目指すは綾瀬はるか!? 人も植物も水分補給がツヤツヤ美肌への近道
大切なのは水分補給。花屋のおばさんのテクニックで、植物もお肌ツヤツヤに。
**「私」(40代ワーキングママ由樹子)の目を通した「ちょい足しボタニカル生活」をお届けします**
インターネットで「綾瀬はるか」と検索すると「綾瀬はるか 美肌」が出てくる。一点のシミもなく陶器のようにツルツルの肌。ひょっとして綾瀬はるかの顔には毛穴というものが存在しないのかもしれない。この肌になれるならあの高い化粧品を買ってもいいかも、と思ってしまう。
職場の同僚、潤子も恐るべき美肌の持ち主だ。年齢は私より2つ上。会社の明るすぎる蛍光灯の光ですら、撮影に使うレフ板のようにおでこや頬をテカテカ明るく照らす。顔立ちは平凡だが、この肌の輝きオーラのせいで彼女は40代でも間違いなく美人ポジションだ。
「潤子、どうしたらそんな美肌になれるの? オフィスの乾燥やら空調やらで、私なんてもうお肌カッピカピよ」
「別に。特別なことは何もしてないよ」
「うそだ〜。美人に限って何にもしてないと言う法則! 私は信じない」
「うそじゃないって(笑)。ああ、でも私、水フェチかも」
潤子は学生時代水泳部で、今でも週3でスイミングに通っているらしい。お風呂も1日2回朝晩入らないと気持ちが悪いという。オフィスにいるときも、いつも手元にミネラルウオーターを置いて水分補給を欠かさない。そういえば肌が美しい人はみんな、肌の皮膚の下に水が流れているようだ。肌の「水感」が透明感のカギなのだろうか。
もう一人、身近に素肌美人がいた。花屋のおばさんだ。いつも地味ですっぴんだけど、なぜか年齢不詳な感じがするのは、もちもちしたきめ細かい肌のせいかもしれない。おばさんにも潤子から聞いたことを話してみる。
「人間の体は70%以上が水分だからね。赤ちゃんだってお母さんのお腹の中にいるときは水にプカプカ浮いていただろ?」
「人間の体は水でできてるってこと?」
「そう。動物だって植物だって、祖先は水だよ」
38億年以上も前の地球で、藻や細菌類のような生物が初めて生まれたのは海の中だった。そこから生物は植物、昆虫、魚類、そして脊椎動物、哺乳類へと進化を遂げてきた。だからすべての生物は水から生まれたというわけだ。
「へえ〜っ。おばさん、生物学者みたい」
「はいはい、わかったら手伝って。霧吹きで葉っぱに葉水してくださいな」
「葉水って何?」
「葉っぱに水を霧吹きすること。土に水をあげるのと同じくらい大切なことだよ」
私の手に霧吹きを押し付けて、おばさんはさっさと休憩に行ってしまった。観葉植物の葉の表面にていねいに霧吹きをしていくと、またたく間に葉の表面がつやつやとした輝きを増していく。
人間が水を求めるのは、生物としての本能なのかもしれない。そして生きる本能に目覚めた人は美しいのだ。
+++ もなみのちょい足しポイント +++
観葉植物は水分を根から吸収するため、土の部分にじょうろなどで「水やり」をします。「水やり」と並行してぜひやっていただきたいのが「葉水」(はみず)です。植物は葉や茎からも空気中の水分を取り入れます。霧吹きなどで直接葉、茎、幹にも水分をあげると、丈夫で病害虫にも強い観葉植物に育ちます。
とくに冬、室内の観葉植物は、暖房の影響で人間のお肌と同様ひどく乾燥するので、葉水が有効です。葉水は葉の表面に積もったホコリを洗い流しハダニを防ぐ効果もあります。水やりと葉水はできれば決まった時間にするほうが、植物へのストレスがなく生育に良いそうです。人間同様、規則正しい生活と水分補給がツヤツヤ美肌への近道ということですね!