飢餓感とは

既婚の男性の不倫する理由なんて、どうせ性欲だけなんでしょ? と思う女性は多いですが、実際は切実な思いで女性を求めている人もいます。もちろん不倫は許されることではありませんが、なぜ妻以外の女性を求めてしまうのか、そこには家庭があっても満たされない「飢餓感」がありました。


スキニーフレンチネイルの簡単なやり方【マニュキュアでセルフネイル】

スキニーフレンチネイルの簡単なやり方【マニュキュアでセルフネイル】

スキニーフレンチネイルが今季、大人気です。マニキュアを使って簡単に挑戦できます。細いラインが繊細で洗練されたイメージ。そんなスキニーフレンチを、スキンカラーに合わせて上品なデザインに仕上げました。オフィスでも浮かない上品なスキニーフレンチのやり方を豊富な画像を交えて解説します。


相手に見返りを期待するような恋に先はない

相手に見返りを期待するような恋に先はない

気持ちの入った料理が食卓に並ぶとつい頬が緩む。「結婚の決め手は彼女の手料理!」はなにも男性ばかりでない。疲れているときに、「今日は僕が料理するね」とラーメンを作ってくれたことに、とても癒されたのを今でも覚えている。ただ、胃袋を掴むつもりが、逆に相手を遠ざけてしまうときもあって……。


おっぱい