貯金できる人はいつも少し早く起きている
お金を貯めるには、お金が貯まる体質になることが欠かせません。貯金できる人になる。そのために、まず身につけたいのは「今までよりも、少し早く起きること」。『お金が貯まる「体質」のつくり方』著者の西山美紀さんが解説します。
冬の寒い朝は、布団からなかなか抜け出せないもの。二度寝をくり返したり、ぐずぐずしたりと、ギリギリの時間まで寝ていて、慌てて起きて出かけるということはないでしょうか。
お金が貯まる「体質」になるには、目覚ましをかけて今までよりもちょっと早く起きるのがコツです。『お金が貯まる「体質」のつくり方』著者の西山美紀さんが、その理由と秘訣をお伝えします。
■貯金できる人は、朝の時間に余裕を持ち、完ぺきな状態で出かけられる
早起きかどうかで、貯蓄に差がつくと言われたら驚くかもしれません。ところが、貯蓄上手な人には早起きをしている人がとても多いのです。
早起きをすれば、朝食をゆっくりいただきながら、ニュース番組や新聞を見て必要な情報をチェックできます。天気予報を見て、夕方から雨が降りそうだとわかれば、傘を忘れずに持っていくことができます。雨に濡れてもいいバッグや靴に変える余裕もあります。
電車の遅延情報に気づけば、家を少し早く出ることもできます。電車に乗り遅れることがなくなり、タクシーに乗る頻度も減るでしょう。
その日の予定に合う洋服を選び、メイクをする時間もあります。早起きする人は、気分良く出かけることができるのです。
■貯金できない人は、寝坊しがちで、余計な出費やストレスを増やしている
一方、貯蓄がニガテな人はどうでしょうか。朝ギリギリに起きて大慌て。
急いで洋服に着替えてメイクもそこそこ、急いで家を飛び出て、途中のコンビニやカフェで朝食をテイクアウトし、職場でメールをチェックしながら食べることになります。
リップを塗るのを忘れてコンビニやドラッグストアに駆け込んだり、雨の予報を知らずに雨に降られて大切なバッグや靴を濡らしてダメにしてしまったり。
コンビニでビニール傘を買うと、たとえ500円だとしても、20回続けば1万円になります。
落ち着いて我に帰ったら、洋服がイマイチで、終日不愉快な気持ちで過ごすことになるでしょう。ストレスがたまると、お菓子を食べたり、ネットショッピングにはまってしまったりと、浪費につながっていきます。
朝遅く起きてしまったために、余計な出費が増え、気分も落ち込み、ストレスでいっぱいになってしまうのです。
■貯金できる人になるには「少し早く起きる」ことから始めよう
少し早く起きて、30分でも1時間でも早く出社できれば、電車などの交通機関も空いています。朝なら電話がかかってくることも少なく、自分の仕事に集中できます。
疲れた夜に残業するよりも、効率が上がります。スキルが磨かれ、ステップアップにつながり、ゆくゆくはお給料にも反映されることでしょう。
1日24時間しかないのは、どんな人でも同じ。どのように配分するかは、あなた次第です。
寒い朝が続きますが、明日の目覚ましを少し早めに設定して、自分を励ましながら早起きしてみてください。
大きく伸びをしたり、カーテンをあけて朝日を浴びたりすると、心身共に目覚めてくるでしょう。同じ24時間でも、ぐっと中身の濃い1日になるはずです。
Text/西山 美紀（にしやま みき）
ライター、コラムニスト、ファイナンシャルプランナー。
出版社勤務中の20代後半のときに母の進行がんが発覚。介護休職を取り在宅医療で看取る。1年収入が途絶えたが数百万円の貯蓄があったため、かけがえのない時間を過ごせ「幸せな貯蓄」の大切さに目覚める。2005年に独立し、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。ライターとしてwith、日経ウーマン、日経DUALなどで女性の生き方などをテーマに取材執筆を行うほか、貯まる人・貯まらない人のべ500人への取材と1万件以上のお金データを分析。「貯まるかどうかは年収の差だけではない。お金の使い方や日々の生活習慣などの“体質”にある」と気づく。「お金を貯めて幸せになれる方法」をコラムで執筆中。自身は23区内のマンションを4年半で完済。All About貯蓄ガイド。2児の母であり、デパートめぐりや海外旅行が趣味。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』（すばる舎）がある。
