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一徹さん×川崎貴子さん「結婚して親になると“ときめき”がなくなるのは健全」後編

夫婦関係とセックスレスについて、女性向けAVで活躍する人気男優・通称エロメンの一徹さんと、著書に『愛は技術』などがあるジョヤンテ代表取締役の川崎貴子さんの対談をお届け。締めくくりとなる後編では、夫婦間のときめきや不倫、そして「結婚とは何か」という大きなテーマまでじっくりと語られました。

一徹さん×川崎貴子さん「結婚して親になると“ときめき”がなくなるのは健全」後編


<一徹さん×川崎貴子さんの対談「前編」>
<一徹さん×川崎貴子さんの対談「中編」>

■婚外恋愛は最終手段。結婚生活を安定させるには互いの努力しかない

川崎さん(以下、川):婚外恋愛と聞いて思いついたんですが、女性向けの風俗ってないんですか?

一徹さん(以下、一):まだないんです。あったとしても、ホストクラブや出張ホスト、でも女性も誰でもいいってわけじゃないですからね。男性は視覚的に興奮できればOKって感じなんですけど、女性って性欲のツボというか、キュンキュンするツボがものすごくたくさんあるらしいんですよ。なかなかビジネスとして成り立たないんですよね。でもあった方がいいと思います。

川:ですよね、旦那さんが性欲の強い人で、奥さんがもう風俗行ってくれってご夫婦はたくさんいると思うんですよ。でも、私の知り合いの夫婦は奥さんの方が強い。そうなると、彼女には受け皿がないじゃないですか。彼女は旦那さんとのセックスで、愛情の確認をしているんです。そうなると彼女の場合は風俗では満たされない……難しいですね。

一:単純に肉体的な快楽だけがあればいい、というわけじゃないですもんね。精神的な要素も強く、相手があって成立することですから。

川:彼女は結婚10年選手なんですが、週に1回だけの日があったときに「旦那が浮気してる!」って。

一:いやいやいや(笑)。それじゃあ旦那さんが折れる形で折り合いをつけてるんですか?

川:毎日か週1回かの折衷案で、週3回になったらしいです(笑)。

一:それは旦那さんの愛が相当深いですね。お互いそれでうまくバランスをとってるんですよね。だから婚外恋愛は最終手段として、お互い努力していくしかない。別れるという選択肢もあるけど。アメリカとかだとパッと別れちゃうんですよね。

川:でも日本人って、そんなに性が大事じゃない人たちもいっぱいいるじゃないですか。その人たちにとっては、性の不一致があるという理由だけで離婚するという感覚はあまりないでしょうね。

一:あるコラムニストの方は、旦那さんに対して不満はまったくないけど「男性として見ることができなくなった。自分が女性としてときめかなくなった。それが自分としてはすごく嫌」という理由で離婚したそうです。

川:でも、結婚したらときめかなくなるのはあたりまえですよね?

一:でもそういう自分が許せないって。見てくれない旦那も許せないし、見てもらえない自分が許せない。

川:そうすると、パートナーをずっと変え続けるしかないですよね。

一:結局そうなんですよね、子どもも社会が育てるという受け皿ができてないから、大変ですよね、本当に。

■恋愛と結婚は相いれないもの、混ぜるな危険


川:子どもからすると、お父さんとお母さんが恋愛の不安定なステージにいて、日常的に「なんで今日遅かったの!私の事、もう愛していないのね?」なんてやってる姿を見てたらしんどくてグレると思うんですよね(笑)。

一:逆に大人になるかもしれないですね(笑)

川:それか恋愛障害を抱えるかも。すっごく落ち着いちゃって、恋愛はもういいってなるパターンも。

一:反面教師として、ですね。

川:恋愛してる不安定な父と母の姿を見てたら、子どもの情緒が安定しないと思う。だから親は二人の関係を安定させようとするじゃないですか。だからときめきはなくなって当然で、情愛に移行していくんですよ。相手への不安な思いを一生懸命消そうとしてるんだから。そうすると、恋愛と結婚は相いれないもの、「混ぜるな危険!」ですね。

一:女としても母親としても認めてほしい、まだ女でいたいという女性って、不倫したらあっという間にバッシングじゃないですか。だったら裏でコソコソしないで「ごめんなさい、別れてください」って言うしかないんですよね、今は。

川:そしたら夫婦が月に1回はデートをするというパターンを決めてみるとか。奥さんは旦那さんのために綺麗にして、旦那さんはちゃんとエスコートしてあげる。腕を組んで歩いて、奥さんにちゃんと「綺麗だね」って称賛するとか。もうときめきはなくても、「ちゃんと言ってくれるのね」「面倒だけどちゃんと綺麗にしてくれてるんだね」って、お互いに感謝の応酬というか、そういうことが必要なのでは。

一:なるほど、そうですね。

川:なぜかというと、以前「なぜ男の人は察することができないのか」というテーマで対談したときに、男性はもともと察することができない、だから、西洋のレディファーストのように、椅子を引いてあげたり、相手を褒めたりというような「こういうときはこうしろ」っていうマニュアルを浸透させたんじゃないかという説があって。そうなると女性も「女性扱いされてる」と嬉しく感じるじゃないですか。そうすると、エスコートしてもらえるなら綺麗にしていなきゃいけないな、ダイエットしようかなとか、ドキドキはしないんだけど、女性としての承認欲求が満たされたり、相手の愛情をありがたいなと思ったりできます。婚外恋愛しなくても、解決できる方法はあると思うんですよね。

一:婚外恋愛までいかないで、工夫次第だってことですよね。

DRESS編集部

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