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大事な話はLINEでしない。“自立した他人感”を大事にする夫婦のLINE術

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夫婦でのLINEのコミュニケーション、どうしていますか。ふたりにとってLINEは「今、隣にいない相手の心をこっそり連れてくる秘密道具」のようなもの、と話す兎村彩野さんが、互いに心地よいやりとりをするために大事にしていること。

大事な話はLINEでしない。“自立した他人感”を大事にする夫婦のLINE術

我が家の場合、家が職場であり暮らしの場なので、夫婦で100時間連続一緒にいるのも珍しくありません。話しかければ相手は目の前にいることが日常です。そのためLINEが必要になるのは外出時のみ。便利なツールなのでふたりで利用しています。

「それぞれ自立する。他人であることを忘れない」。この距離感は夫婦でとても大事にしています。冷たい言葉に感じる人もいるかもしれませんが、我が家の共通認識は、精神的にも経済的にも自立している大人同士が、個性や生き方を尊重するのが最優先。

個の尊重がお互いの中心にあり、その先に「ご飯はふたりで食べると楽しいよね」「映画を観て感想を話しながら一緒に帰る道って最高だね」「家事や仕事は得意不得意を共有して助け合うと効率いいね」「銭湯帰りのパピコは半分こがいいよね」などがあります。

自立の先に人生を豊かにする「ふたり暮らし」があり、ふたりで選んだのだから、その状況を楽しむ。常に相手は他人であり、所有しているような感覚には絶対にならないように気をつけています。

■離れているとき、LINEで報告し合う理由

尊重と愛する他人感を保ち続けるコツは「確認をする」「嫌がることをしない」です。そこで外出先ではLINEが役に立ちます。共同生活をしていると、相手の行動や予定が見えないとモヤモヤしやすいので、こまめに予定を共有しています。これは束縛とは違い、自分と相手の見えない時間を想像しやすくする目的。

どこで何をしていてもいいけど、なんとなく相手がわかっていると何かあったときに行動しやすく安心する。ふたりともそう感じているので、個人のざっくりした予定は週に1回くらい報告し合うようにしています。予定の前日にも簡単に明日の予定を説明するのが習慣です。

よく使うスタンプは「夜廻り猫」と「まっくすらぶりーうさ」

片方が外出中は「今から帰るよ。なにかお土産いる?」「明日の朝のパン買うけど何がいい?」「◯◯をお土産で買ったよ〜」と、帰宅連絡とお土産のお知らせをします。ひとりでお土産を選ぶ時間と、その先にあるふたりでお土産を楽しむ時間。ふたつの時間を繋げるためにLINEは便利だなと感じています。

■大事な話は日常的に、対面で

大事な話は相手と直接話すので、LINEではしません。話すときは目を見て声のトーンを感じ、日常で細やかにコミュニケーションをとっているので、最近ではわざわざ時間を取って大事な話をする必要がないというのもあります。ふたりの将来に関わる大事な大きな話は、暮らしの中で分解して小さくして話すようにしています。

LINEではふたりで同じスタンプを買って大喜利をして遊んでいます。スタンプだけで会話を楽しむこともあり、「このスタンプにこのスタンプで返して、この絵をつなげつつ、この言葉の繋がり伝わるかな」と、ふたりにしかわからない大喜利の感覚があり、ふざけている秘密の時間はとても楽しいです。家で晩酌中に「今日のスタンプの使い方、最高だったね! あの返しは上手い!」と褒め合うのも楽しいですね。

ふたりにとってLINEは「今、隣にいない相手の心をこっそり連れてくる秘密道具」のようなものです。周りからはひとりにしか見えないけど、私にだけは見える隣の人。

待ち合わせやお土産の話、帰宅報告、面白い漫画を見つけたときのお知らせ。小さな感動や小さな喜びをシェアする現実拡張です。

「ずっといる、いないけどいる」。依存ではありませんが、この感覚は暮らしを楽しくしてくれます。自分の心はどんなときもここへ帰ってこられる。私はこれを「安心」と呼んでいます。

ひとりの時間は好き。生きるのに孤独は大事。それは大前提です。だからこそ、ふたりでいることの意味はとてもとても大切なものです。大切だから相手に確認して心地よく暮らす。

変に勘繰ったり想像したりして悩むなら、自分の言葉で確認すればいい。相手の言葉は字面通り素直に受け取るようにしているので、日常のコミュニケーションがまず大事で、その拡張ツールとしてLINEがあるのかなと思います。

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兎村彩野

Illustrator / Art Director

1980年東京生まれ、北海道育ち。高校在学中にプロのイラストレーターとして活動を開始する。17歳でフリーランスになる。シンプルな暮らしの絵が得意。愛用の画材はドイツの万年筆「LAMY safari」。

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