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極上の性描写が楽しめる小説3作品 2/2


■能動的なセックスを繰り広げる奔放な女に憧れる人へ。衛慧(ウェイ・フェイ)『上海ベイビー』

直接的な性描写度:★★★★☆

過激な性描写により、99年の出版当時、中国で発禁処分になった文芸作品です。性的に不能な恋人・天天を心から・プラトニックに愛する反面、ドイツ人の妻子持ちの男とのセックスを止めない自由な女ココが主人公。

主人公のココは、天天を深く愛していますが、妻子持ちの男との情事を止めません。まるで天天を愛し続けるために情事を続けるかのよう。そんな心と体のギャップを感じたことがある方は、とても共感されること間違いなしです! あるときは公園で、あるときはクラブのトイレで……と、シチュエーションがとんでもないセックスをどんどん繰り広げます。

実際には寝室以外のセックスをするのは難しいですが、いわゆるシチュエーション萌えの方、あるいは、白人男性との情事を夢見る方は、とても空想を掻き立てられると思います。

ちなみに、こちらの作品は上のミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』のテーマをそのまま踏襲していて、引用もされています。でも、文章としてはずっとずっと読みやすいので、クンデラに興味を持ったけれど哲学はちょっと……とか、もう少し直接的に性描写やファンタジーを楽しみたいという方におすすめです。

■性描写を通じて性的ファンタジーを持つことは、あなたの中の女を覗き込むこと

性的なファンタジーを持つことは、これまでなかなか他の人には言えない……それが日本の女性の価値観だったと思いますが、21世紀の今、もっとオープンになってもよいのではと思います。「この小説の性描写がとても素敵で、昔の体験を思い出しちゃった」くらいの会話ができるくらいに、かろやかに。

興味を持っていただけた作品がありましたら、ぜひお手に取っていただければ嬉しいです。あなたが普段隠している、あなたの中の“女”は、どんな目をしていますか?

画像/Shutterstock

11月特集「性欲と情熱」

※この記事は2018年11月11日に公開されたものです

ユキ・クリヤマ

外資系コンサルで奮闘する会社員です。 最愛の彼氏が死んでしまったり、諸事情を抱え、人生要件定義しなおし中です。 働く女性の視点で、あれやこれやと思考をめぐらすのが好きで、このたび記事を書かせて頂きます。

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