【DRESSプロレス部 キックオフ】ランズエンド6 新木場大会にご招待します!
https://p-dress.jp/articles/2968DRESSプロレス部 キックオフは、プロレスラー崔領二選手率いるプロレス団体「ランズエンド」大会観戦。3月1日(水)19:00〜開演の大会に2名様をご招待します。
DRESS部活に、ついにプロレス部が登場! キックオフはDRESS池田編集長と行く、「ランズエンド大会観戦」です。詳細・ご応募は上記リンクをチェック。
「プ女子」と呼ばれる女性プロレスファンが増えている昨今。なかでも『プ女子百景』著者の広く。さんは、新日本プロレスを筆頭に、長年さまざまなプロレス団体や選手を見てきた女性のひとり。プロレスファン歴は軽く10年を超えます。なぜプロレスに魅せられ続けているのか、お話を伺いました。
特別な「ひとつ」を深く愛しながら、幸せに生きる。そんな何かを偏愛する女性は、何がきっかけで特別な「ひとつ」に出会い、人生がどのように変化していったのでしょうか。今回は書籍『プ女子百景』著者で、プロレスを偏愛する「広く。」さんにお話を聞きました。
――広く。さんは一番好きな選手は、新日本プロレスの内藤哲也選手だと明かしていらっしゃいます。どんなきっかけで内藤選手にハマったのでしょうか。
内藤選手にハマる前から、10年くらいプロレスは見ていたのですが、当時はとくに一人の選手を集中的に見ることはありませんでした。このまま、ずっと一人を追いかけることなく、広く浅く見続けるのかなぁと思っていました。
それが2011年10月に急展開です。内藤選手VS棚橋弘至選手のタイトルマッチがおこなわれて以来、内藤選手にハマりました。
――なぜこのタイトルマッチが、きっかけになったのですか?
その前にプロレスを10年見続けて蓄えた予備知識があったので、内藤選手の過去もよく知ってたんです。彼は棚橋選手に憧れてプロレス界に入ってきました。それがこのタイトルマッチで、憧れの選手とベルトをかけて戦うことになったんです。まさに、少年漫画の主人公みたいですよね!
――プロレスは、家でも見ているんですか?
はい。サムライTVを流しっぱなしにして、四六時中見ています(笑)。
――じゃあ、本当にいつも見ている状態なんですね! プロレスの魅力ってどんなところにあると思いますか。
もがいている姿を全部みせているところですね。人間誰しも調子の悪いときがあります。内藤選手にも、まわりに受け入れてもらえない期間が2年くらいありました。ただ私は「いつか、すべてひっくり返るときがくる」と信じていたんです。彼自身が、自分の暗い面に対して「自分の個性」として受け入れたあとは、がぜん面白くなり周りの反応も変わりました。
自分自身にも、20代後半、何をやってもだめなときがありました。そういうときに、「絶対、その先に何かがあるんだ」というものを見せてくれるのがプロレスの魅力なのだと思います。
またプロレスにはケガがつきもの。すべての選手が一生治らない傷とともに生きているんです。自己犠牲のうえ、命がけの戦いを見せてもらっているというのは、見る者にとって本当にありがたいことですよね。
――そうですよね。ベテランになればなるほどケガした場所も増えていく。
プロレスでトップにいる人は、人生に保険をかけていない。すべてをプロレスに捧げていると思うんです。同じ人間だけど、すべてにおいて常人じゃないと感じます。クレイジーな反面、アンバランスさや危うさも感じる。さらに、したたかさもあるので、人として魅力的に映るのです。
――内藤選手にハマってから、プロレスへの思いに変化はありましたか。
プロレスの見方が変わりました。選手が抱える苦みを引き受けることも見る楽しみ。やはり一人を追っていると、低迷期の姿も見なくてはいけないですから。ただ状況がひっくり返ったら「キターッ!」となりますね! まさにプロレスの醍醐味です。
――楽しみ方が、その場その場の試合だけじゃないんですね。
そうなんです。ハマってから、物事を長いスパンでみるようになりました。より人生に近いんじゃないかと思っています。どの選手もうまくいかないときがあるように、人間の一生にも波があります。「ここでベルトを落として、何か起こっても、3年後に意味があることに変わる」と考えることができるようになりました。生きやすくなりましたね。
――昔からイラストを描いていたんですか?
はい。20代前半に漫画家として一度デビューして、プロレスマンガを描いていこうと思っていたのですが、案をいろいろと出してもボツになり、行き詰まってしまい、プロレスネタにこだわるのはやめようとしたんです。でも、他に好きなことがなかったので、20代後半はドヨーンとしていました。
――プロレスへのこだわりを捨てようとしていたのに、プロレス技を描いたのはどうしてなんでしょうか。
「自分はプロレスが好きだ!」と開き直ったんです。好きなプロレスと絵をつないで個性を出してみたら、周りにも受け入れてもらえました。
あと、プロレス好きなら共通して「プロレスの魅力を世間に伝えたい」というマインドを持っていると思うんです。私もそういう気持ちがあったので、どのように伝えればいいのか考えました。それで2010年から、「汗臭い男の人」とか「裸」というプロレスらしいアイコンをあえてはずして、技の面白さだけを抽出したイラストを描くようになったんです。
ゼロ年代(2000年代)は、プロレスはオワコンと言われていた冬の時代。オワコンと言われることが悔しかったんです。自分が絵を描く人間だったので、プロレスの魅力を自分なりに表現できると思ってブログに掲載し始めました。
このブログを読んだプロレスブロガーさんが面白がって紹介してくれたり、新日本プロレスのスタッフさんが面白がってくれたりしたことで仕事にまでつながりました。
――書籍のタイトルにもなっている「プ女子」という言葉ですが、近年盛り上がっていますね。
書籍の方はプロレスをしている女子という意味で、プロレスを見る女子とは違うんですけどね(笑)。一般的に言われるプ女子は2015年に爆発的に増えました。カッコよさや顔しか見てないミーハーな女たちだけじゃない。プロレスがあるから生きていけるんだ、プロレスに勇気や希望をもらっているんだ、とプロレスを大切にしている女子は多いので、ブームとはいえ、適当には扱ってほしくないと思っています。
「私のように、プロレスを見るだけで、なんとか生きながらえている女性っていると思うんです。プロレスというものの中に自分の居場所がある、あの場へ行ってもいいと感じられる。私はプロレスを好きになったことで、人生が変わりました」
そう語る広く。さんは夢中になれるものを持つ人ゆえの輝きや前向きな雰囲気に満ちあふれていました。「人生が変わった」と心から感じられる何かを手に入れると、生きることもより面白くなる。そう感じさせられた取材でした。
広く。
イラストレーター。著書に『プ女子百景』がある。「NIKKEI STYLE」でイラスト&コラムを連載中。直近ではAmazonプライムの番組「有田と週刊プロレスと」のイラストを担当。『プ女子百景』第2弾も2017年2月頃発売予定。Twitterは @cohirohiroko
イラスト提供/広く。
Text/ミノシマタカコ
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