何のためにお金を貯めるの?
「ライフプラン」「ライフキャリア」をつくると、お金を貯めるのが楽しくなります。
ファイナンシャル・プランナー(FP)にマネー相談をすると、「まずは、どんな生き方をしたいか、ライフプランから考えましょう」って言われるのが一般的です。私自身、FPになったのは、この「ライフプラン」という考え方がステキだと思ったから。「お金って、目的ではなく手段。だったら、先に目的の方をはっきりさせましょう」ということで、自分や家族の年齢と、まとまったお金のかかるライフイベントを書き込んで、この先10~30年分くらいの未来年表を作るのです。
ところが! 実はこれ、シングルがやると途方に暮れてしまうことが多いの。だいたいの場合、名前と年齢を書き入れたところで、いったんフリーズ。家族欄に書き込む名前もなく、年齢を記入する過程では「あと10年たったら50歳かあ」なんて妙な現実感でゲンナリしてしまうわけ。
さらに困るのが、ライフイベント。ファミリーの場合、高校進学とか大学卒業といった子どものイベントを入れていくだけで、なんとなく表が華やぐものだけど、子どもがいない場合、下手をすると「退職」以外書くべきイベントがなかったりする。何分たっても白いままの表を眺めて、そして思う。「私の人生って何? この先も何もないのかな……」なんて。
でもね、それでも怖れず、ライフプランを作ってみましょう。歳をとる自分、放っておくと何のイベントもない自分と、まずはしっかり向き合うために。 そのうえで、家族欄が寂しくて結婚したいと思ったら、誰かと生きることを想定したプランを作ってみればいい。具体的な相手が思い浮かばなければ、年上・年下・同じ年、さまざまな人とシミュレーションしてみましょう。だって、私たちには可能性があるのですもの!(ここだけの話、私は福山雅治やマツジュンで試してみたこともあるんです(笑))
ライフイベントが思い浮かばなければ、「ライフ・キャリア」で考えてみて。アメリカの教育学者スーパーによれば、人には、①子ども ②学ぶ人 ③働く人 ④ホームメーカー(家を維持する人) ⑤パートナー ⑥親 ⑦市民 ⑧余暇を楽しむ人 という8つのキャリアがあって、それを様々に織りなして人生を作っていくんですって。
私自身、40歳のとき、真っ白なライフプラン表を見て途方に暮れました。でも、その後、ライフ・キャリアを取り入れたら、やりたいことがたくさんみつかったのです。母と年に一度は旅行する(子どもとしてのキャリア)、社会人大学院にチャレンジする(学ぶ人)、大きなダイニングテーブルを買って、友人と夜更けまで家飲みする(ホームメーカー&余暇を楽しむ)などなど。そのためにいっぱい働いて、しっかりお金を貯めなければ。
新しい年。ぜひ、お試しください。