【女性の働き方の多様化】この時代を、しなやかにサバイブするには

【女性の働き方の多様化】この時代を、しなやかにサバイブするには

働き方が多様化する現代。女性のこれからの働き方・ワークスタイルについて、安藤美冬さんに連載を担当していただきます。安藤さんが『DRESS』読者の女性たちと目指すのは、ひとりひとりが「自分だけの幸せな働き方の成功モデル」をつくること。


■自分の居場所が見つからなかった20代

20代は「ここではないどこか」に自分の居場所があるような気がしていた。世界を旅し、本を読みあさり、2年足らずで3,000人を超える人たちに会った。

でも、漫画や映画に出てくるような「自分の使命」に目覚める瞬間は一向に訪れず、当時の会社での仕事以上に自分にやれそうなこと、そしてやりたいことなんてこの世のどこにも転がっていなかった。

そんな私は、大学を卒業し、大手出版社に新卒入社するも、新入社員時代は典型的な「ダメ社員」。ろくにコピーもとれず、メールを読み間違えて打ち合わせや会議をすっぽかし、挙げ句に会社に損害を与えるミスを犯しまくる始末。入社3年目の26歳には「抑うつ状態」と精神科医に診断され、半年間休職した。決して不真面目に、ぼんやりと生きていた訳じゃない。そのはずなのに、なかなか自分の居場所が見つからない。とても歯がゆい気持ちでいっぱいだった。

■ひとりひとりが、幸せな働き方の成功モデルをみつける

それから月日が経ち、32歳の現在の私は、一部で「ノマドワーカー」と称されている。スマホやPCを持ち歩き、働く場所や時間に縛られないノマド(遊牧民)として、小さな会社を経営しながら自由度の高い働き方を実践している。

私の働き方の最たる特徴は、肩書や専門領域すら固定していないことだ。敢えて自分を「フリーランス」と名乗り、「職業、安藤美冬」として多種多様な仕事を手がけている。

ある時は企業と契約をしてソーシャルメディア発信のブランディング戦略を練り、ある時は学長として学校を運営し、ある時はエンタメ番組のMCを務め、またある時はニュース番組のコメンテーターとしてテレビに出演するというように。

今でも、人がうらやむような大金を持ってるわけではないし、数字で測れるような実績を残しているわけではない。働くことへの悩みも消えない。会社の看板に頼らずに働くことのストレスはやはり大きい。それでも、この世界に自分の居場所をつくり、その居場所に自分を最適化させた働き方は少しずつ実現しているように思える。

働き方担当相として、この連載を読んでくださっている『DRESS』の女性たちと目指すのは、ひとりひとりが「自分だけの幸せな働き方の成功モデルをつくること」だ。

幸せの定義は多様化し十人十色であるように、それぞれにそれぞれの幸せな働き方の正解がある。私も日々悩んでいるけれども、それでも同時代に生きるひとりの女性として、皆さんと一緒に、新しい時代の新しい働き方をつくりだしていきたいと思う。

■女性だからこそ描ける物語

ここに二人の女性がいる。一人は、その生涯のほとんどを田舎に捧げた祖母だ。どことなくお嬢様な雰囲気が漂う祖母は、よく小さい私の手をひいて、美容院に連れて行ってくれた。祖母は、都会に出て華やかな暮らしをするのがささやかな夢だった。

そして、私の母。母は過保護だった祖父の反対を押し切って、ひとり上京した。母には舞台女優という夢があったのだけれども、結婚して専業主婦となり、私を育ててくれた。ありふれた平凡な人生かもしれないけれども、どんな女性にだって、ささやかな夢がある。

女性だからこそ描ける物語があるのだ。

社会に広がる閉塞感、働くことの不自由さ、まだまだ男性優位社会の不公平さ、先行き不透明な時代ならではの不安、そうした私たちにまとわりつく現状や空気を打ち破り、21世紀を走り抜けていくのが私の願いだ。

誰であっても居場所はあるし、いくつになっても未来への可能性は無限なはず。決して一人で頑張る必要もなくて、他者とゆるやかにつながりながら、知恵を出し合い、力を合わせていけばいい。そのために、「ソーシャルメディア」に代表されるツールを使いこなし、「セルフブランディング」などの戦略を武器として、この予測のつきにくい時代をしなやかにサバイブしていくこと。

『DRESS』から生まれる働く女性たちの物語、ここに開幕。

■安藤 美冬(あんどう みふゆ)さんのプロフィール

フリーランサー、コラムニスト。1980年生まれ、東京育ち。(株)集英社で広告と書籍の宣伝業務を経て独立。組織に属さないフリーランスとして、ソーシャルメディアでの発信を駆使した肩書や専門領域にとらわ れない独自のワーク&ライフスタイルを実践、注目を浴びる。 月間5000万PVを記録する人気ウェブメディア「TABI LABO」エッジランナー(連載)、越後妻有アートトリエンナーレオフィシャルサポーターなどを務めるほか、商品企画、コメンテーター、広告& イベント出演など幅広く活動中。著書にDRESS自立塾での講義をまとめた『会社を辞めても辞めなくてもどこでも稼げる仕事術』などがある。オンラインサロン『Wonderland』主宰。

この記事のライター

フリーランサー、コラムニスト。1980年生まれ、東京育ち。(株)集英社で広告と書籍の宣伝業務を経て独立。組織に属さないフリーランスとして、ソーシャルメディアでの発信を駆使した肩書や専門領域にとらわ れない独自のワーク&ライフ...

関連する投稿


発信者は「万人に好かれよう」と思わなくていい【ジルデコchihiRo×渋木さやか 対談】

発信者は「万人に好かれよう」と思わなくていい【ジルデコchihiRo×渋木さやか 対談】

ジャズバンド「JiLL-Decoy association」のボーカルを務めるchihiRoさんがホスト役となり、同じく「ものづくり」に携わる方を招き、ものづくり、クリエイティブをテーマに語らう本対談企画。第5回では、ヨガライフアドバイザーの渋木さやかさんをお招きしました。


【誰でもできる、本業で社会貢献】#4 実践編~LIXIL

【誰でもできる、本業で社会貢献】#4 実践編~LIXIL

「誰でもできる、普段の仕事を通じた社会貢献」について解説する連載【誰でもできる、本業で社会貢献】第4回目からは、実際に本業で社会貢献に取り組んでいる日本企業を見ていきます。今回登場するのは開発途上国にトイレを贈るプロジェクトを行っているLIXILです。


わたしは愛される実験をはじめた。第1話「黙って座りなさい、モテる女にしてあげるから」

わたしは愛される実験をはじめた。第1話「黙って座りなさい、モテる女にしてあげるから」

【読むだけでモテる恋愛実験小説】30代で彼氏にふられ、合コンの男にLINEは無視されて……そんな主人公が〝愛される女〟をめざす奮闘記。「あんたはモテないのを出会いがないと言い訳してるだけよ」と、ベニコさんが、あまえた〝パンケーキ女〟に渇を入れまくります。恋愛認知学という禁断のモテテクを学べます。


「アラーム2個使い」で気持ちよく目を覚ませる理由【簡単美容#1】

「アラーム2個使い」で気持ちよく目を覚ませる理由【簡単美容#1】

忙しい現代人にとって、睡眠不足は深刻な悩みです。解決しようにも、睡眠時間を増やせと言われて簡単に増やせる人はほとんどいません。だからこそ、限られた睡眠の質を上げることは賢明なライフハックのひとつです。


東京のまちでコーヒーをタダでふるまってみた。趣味から始めるまちづくり【ジルデコchihiRo×田中元子 対談】

東京のまちでコーヒーをタダでふるまってみた。趣味から始めるまちづくり【ジルデコchihiRo×田中元子 対談】

ジャズバンド「JiLL-Decoy association」のボーカルを務めるchihiRoさんがホスト役となり、同じく「ものづくり」に携わる方を招き、ものづくり、クリエイティブをテーマに語らう本対談企画。第4回では、まちづくりに関わるいろいろなことを手がける田中元子さんをお招きしました。


最新の投稿


鏡の前に立って、自分の肌と向き合う【わたしを助けてくれる肌ケア】

鏡の前に立って、自分の肌と向き合う【わたしを助けてくれる肌ケア】

『DRESS』2月特集は「ほしいのは“前向き“肌」。肌という“基盤”は心までも左右するパーツ。そんなお肌を美しく保つ秘訣をDRESSを舞台に活動していただいている女性たちに聞いてみました。ここでは、DRESS編集長の池田園子さんが、自身の肌ケアについてご紹介します。


感情をぶつけるのはアウト。子どもの上手な叱り方とは【大人の上手な怒り術#6】

感情をぶつけるのはアウト。子どもの上手な叱り方とは【大人の上手な怒り術#6】

怒りと上手く付き合うための心理トレーニング「アンガーマネジメント」。一般社団法人日本アンガーマネジメント協会理事・戸田久実さんがお届けする連載【大人の上手な怒り術】第6回では、子育て中のイライラを解消する方法について解説してもらいます。


化粧水と乳液があればいい。他はサブ。基礎化粧品の正しい選び方

化粧水と乳液があればいい。他はサブ。基礎化粧品の正しい選び方

『DRESS』2月特集は「ほしいのは“前向き“肌」。年齢を重ねるにつれて、肌の悩みが変わってくるなか、乾燥をなんとかしたい……と感じる方も少なくありません。今回は基礎化粧品の選び方を見直します。ライン使いはマスト、と考える方もいるかもしれませんが、実際は化粧水と乳液さえあればOK!?


「アップルタイザー」がさくらデザインボトルが当たるキャンペーンを実施中

「アップルタイザー」がさくらデザインボトルが当たるキャンペーンを実施中

抽選で50名様限定! 人気イラストレーター“マリー・アセナ”さんデザインのボトルが当たります。世界中で親しまれている果汁100%のスパークリングジュース「アップルタイザー」のさくらデザインボトル、プレゼントキャンペーンを3月8日まで実施中です。


彼がもっと素敵に見える。女性が押さえておきたい男性用バッグの常識

彼がもっと素敵に見える。女性が押さえておきたい男性用バッグの常識

革靴と鞄の色や素材を合わせれば、見た目に統一感が生まれ、洗練された印象を作ることができます。重厚感や堅実なイメージも出せるんです。ナイロン素材の鞄を使う日があったとしても、ひとつは革素材の鞄を持っておくことをおすすめします。ビジネスシーンにふさわしい鞄選びをパートナーとふたりでしてみてはいかがですか。