1. DRESS [ドレス]トップ
  2. 美容/健康
  3. 自分のツラだけを気にするのは、もうやめだ。美しさより、余韻を大切にしたい

自分のツラだけを気にするのは、もうやめだ。美しさより、余韻を大切にしたい

10代からモデルをしていたこともあり、若いころは「かわいい」にばかり執着していたという高山都さん。でも37歳になったいまのほうが「自分を好き」なのだそう。年齢を重ねるにつれ、どんどん輝きを増す、高山さんの目指す姿とは?

自分のツラだけを気にするのは、もうやめだ。美しさより、余韻を大切にしたい

私がモデルをはじめたのは、10代のころ。「ビューティーモデル」というカテゴリで、青文字系雑誌のヘアやメイクのページに出ていました。

コンプレックスだったのは、子どものころからあるそばかす。「ビューティーモデルなのにそばかすがあるなんて!」と揶揄されたり、知らないあいだに写真を修整されたりしたこともあります。「コケティッシュだね」と褒めてくれる人もいたけれど、陶器のような肌にレタッチされた自分の写真を見たら、やっぱり落ち込みました。

当時は、多くの人が求める一般的な「かわいい」に、執着していたんだと思います。

専属モデルが活躍していた時代に、どこの雑誌にも所属していなかった自分が、不安だったせいもあるかもしれません。今日は撮影に呼んでもらえたけれど、明日は? 受け身でいることしかできず、いつもどこか不安定でした。

だけど、若い肌はとてもきれいで。一日に5回くらいメイクとオフを繰り返すような過酷な日々でも、当たり前のスキンケアさえしていれば、いつも美しくいられたんです。

■誰かの「かわいい」にとらわれないで。自分の良さを活かしていこう

その延長でなんとかなっていたのが20代なら、なんとかならなくなってきたのが30代。

30代の私と、若いうちはしっくりきていた「かわいい」が、なんだか少しずつズレてきました。年齢を重ねるにつれ、出演する雑誌やメディアは変わってきたのに、自分だけがうまく変化できていない。でも、変化の仕方もわからない。自分になにが似合うのか、好きなものと年齢がちぐはぐして、迷走が続きました。

ちょっと不摂生をすると、てきめんに肌荒れ。体調や環境の変化でアレルギーも出やすくなり、あれだけ丈夫だった肌は、ゆらぐことが増えました。オーガニックなお化粧品にさえ負けて、ぱんぱんに腫れ上がったこともあります。

だけど、少しでも自分を好きでいたい。
だから、目指す方向を変えてみたんです。

美の基準なんて、本当は人それぞれ。
誰かの評価に惑わされず、自分の評価を押し付けず、なりたい姿を探せばいい。だったら私は、誰かの「かわいい」じゃなくって、自分の「かっこいい」に向かっていこう。

コンプレックスだったそばかすが突然消えて、お人形さんのような肌になることはありえません。でも、このそばかすを愛して、ナチュラルメイクで活かしたり、自信があるほかのパーツを目立たせて、弱点を“リカバー”することはできる。

そう考えるようになったら、不思議と、仕事も少しずつ軌道に乗っていきました。

■「ツラ」じゃなくて「印象」を、魅力的にしていきたい

37歳のいまは、自分のことを、いい意味で受け入れています。
もちろん「ほうれい線が出てきた」「くすみが気になる」……そんな外見の悩みは、言い出したらきりがありません。

だけど、ただただ美しい人より、多少アラがあったって余韻の残る人になりたい。
「ツラ」じゃなくて「印象」で、いいイメージを残せればいいんです。
そこで勝負するならば、年齢を重ねることは、かならずしもマイナスではありません。

魅力的な印象のために心がけているのは、つねに風通しよく過ごすこと。
たくさん笑ってできるシワは、メイクのときには邪魔かもしれないけれど、人間としてはチャーミング。くよくよ悩んで「見ないで!」なんて言うより、けらけら笑い飛ばせるほうが素敵だと思います。

でも「そうは言ってもやっぱり他人の目線が気になってしまうよ」と思う人だっているでしょう。そんなときは、ウィークポイントを口にしないのも大切。
気にしているところを言ったら、人はそこばっかり見ちゃうでしょ? だから、自分の弱点はあえて言わない。好きなところを口に出して見てもらうほうが、ずっと有意義です。

■新しいベリーショートは「かっこいい」への一歩

2019年には、何冊かの雑誌ではじめて表紙をやらせていただいたりも。モデルだけでなく、ライフスタイルをご紹介するような仕事もぐっと増えました。

その状況は本当にうれしいのに、忙しさのあまり、だんだん仕事を“こなす”ようになってしまったわたし。メディアに出られる機会が少なかったころは、一つひとつの撮影にたくさん下準備をして、全力で臨んでいました。でも、一日数本も撮影があると、無事にすべての仕事を終えることだけで必死です。

このままじゃ、わたしは確実に飽きられてしまう。お仕事を通じて、自分が消費されていくような感覚さえある。
年齢を重ねて、自分のことを好きになる方法は少しずつ身についてきたけれど、これだけじゃだめだと思いました。
そろそろ、自分からなにか変化を起こさなくちゃ。新しい一歩を踏み出さなくちゃと、気づけば、美容院に向かっていたんです。

生まれて初めてのベリーショートに挑戦したのは、そんな思いから。マネージャーさんにも言わず、バッサリとハサミを入れてもらったんです。
ここまで髪が短いモデルは、そうはいません。自分なりにいまできる“リカバー”を探した結果が、これでした。

「大人になるとどんどん冒険できなくなる」というけれど、私は、若いころよりいまのほうがずっと「攻め」です。肌には自信が持てなくなってきているし、髪のボリュームも少なくなってきた、けれど。ベリーショートなら全体のバランスはよく見えるし、なにより、また新たな気持ちで仕事に向き合えるようになったんです。

最近は「かっこいい」と言っていただくことも増えました。
あんなに「かわいい」を欲していたけれど、いまは「かっこいい」のほうが何倍もうれしい。だって「かっこいい」には、たたずまいや雰囲気も含めた、人間としての魅力が漂うから。
自分らしくいることなら、今日からでもはじめられます。それがきっと「かっこよさ」につながっていくはず。
だから意志を強く持ち、大切な人やことだけをちゃんと守る。不要な声には耳を貸さず、静かに闘ったっていい。いうなれば「いつも心にメリケンサック」です。

■悩んでもいい。でも切り替えて、肩の力を抜いて、進もう

あと3年で、40代。盛ってばかりいたメイクはだんだん薄くなり、引き算がずいぶんうまくなりました。入れない日なんてなかったアイラインが、ときにはなくてもいいと思えるようになったりして。きっとこれからも、そのときの自分に合うアイテムで、そのときの自分に合うメイクやスキンケアを、淡々と続けていくんだと思います。

もちろんいまも、自分の容姿を誰かと比べて落ち込む瞬間は、たくさんあります。それはきっと、何歳になってもあると思う。でも、そこでくよくよしていたって仕方がないから、私は私の良さを、ずっと探し続けます。

もしもいま悩んでいる子がいるなら「もっと肩の力を抜きなよ」って言ってあげたい。完璧なんて目指さなくても、そのまんまで大丈夫。いつも張りつめている人より、肩の力を抜いて、挑戦して失敗して悩んでいる人のほうが、素敵だよ。

ただ、しゃかりきに頑張っているときって、こんなアドバイスは耳に入らないんですけどね(笑)。わたし自身もそうだったから、よくわかります。でも、いつか立ち止まってしまったとき、この言葉を思い出してくれたらうれしいな。

高山都さんのお気に入りアイテム

左から「ディグニファイド リップス(Celvoke)」「プレシャスEXオイルセラム(SHIGETA)」「BOHEMIAN SEA WATER(SENSE OF HUMOUR)」。写真手前が「HOMEOPLASMINE」。

HOMEOPLASMINE
フランスの薬局で売っている軟膏。30代に入り、慢性的な口角炎で悩んでいたとき、メイクさんのおすすめで使ってみたら、荒れがぴたりと止まりました。渡仏する友達に買ってきてもらうなどして、何本もリピートしている、お守り的存在です。

BOHEMIAN SEA WATER(SENSE OF HUMOUR)
年齢を重ねて気になるのは、肌だけではなく髪も。だんだんハリがなくなり、抜け毛が増えてきました。けれど、香りが素敵なこのスタイリング剤を使うと、気分が上がります。

プレシャスEXオイルセラム(SHIGETA)
肌を明るくしてくれるゴールドエッセンス入り。とにかく香りが好きで、リフレッシュしたいときは顔から首筋までをマッサージします。少しずつ大事に使っている、ご褒美美容アイテムです。

ディグニファイド リップス(Celvoke)
ポーチの中には、つねにリップが2本。その日のお洋服や行き先、シーンに合わせてつけかえます。メイク感をしっかり出したいときは10番(右)、ナチュラルに見せたいときは4番(左)を。

編集協力/菅原さくら

高山 都

1982 年生まれ。モデル、女優、ラジオパーソナリティーなど幅広く活動。趣味は料理とマラソン。

関連記事

Latest Article