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寺井広樹さん×クァク・ジェヨン監督対談「涙活のススメ」【週末涙活デトックス #番外編】

涙活×映画『更年奇的な彼女』試写会イベントに女優の藤原紀香さんをゲストに迎えて登壇したクァク・ジェヨン監督。『猟奇的な彼女』『僕の彼女はサイボーグ』はじめ〝泣けるラブコメディ〟を数多く手がけるクァク・ジェヨン監督と「涙活」発案者の寺井広樹さんの対談をお届けします。

寺井広樹さん×クァク・ジェヨン監督対談「涙活のススメ」【週末涙活デトックス #番外編】

■「登場人物に感情移入できるか」が泣けるかどうかのカギ

寺井広樹さん(以下、寺):涙活コラボ試写会というだけあって試写会で泣いている方がたくさんいました。『僕の彼女を紹介します』然り、クァク監督の作品は泣ける作品が多いですよね。今回の『更年奇的な彼女』の一番の泣きどころはどのシーンだと思われますか。

クァク・ジェヨン監督(以下、監督):涙を流すことを目的に観に来てくれた人たちを前に、もし泣けなかったらどうしようと不安でした(笑)。やはり登場人物に感情移入できるかが重要ですよね。個人的には、ヒロインが画廊に行って、子どもたちが描いた絵を見て思い出が蘇って、記憶を辿っていくシーンが最も泣ける場面だと思います。

寺:私もそのシーンで泣いてしまいました。いま思い返しただけで涙が溢れてきます。
監督が最近「感動した!」「泣いた!」という出来事はありましたか?

監督:実は、ふだんあまり感動して涙を流すことはそんなに多くありません。だからこそ、映画の中に〝感動〟という要素を盛り込んで撮っているんだと思うんですよ。今回、とても感動したのは、本作の吹き替えでお世話になった藤原紀香さんが、登場人物になりきってときに笑ったり、泣き叫んだりして、全身全霊で役作りに励んでくださったことですね。

■「泣きのツボ」は人それぞれ だから映画のジャンルも多様

寺:親子もの、動物もの、夫婦ものなど人によって「泣きのツボ」は違いますよね。

監督:まさにその通りですね。恋愛もの、動物もの、戦争などのドキュメンタリーで泣く人もいますし、「泣きのツボ」は人それぞれですから、映画にも多様なジャンルがあるのだと思います。

寺:涙を一粒流しただけでストレス解消効果が1週間続くことが医学的に証明されています。監督のストレス発散方法を教えて下さい。

監督:仕事に没頭しているときに、ストレスが解消されているのを感じます。好きな仕事をしていると嫌なことを忘れられますよね。同じ涙でも、感動の涙を流すのがやはりストレス解消効果が一番高いと実感しています。

■「イケメソ男子」は韓国でもあり?

寺:実はいま企業さまへの出張涙活も行っています。イケメソ男子(イケメンでメソメソ泣く男性)がオフィスに出張して一緒に泣いてくれるサービス「イケメソ宅泣便」もスタートさせました。

監督:韓国ではオフィスで泣くなんて聞いてことがないので、とても不思議な感じがします。斬新かつハードルの高い企画ですね(笑)。

寺:つい先日、KBS(韓国放送公社)『VJ特攻隊』という韓国の人気番組でも「イケメソ宅泣便」が紹介されました。韓国にも「イケメソ男子」がたくさんいると思いますが、韓国でも需要はあると思われますか?

監督:確かに平凡なルックスの人よりも、イケメンが泣いて涙を拭ってくれたほうが感情移入できて良いかもしれないですね(笑)。韓国ではお葬式で泣いてくれる「泣き女」の文化もありますし、韓国でもビジネスの可能性があるかもしれません。アイドルが一緒に泣いてくれるサービスもアリですね。「楽しみながら泣く」というのは本当に良いアイデアだと思います。涙活の今後の広がりに期待しています。

クァク・ジェヨン監督
1959年生まれ。慶熙大学校卒。『雨の降る日の水彩画』(1989)で監督デビュー。『秋の旅行』(91)、『雨の降る日の水彩画2』 (1993)を経て、8年ぶりにメガホンをとった『猟奇的な彼女』 (2001)は韓国で500万人以上を動員し、韓国のアカデミー賞と言われる大鐘賞で脚色賞を受賞。続いて、『ラブストーリー』 (2003)、『僕の彼女を紹介します』 (2004)は、日本国内の韓国映画の動員記録を塗り替える大ヒットとなる。『僕の彼女はサイボーグ』 (2008)では日本映画にも挑戦。その後『最強☆彼女』 (2008)をリリース。本作では中国に招かれ、「猟奇的な彼女」ヒロインが更年期障害期にさしかかったという設定で、『更年奇的な彼女』(原題:「我的早更女友」)を撮影終了。中国公開は2014年12月。今後の作品に、古川雄輝主演の日韓合作映画『風の色』(2016年公開予定)がある。


寺井広樹さん
涙活プロデューサー。株式会社たきびファクトリー代表
1980年、神戸市生まれ。同志社大学経済学部卒。
『涙活でストレスを流す方法』(主婦の友社)、『泣く技術』(PHP文庫)など
涙活関連の著書は10冊を超える。
涙活Official website:http://www.ruikatsu.com/
イケメソ宅泣便HP:http://ikemeso-office.com/

■作品情報

映画『更年奇的な彼女』
4月8日(金)よりTOHOシネマズ日本橋・新宿他全国順次公開
監督:クァク・ジェヨン
キャスト:ジョウ・シュン/トン・ダーウェイ/ジャン・ズーリン/ウォレス・チョン
日本語吹替版キャスト:藤原紀香 他
配給:アジアピクチャーズエンタテインメント/エレファントハウス/カルチャヴィル
配給協力:DMZ tokyo
©New Classic Media Corporation
公式サイト:http://kounenki-girl.jp

(c)New Classic Media Corporation

Text=寺井広樹

DRESS編集部

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