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和文化をもっと身近に。「DRESS和文化部」始まります

「大人だって、和文化にはしゃいでいたい!」そんな想いを胸に、この冬「DRESS和文化部」が発足します。部長を務める下心のハルカさんが、ご挨拶と部活に込めた思いを綴ります。

和文化をもっと身近に。「DRESS和文化部」始まります

新しい部活「DRESS和文化部」を発足することになりました、部長を務めます、下心のハルカと申します。

大人になってから本格的に和文化に触れ始めた私の最初のきっかけは、伝統芸能の能楽でした。

疲れたときに温泉に浸かってほっとひと息つくように、ただ美しいものを見つめて、心を回復することはできないか。
そう思ってなんとなく観てみたのが、能楽だったのです。

■高尚と言われるけど……ただ好きなだけなんです

大人になって初めて能楽をちゃんと観たわけですが……その後の私ののぼせ上がりようは、大変なものでした。

劇場で配布される能楽関連のチラシを集めてまわり、新聞の改行で「能」が頭にくるだけでニヤニヤ……。
それまで職場ではプライベートのことなんてあまり話さなかったのに、どこに行っても「能楽って素敵なの!」といろいろな人に話し続けていました。

人にお話しすると「高尚(な趣味)ですね」と言われることもありましたが、いいえ、なんのことはありません。

たまたま能楽を見つけ、そのトビラをえいっと開いてみたら、今まで出会ったことのないものが目の前に飛び込んで来たのです。

そして、その新しいものたちは、ことごとく私の胸をときめかせてくれるものでした。

誰かにとってのアウトドアや映画、旅行、音楽と同じように、私にとっての能楽は、心を癒してくれるものであり、どうしようもなく関心を掻き立ててくれるものでもあります。

もちろん同じ趣味でも個人差はありますが、ただ自分の心のままに、ときに静かに、ときに仲間と(ひとりでも)はしゃいで、楽しんでいるのです。

■永遠に知り尽くせない、未知なる扉の向こう側

そうして能楽の世界の入口に立った私には、気づいたことがありました。

それは、能楽は能楽というひとつのジャンルだけではなく、歌舞伎や文楽、着物や茶道など、あらゆる和文化と地続きになっているということ。

「能のことをもっと知りたい」──そう思って少しずつ歩みを進めると、あるとき、ふと脇道にまた別のトビラが遠く手招きしているのを見つけるのです。

題材となっている『源氏物語』や『平家物語』などの古典文学や歴史もそうですし、謡や舞などの身体的要素、能面や装束、扇など美術的な要素など、ほんとうに、挙げればキリがありません。

表に立ち現れる部分だけでなく、根底に流れる日本的な美の感性や死生観まで、私は能楽を、和文化を通して、たくさんの”疑問”と”知りたい”に出会い続けています。

ひとつ知ることで新たな発見を得ることはあっても、対象のすべてを理解するということはありません。

まるで深く広い迷路──いつまでも終わりが見えないけれど、だからこそ進み続けるのが楽しい。
私にとって和文化はそういうものです。

そして、和文化を愛する先輩たちも、その迷路が楽しくて仕方がないというふうに、夢中で(ときには鼻息荒くして)進み続けているように思えます。

■和文化をもっと気軽に、もっと貪欲に楽しもう

一生涯ではとてもすべての道を味わい尽くせない、この深く広い世界をできる限り楽しみ尽くしたい。
そして、似たような迷路を楽しみながら進む人たちとその喜びを分かち合いたい。

それが、私がこのたびDRESS和文化部を立ち上げたいと思った一番の理由です。

これまで散々能楽のことについて語ってきたのに、「能楽部」ではなく、「和文化部」としたのは、この迷路にはどうやら入口がたくさんあるらしい……と思ったからです。

着物が好きで、着物を着るために日本舞踊や能などのお稽古ごとを始めることもあれば、お稽古ごとから入って徐々に着物に興味を持つことだってあります。
たとえ入口がどこであっても、後々双方向でつながることだってあるのです。

だからこそ、初心者の方も一緒に学びを深めていくこの部活では、最初の入口を絞りたくない、そう思いました。

和文化部では、心を震わせるものと出会うきっかけのひとつとして、さまざまなジャンルに触れる機会をつくっていきたいと思っています。

・なにか夢中になれるものを探している方
・なぜかわからないけれど日本的な要素に感覚的に惹かれる方
・これまで日本の伝統芸能や文化に興味はあったけれどなかなか触れる機会のなかった方
・すでにひとつの分野の道を深く掘り進めているけれど、他の分野も覗いてみたい方
・和文化という趣味を他の人とも分かち合いたい方

ぜひ一緒に和文化部であなたの新しいトビラを開いてみませんか?

■能楽堂で新しい1年を言祝(ことほ)ごうーキックオフイベントを開催

キックオフイベントとして、1年のはじめにおめでたい能を鑑賞したいと思います。

実は能楽のルーツは神事芸能であり、能舞台に描かれる松は、神様がおりてくる松が客席側にあるものとして、それを鏡に映したように描かれたものと一説に言われています。

能舞台を初めて見ると、その不思議な空間に感嘆するひとも多いもの。お正月にはさらに舞台のまわりにしめ縄がはられ、より一層清浄な空気に包まれるかのようです。

この時期しか味わえない特別な雰囲気の能楽堂で上演されるのは、能『高砂(たかさご)』と狂言『夷毘沙門(えびすびしゃもん)』。

どちらも神様が登場するお正月にぴったりな演目です。
旅僧の前に現れた神様が天下泰平を寿ぐ『高砂』と、恵比寿と毘沙門天がひとりの娘を巡って主張し合うという、人間くさい神様を描いた『夷毘沙門』は、どちらも神様を題材にしながらその描き方は異なります。

能・狂言の違いを知りたいという方にもぴったりの番組です。

当日は劇場内で字幕表示もされますが、希望者には、当日部長による「初めての能楽鑑賞レクチャー」を開催させていただきます!

新しい1年をおめでたい能で始めてみませんか?

【イベント概要】
日 時:2019年1月5日(土)13:00開演
場 所:国立能楽堂
住 所:〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-18-1
定 員:10名
チケット代:3,200円
*昼食を取りながら事前レクチャー・交流会への参加ご希望の方は、
 お食事代のみ実費となります。レクチャーに対する別途費用はかかりません。
 参加有無はbukatsu@p-dress.jpより確認のご連絡をさせていただきます。

申し込み締め切り:2018年12月21日(金)17:00まで

【満席】能楽堂で新しい1年を言祝(ことほ)ごうー和文化部キックオフイベントを開催の詳細

http://act.p-dress.jp/event/s/project_id/199

新たにDRESS和文化部がキックオフします。第一回となる今回は、新年に合わせて伝統芸能「能楽」の鑑賞会を開催します。

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下心のハルカ

舞台狂いが転じて、能にのぼせ上がる日々を送る会社員。 中学生の頃に、小面の能面の写真を見て心惹かれるものを感じる。社会人になってから「生きている小面が見たい」「美しいものを見たい」という一心から本格的に能楽を鑑賞しはじめ、...

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