世界一美しい食べ方のマナ- /高橋書店/小倉朋子
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『世界一美しい食べ方のマナー』(小倉朋子著/高橋書店)より、今日から実践できる美しい食べ方のHowToをご紹介。今回紹介するのは「エンディング美の法則」。ちょっとした心がけで、相手に上品かつ知的な印象を与えることができます。
「食べ方」というと「食べているときの姿」ばかりがイメージされがちですが、じつは食べ終えたあとの器にも、食べ方の美しさは宿っています。
食べ終わった器は、長い間テーブルの上に残ってしまうこともあります。つまり、その分人の目に触れやすいということ。逆にいえば、最後が美しいだけで「きれいに食べる人だな」という余韻を残すことができるのです。
では、具体的にどうすればエンディング美を飾れるかというと、まず食べ物を残さないのはもちろんですが、たとえば焼き魚を食べるときにどうしても残ってしまう頭や骨は、コンパクトに一か所にまとめましょう。「最後まで美しく」の思いがあらわれた器は、あなた自身の品格を物語るものなのです。
食後に感じる、料理をつくる人、運ぶ人など、この場をつくってくれた万物への「ありがとう」の思い。それを最大限伝えたいと思えば、「ごちそうさまでした」の言葉にもぐっと気持ちがこもり、聞き心地のいい響きになります。
自分自身も「いい食事だったな」という満足感を味わうことができ、まわりに対しても好印象で食事を締めくくることができるのです。
尾頭付きの焼き魚を食べるときに、どうしても残ってしまう頭や骨、皮。食べ終えてそのままにしておくと、いくらきれいに身を食べられたとしても、「上手に食べられない人」という印象を与えてしまいます。
理想の食後は、何ものっていない面積が広いすっきりとした器。魚の骨は半分に折ってコンパクトにまとめると、器を片づける方にまで配慮できます。
食べ終えた器を美しくするのはもちろんですが、そのあとの立ち居振る舞いにも気を配れるのが世界一の美しさ。お店の方や同席者に感謝の気持ちを表現するさまざまな方法を知り、ぜひ実践してみてください。
お店の方に「おいしかったです」「ごちそうさまでした」などの言葉を丁寧に、にっこりと伝えましょう。これを言われてうれしくないお店の方はいません。同席者へは「今日はごいっしょできてうれしかったです」の言葉を。誰に対しても喜ばれるひと言です。
キャッシャーの前で、もたついてお店の方を待たせないよう、ごちそうするときも、されるときもスマートな振る舞いを心がけましょう。高級なお店などでは、こちらから頼まないと伝票を持ってきてくれないケースもあるので、様子を見て静かに手を上げて伝えてみて。
おいとまする目安は、フォーマルなお店の場合、コーヒーを飲み終わってから15分以内。ここでダラダラせずサッと立ち去れる人は、お店の採算やホールの方の仕事のしやすさにまで配慮ができる、大人の女性といえます。話が盛り上がってお店を出られないときは「待っている人がいるから、そろそろ場所変える?」と提案するとスマート。
『世界一美しい食べ方のマナー』(小倉朋子著/高橋書店)
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