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日本は世界一の農薬使用国。

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『奇跡のリンゴ』で有名な木村秋則(きむらあきのり)さんや、『里山資本主義』の日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介(もたにこうすけ)さんなど、“オーガニック”業界のキーパーソン達が一堂に会する「とことんオーガニック シンポジウム」が、先日開催されました。

日本は世界一の農薬使用国。

『奇跡のリンゴ』で有名な木村秋則(きむらあきのり)さんや、『里山資本主義』の日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介(もたにこうすけ)さんなど、“オーガニック”業界のキーパーソン達が一堂に会する「とことんオーガニック シンポジウム」が、先日開催されました。

素晴らしいお話ばかりだったのですが、特に印象に残っているのは、「環境を守る農業—自然栽培と有機栽培の目指すものー」というテーマで基調講演された木村秋則さんのお話。

皆さんは、実は「日本は世界で一番農薬を使用している国」であること、知っていますか?
木村さんがプレゼンで使用していた資料(マーケットリサーチ&コンサルティング会社のGFK Kynetec 社の2010年各国農薬使用量比較データ)では、3位がオランダ、2位が韓国、日本は断トツの1位。農薬使用が多そうな中国は7位、アメリカは8位でした。

 

私が10年前ぐらいに、やはりオーガニック関連のイベントに参加した時も、同じような順位で、日本が世界で最も農薬を使用している事実を知り、ショックを受けたのを覚えています。それから時を経て、“オーガニック”はメディアなどでも注目を集め、食品に限らず、コスメ、ファッションなど関心がある人たちも増え、売場の商品も増えているように感じます。日本の有機農家の数、そして生産量も増えているに違いない、と思っていたのですが、現状は変わっていないことが、とても意外でした。

なぜなのか?

オーガニックと言っても、海外からのオーガニック輸入製品が増加しただけで、日本のオーガニック農家さんの支援にはつながらなかったのでしょうか?

では、どうしたら、日本のオーガニック農家が増え、日本のオーガニック食料自給率をアップさせることができるのでしょうか? そして農薬使用世界ナンバーワンという汚名を返上できるのでしょうか?

その鍵は、「CSA」にあると考ています。数年前からエシカル消費について取材を受ける際、「日本でも“CSA”がより重要になるのでは。そして、より広めていかなければならないのではないでしょうか」と答えてきました。
「CSA」とは、「Community Supported Agriculture」の略。
日本語に訳すと「地域支援型農業」。
消費者が収穫物の代金を先払いすることで地域の有機農家を支える仕組み。
農繁期には消費者が生産者のお手伝いに行って一緒に新鮮な素材を使った料理を楽しんだりする交流イベントも行ったりもしています。また、気象条件などの影響によって出来不出来がたとえあっても支払う金額は変わらないようにし、生産者を支えています。

アメリカのCSA North AmericaやフランスのAMAという団体には、それぞれ1000以上の地域グループがあるそうです。イギリスでは「ボックス・スキーム」として展開。イタリアから始まったスローフード運動も世界的なCSAムーブメントの一つです。
アメリカで始まったのは、1986年から。そもそもCSAの仕組みは、元々日本の有機農業研究会が60年代〜70年代にかけて始めた「生産者と消費者の提携」という産直共同購入システムの仕組みを視察した欧米人たちが本国に持ち帰り、広まっていったそうです。 

“TEIKEI”は、“Karaoke”や”Zen”のように、そのままで海外の有機農業業界でも通じる言葉なのです。日本発祥の、本当はもっと日本人が誇るべきシステムなのではないでしょうか。

クラウド・ファンディングや、トラスト運動の高まりもうそうですが、みんながつながり、大切なものを守り支える新しい仕組みに共感する人、日本でも多くなってきていますよね。消費者が参加しやすいCSAのしくみ、日本全国でどんどん増えていってほしいものです。

もうひとつのCSAの形は、次回に。

 

『とことんオーガニック シンポジウム』
http://www.food-trust.jp/tokoton2015/


『日本有機農業研究会』
http://www.joaa.net/index.html

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林 民子

NPOソーシャル コンシェルジュ主宰。ジャンルを超え、社会貢献度の高いヒト、モノ、サービスをより魅力的により多くの人へ広めるための様々なプロジェクトをプロデュース。少数民族の貧困解決を目指し、上質のヤクという素材にフォーカス...

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