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「自分の夢実現」に大金をつぎ込む私が考えるお金の話

「お金」というものを考え始めると、いろいろなトピックが出てきます。Drまあやさんに、お金の使い方やお金感、お金に絡んだ驚愕するような経験など、お金をテーマに綴っていただきました。

「自分の夢実現」に大金をつぎ込む私が考えるお金の話

お金は大切――これは多くの人が思っていること。そしてお金について話し出すとキリがありません。

お金に対して最近思うのは、どうしてお金の勉強をしてこなかったんだろう、ということ。今さらながら、激しく後悔しています。

私が幼い頃は、不労所得のようなお金の話を子どもにするのはよくない、子どもは知らなくて良い、という雰囲気がありました。欧米諸国では、小さい頃からお金の教育、つまり財政や投資の勉強をしている家庭も多い、と聞きます。

我が家は、祖母が周囲で起こるお金のトラブルなどの話をしてくれ、場合によっては、私も目撃することもありました。

小学生なのに、女性週刊誌が好きだったこともあり、有名人の金銭トラブルの記事を読んで、「お金にまつわるトラブルの恐ろしさ」を感じ、「お金は簡単に手に入らないもの」と認識するようになりました。

■自分で稼げる人になりなさい。祖母からの言葉

さらに、祖母からは

「お前みたいなブサイクで何もできない人間は、結婚もできないだろうから、ひとりでも生きていけるように手に職を持って働きなさい。女がひとりで生きていけるほど、世の中甘くない!」

と超現実主義に基づく、厳しい言葉をかけられる日々。そんな環境から、手に職を持って働いていこう、と医者としてコツコツ働くことを選択したわけです。

しかし、社会に出て、実は投資や外貨、不動産、最近は仮想通貨などの不労所得でお金を得る方法があることを知ります。

一番安心で確実なのは、コツコツ働くことなんだろうとわかっていても、お金持ちになりたい! とは思うわけで、お金持ちの成功した話を見聞きすると、自分もうまくいけば……なんて、つい甘い夢を見がちです。

しかし、不労所得と呼ばれるものには、リスクが伴います。そのリスクを予測して、回避しつつ、お金を手に入れるためには、日々の情報収拾と勉強、あとは運と決断力でしょうか。専門家や成功者に聞いてみないとわかりませんね。

なお、美人は生涯で3000万円得をする、という説もありますね。

最近では、「パパ活」なるものが巷で行われているとも聞きます。甘える側と支援する側の双方の同意のもと、納得して成り立つわけですが、今の私にはどちらの立場もできません。

芸能人もそうですし、夜の世界で輝く女性たちやホストなどは、自分の美貌や存在自体に価値を見出し、お金に変えていくことができるのもすごいことですよね(ただし、自分磨きが大変そう。整形手術とかもね……)

■ストレスが溜まると、おしゃれにお金を使っていた

何にお金を使うのか? 食事にファッション、旅行、趣味、車、家、ギャンブル、寄付……それとも、なるべくお金を使わずに生きるのか。

お金を使うことで、ストレスを発散する人と、逆に貯蓄することに生きがいを感じる人。お金に無頓着なのか、管理をしっかりされているのか。お金の貸し借りをできるかどうか。お金に対する価値観は、さまざまな場面で大きな影響を及ぼすわけです。

私は散財型で、ストレスが溜まると、(デザイナーの仕事をしていることもあり)ファッションアイテムを探しに買い物へ出かけます。

若いデザイナーの作品を置いているセレクトショップやファッション複合施設、デパートなどに入っている高級ブランドを見に行くのが好きです。

残念ながらデブのため、着られるアイテムは少ないのが現実。それでも、面白いアイテムを見つけては買いすぎてしまい、帰宅後に後悔することもしばしば。

最近の若い方々は、高級ブランドよりもファストファッションを好む人が多く、場合によっては、レンタル、なんて方もいらっしゃるようです。作り手側としては、お金のかからないアイテムが広がりすぎてしまうのは、少し残念に思います。

■自分の夢にお金をかけるようになった。でも、かけすぎ?

今自分の中で、明らかに最もお金がかかっているのは、デザイナーという仕事を始めて、自己投資をしていることです。

よくわからぬまま、「まずは面白いものを!」と収支を考えずに作るあまり、お金がかかりすぎることも。しかし、投資した分がいつか返ってくるのかもわかりません。

ファッションの仕事は、とにかく製作するのになんでもお金がかかるんです。材料費、製作道具費、製作費、配送費など出ていくものが多い。

ファストファッションがなぜ安いのか、そして、高級ブランドがなぜ高いのか、作り手側に回るとわかってきました。

でも、どんなにお金をかけても、それが売れるとは限らない。自分の作品に対する思いは、自己満足で終わってしまうことが多いのです。

自分の夢にお金をかけすぎて、老後に後悔しないのか? と時々不安発作が起きることがあります。いつか、「医者だけをやっていれば良かったのに」と思うときがくるのかも……?

■お金と言えば、「金の切れ目が縁の切れ目」なんて言葉も

私は一度だけ、知り合いにお金を貸したことがあります。相手は、友人の紹介で知り合った年上の方でした。

「50万円を貸してほしい」というのです。医者になって5〜6年目でしたが、決して高給取りとはいえず、貯金もない状況の中で、1カ月後に必ず返すと言われて渋々、生活費の一部を貸しました。そして1カ月後、案の定返してくれず。

催促したところ、10万円のみ返してくれました。そして、また1カ月後に催促するも、返事な曖昧になってきて、生活費がなくて困っていることをお伝えし、なんとか10万円を返してもらいましたが、その後連絡が取れなくなり、30万円は泣き寝入りしました。

その方は、どうも毎回そのような感じで周囲にお金を借りては、別の人に返し……を繰り返しているようでした。

この経験を経て、私はもう二度と人にお金を貸さないし、万一貸すことがあれば「あげるもの」と割り切れる人のみにする、と決めました。

その後もときどき、お金を貸してほしい、と言われることもありますが、正直お金もない(海外留学に行ったこと、ファッションの仕事を始めたことによる)ので、貸すことはもうありません。

■オレオレ詐欺未遂事件に遭ったことも

祖母のもとに「オレオレ詐欺」の電話がかかってきたことがあります。私がある病院で外来中、祖母から突然連絡がありました。

電話口で「もう少しでお金、用意できるかもしれない(泣)。今、銀行とかに聞いているから……」と言うのです。

何があったのか聞いたところ、実家に電話がかかってきて、男性の声で「病院長です。お孫さんが医療事故で患者さんを殺してしまいました。ご遺族とお話しして今なら示談に応じてくれるそうです。500万円でいいそうです。今お孫さんに電話代わります」と言い、次に女性が「おばあちゃん、ごめんね(泣)」と話したそうなのです。

びっくりして「それ、オレオレ詐欺だ! それは私ではないっ!」となり、騙される前に事なきを得て、警察に届けました。お金に関して、私もいろいろなことがあったものです。

私にとってお金とは、「夢を叶えるために必要不可欠なもの」という認識です。

自己投資だけで、どこまでいけるのかわかりませんが、お金の勉強と収支の管理が大事ですね。

Drまあや

脳外科医兼デザイナー/1975年東京生まれ・岩手県北上市育ち 岩手医科大学医学部卒業後、慶應義塾大学脳神経外科医局入局。2010年ロンドンのCentral Saint Martins に留学し、デザインの勉強する。帰国後、...

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