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手を使うだけ。骨盤内の不調をセルフチェックする簡単な方法

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欧米ではメジャーな治療法である「オステオパシー」。簡単に言うと整体法のひとつで、“手”による触診検査をしながら、治療をしていくというものです。今回、オステオパシーを活用した骨盤内の不調をセルフチェックする方法や改善するための体操をご紹介します。

手を使うだけ。骨盤内の不調をセルフチェックする簡単な方法

■「オステオパシー」って何?

多くの方がきっと初耳ですよね。オステオパシーは1874年にアメリカ人の医師アンドリュー・テイラー・スティルが創始した「整体法」です。

調子が悪いときにマッサージや鍼灸に行かれる方もいると思いますが、欧米では病院に行く前にオステオパスにかかるというくらい、人々の生活に根付いている治療法のひとつ。

アメリカでは医師の資格にも2種類あって、一般的な医師とオステオパシーの医師がいます。オステオパシーの医師は、手術や投薬の他に手技で整体をすると考えていただければわかりやすいでしょうか(※)。

※オステオパシーの施術者の資格は国により違いがあり、日本では国家資格ではありません。

■西洋医学と東洋医学のいいとこどり

漢方や鍼灸もそうですが、東洋医学では身体はひとつのユニットであり、自然治癒力が備わっていると考えます。そのため、経絡やツボというエネルギーの流れを踏まえて施術を行いますよね。

西洋医学はというと、解剖学・生理学・病理学などをベースに、症状の出ている部分に注目し、原因を細分化して病気を限定していくのが一般的です。オステオパシーは両方のいいとこどりで、全体を確認してから細部へと検査を進めていきます。

■「手」で検査し、治療するオステオパシー

人間の身体は、骨と筋肉からなる構造と、さまざまな役割を持つ内臓、細胞に酸素と栄養を与える循環器系、脳から指令を伝える神経系という機能がお互いに影響を与え合って成り立っているため、バランスが大切です。バランスが悪いと身体そのものが上手く働かなくなってしまいます。

そこで、オステオパシーではまず、身体が全体としてきちんと働いているかを見極めます。お医者さんのように血液検査をしたり、画像診断(MRIなど)をしたりできない分、手による触診検査に重きを置いているのです。

まずは全身の筋骨格、内臓、循環、神経系の状態を確かめ、歪みや不調の原因を見つけた場所や部位により、適切な手技を用いて正常な状態に戻すための調整を行います。

調整方法はさまざまです。筋肉や筋膜に不具合があるときと、骨を調整するときでは、やり方が異なります。

「整体」と聞くと、「バキッ」と音が鳴るような施術をイメージする方も多いかと思いますが、オステオパシーでは骨に矯正が必要なケースは非常に稀で、筋肉や、内臓の周囲を覆う筋膜や間膜に問題があることがほとんど。

筋肉や膜が骨を歪ませているのに骨を矯正しても、すぐに元に戻ってしまいます。だからこそ、まずは問題の原因が骨にあるのか、内臓にあるのか、その他にあるのかを慎重に見極めます。

■骨盤の不調の原因

さて、オステオパシーの説明をざっくりとしてきましたが、患者さんには女性特有の不調を抱える方もたくさんいらっしゃいます。

原因はさまざまですが、身体全体の圧力のバランスが崩れ、腹部の内臓が圧迫されていることがとても多いです。たとえば、腹筋が弱くなると内臓を支えきれなくなり、腸が骨盤臓器(膀胱や子宮)を圧迫することで、トラブルが発生します。

膀胱炎になったことがあって、肩こりもある方。このふたつはまったく関係がないと思いますか? 実は、膀胱炎にかかったことがあると、膀胱の周りの筋肉が硬くなっていて、それが肩こりの原因、ということもあるのです。

実際に、膀胱の治療をしてあげると肩こりも良くなることがあります。

■「骨盤内の不調」セルフチェック

そこで、まずは骨盤内の不調をセルフチェックしてみましょう。

仰向けになって膝を立てます。次に、指先を恥骨の方に向けて手を広げておへその下に置きましょう。中指が恥骨の上に来るようにしてください。

こうすると、膀胱の上にある3本の靭帯それぞれに、人差し指、中指、薬指が当たるようになります。そうしたら、もう一方の手で上から軽く押さえます。

準備ができたら、次の3つの方向へ、真ん中(中指)、右(薬指)、左(人差し指)と順番に押していきます(計9回押します)。

A) 膀胱の方向へ(青)押してみて、尿意を感じたり、違和感があったりすれば陽性です(膀胱の検査)。
B) 尾骨の方向へ(黄)押してみて、痛みや違和感があれば陽性です(子宮の検査)。
C) 背中の方向へ(緑)押してみて、痛みや違和感があれば陽性です(直腸の検査)。

■硬いところを柔らかくするストレッチ

ABCいずれに違和感がある場合も、体の中で硬くなっている筋肉や膜を伸ばし、柔らかくするため、次のストレッチを試してみてください。

1.セルフチェックをするときと同じように仰向けになって膝を立て、お臍の下に手を当てます。
2.手をお腹にぐっと押し付けながら、頭の方へ引っ張ってみて、痛みや違和感のある場所で止めます。
3.セルフチェックで痛みや違和感があった側の足をゆっくり伸ばします(中央に痛みがあった場合は、左右両方行ってください)。痛みを強く感じたら、そのまま数十秒その姿勢を保ちます。

2では、膀胱に近い場所に問題がある場合は早く、直腸に近い場合はゆっくり、痛みや違和感がきますので、痛みや違和感のある個所が複数ある場合、A→B→Cの順で2と3を繰り返してください。
引っ張るときの指の強さは、A→B→Cの順で強くしてください。

Text/杉山喜洋
鍼灸マッサージ師。オステオパス(Diplome d’Osteopathe)フランス政府公認校の日本校を卒業。
内臓や頭蓋の治療を得意とし、老若男女問わずさまざまな症状の治療にあたる。
TIME誌で世界の治療家10人に選ばれたJ・P・バラル氏よりインストラクターとして直接公認され、講師としても活躍中。
神奈川県茅ヶ崎市にてオステオパシー風美を開業。

画像/Shutterstock

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DRESS編集部

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