世界一美しい食べ方のマナ- /高橋書店/小倉朋子
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『世界一美しい食べ方のマナー』(小倉朋子著/高橋書店)より、今日から実践できる美しい食べ方のHowToをご紹介。今回紹介するのは「一口サイズの法則」。ちょっとした心がけで、相手に上品かつ知的な印象を与えることができます。
たとえば、ごはんやパンを口に運ぶとき、一回につきどれくらいの量を運んでいるかを意識したことはありますか? じつは、男性は言うにおよばず女性でも「一口の量が少し多いかな」という方が増えています。
これはおそらく、最近の食事事情において、忙しさのあまり一度にたくさん口に押し込むクセがついていることも関係していると思います。
では、もっとも美しく見える一口の量とは? その答えは和食にあります。
お造りや筑前煮など、多くの和食は、だいたい横幅が一寸(3cm)前後になるようつくられています。これを目安にお箸やフォークで取る量を調節する、大きいものは切る、たたむなどして口に運べば、奥ゆかしい印象をまわりに与えられます。また口に入れてから飲み込むまでの時間も短くなるため、咀嚼中に起こりがちな会話の中断も最小限ですみます。
会話をさえぎらない適量を口に入れる姿は、「己をしっかりコントロールできている人」という知的なイメージすら、潜在的に与えることができるのです。
たとえば肉を切って口の前まで運んだとき「意外と大きかったな……」と思いつつ、そのまま口に押し込んでいませんか?
すぐに咀嚼できるやわらかい肉なら3cm幅、かたくて咀嚼に時間がかかる肉なら2cm幅を目安に切って口に運びましょう。
たとえば洋食でよくあるニンジンのグラッセなどの付け合わせ。丸ごとポンと口に入れがちですが、意外と大きいものもあります。サイズを見極めて、自分の口に合うよう切りましょう。
お箸で切りやすい大根などは、さほど悩まないと思いますが、困ってしまうのは里芋などのすべるもの。力まかせに一度で切ろうとするとすべるので、器のへりに里芋をあて、ゆっくりと何度かに分けてお箸を入れるのがコツです。
レタスやサラダ菜などの薄くて大きい葉もの野菜は、ナイフとフォークで折りたたんで厚みをつくるのがポイント。口を大きく横に広げなくてもいいくらいのサイズにまとめて。
煮物に入っている大ぶりのタケノコやシイタケ、コンニャクなど、どうがんばってもお箸で切れない食べ物もあります。そういったものはかじっても大丈夫です。ただし、一度かじって歯形がついた断面はあまり美しくないので、なるべく人に見せないよう、2〜3口で早めに食べきるのがスマート。
『世界一美しい食べ方のマナー』(小倉朋子著/高橋書店)
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