今日も明日も前向きに仕事したい人へ。職場でのファッションルールを考えてみた
働く女性が日々一番気を遣うのが、実は仕事用のファッションではないだろうか? 「好き」「楽」だけでは選べないのが仕事用ファッション。職場での服装。1日の大半を職場で過ごす人のためのおしゃれについて考えてみた。
■職場での服装。避けたいと思う3つのポイント
社会人になってから30年以上の月日が過ぎた。
現代ではいろいろな仕事環境があり、職場の雰囲気・服装に関する規則もさまざまだと思うが、男性社員がほぼ全員「スーツにネクタイ姿」の会社、という前提での職場でのファッションのルールについて考えてみた。
1.肌の露出は一番気をつけるポイント
どんなに派手な赤いワンピースよりも、ビジューがびっしりついたニットよりも、ヒョウ柄の服よりも(?)職場に着ていく服で避けているのは、「肌の露出」が過剰な服。
肩が根元からあらわになるアメリカンノースリーブの服。
背中や胸元がぱっくり開いているトップス。
膝上かなり上のミニスカート、などなど。
これはやはり、本人がどんなに気に入っていても、モデルさんのようなナイスバディで自信があったとしても、ビジネスの場、職場では避けるべきであると思っている。
女性しかいない職場なら、多少は許されるかもしれないが、男性が多い職場ではダメ。
肌が露出しなくとも、ボディラインを露骨に拾う服も同様だ。
いろいろな意味でだらしない印象に直結するので、極力選ばない。
2.あまりにもカジュアルな服は着ない
最近はオフィスにもカジュアル化の波が押し寄せてきて、特に女性の服のカジュアルダウンは歯止めがきかない感じがする。
ダメージデニム、マキシスカートにペタンコなサンダル。プリントTシャツ。
明らかにカジュアルすぎる服は、仕事では着ない。
社長自らデニムにアロハシャツ、という会社もあるかもしれないが、少なくともスーツにネクタイ姿の男性社員のいる会社ではカジュアルすぎる服装は浮く。不釣り合い。
デニムもブラックデニムやホワイトデニムは職場で着ることはあるけれど、ブルーデニム、しかもダメージ処理がほどこされているデニムは着ない。
わざわざ職場に着ていかなくとも、休日に思う存分着ればいいと思っている。
3.傷んだ服は着ない
派手な色、派手な柄、派手な形。
そういう、いわゆる目立ってしまう服装は、職場ファッションとしてはNGだ、という意見は多いと思う。
しかし、30年間職場で多くの女性のお仕事ファッションを見てきた私としては、そういった目立つ服装以上にNGだと思うのが、傷んだ服、部屋着以下の服を着ている女性。
「会社に行く服なんてどうでもいい」
「仕事着・通勤着に極力お金かけたくない」
と考えているのか、そもそも全く着る服に興味がないのかはわからないけれど、そもそも職場、会社は、働いて対価をもらう「真剣勝負の場」。
あまりにも古びた服や、傷んだ服を平気でこういった職場で着るのは、仕事に対してやる気がないと思われても仕方がない。
「そこにいる社員の身なりが、その職場の“気”の良しあしを左右している」というのが、私の持論だ。
自分の身なりが、会社・職場の「運気」「景気」をコントロールしているなんて!? そう思っても決して大げさではない。
私は服の傷み具合、劣化の度合いをシビアにジャッジして、ちょっとでも仕事着としてNGだと思ったら、潔く処分するか、部屋着に降格するようにしている。
以上が、私が現在仕事に着ていく服を選ぶ際に避けている3点について。
たかが服。
そのたかがファッションで、仕事上のやる気度合いをマイナスに推しはかられたり、その人のイメージを減点されてしまったりするのは本当にもったいないもの。
服装にちょっと配慮するだけで、ビジネス上、職場での人の評価はぐんと上がるもの。それをうまく利用しようと思う。
■社外でどんなバッグを持つかは一番気を遣う
普通に通勤し、デスクワークのみ、という日には、どんなバッグを持つかはあまり気にしない。
その日のコーデに合うものならいい、というスタンス。
真夏日には、カゴバッグを持っていく日さえある。
(すぐに机の下に隠すけれど……笑)
ところが、気を遣うのが社外の人にオフィス外で会う場合。
大切な商談やクラインアント、顧客に会う際に持っていくバッグは、一目でどこのブランドとわかるものは持たない、と決めている。
「〇〇ブランドの〇〇を持っていた女性」というタグをつけられてしまう恐れがあるから。
もちろん、起業家やファッション関係のお仕事、センスが勝負のお仕事をされている方など、自分自身をブランディングされている女性ならば、それは戦略のひとつとしてあると思う。
持ち物や身なりで自分のイメージを作ることも、ビジネスのひとつだと思うからだ。
しかし、企業に雇われていて、特に自分自身のイメージを前面に押し出す必要もない仕事を生業としている身としては、一目でどこのブランドかわからないデザインのバッグを持つ方が無難。
きちんと感があり、安っぽくないものであればOK。
特に会う相手が女性の場合は、このことに気をつけている。
逆に、買い物袋のような布のバッグやリュックなど、ビジネスの場にふさわしくないバッグを避けるのも当然だ。
初対面の社外の方と名刺交換するような緊張する予定がない日は、ジャケットは着ないことがほとんど。デスクワークのみや社内の気心知れた同僚との打ち合わせ程度ならばカーディガンで対応可能。
それでも、きちんと感が出るように、襟に取り外しできるパールの付いた付け襟のカーディガン。これに脚がほとんど隠れる長いタイトスカートを。
派手なパールの付け襟も、他をシックにまとめることでオフィス仕様に。
パールの付け襟って、ネックレス要らずになるから、肩が凝らないというメリットも。手元にパールをリピートして。
オフィスファッションの王道、白いシャツに紺のタイトスカート。
普通に着ると就活女子になってしまうので、大人の女性ならばひと捻り。
・タイトスカートは細身、長め。座っても膝が見えない丈を選ぶ
・シャツは上質な麻100%のもの。職場で着るときはきちんとアイロンをかける
・これに黒いパンプスだと、面接待ちの人かお受験ママになるので(笑)カラフルなスエードのハイヒールを合わせた
・同様にバッグも外したカラフルなものを
小さなプチジュエリーよりも、大ぶりのアクセサリーを身に着けることが多い。
淡水のバロックパールのロングネックレスは、華やかなのに上品さもキープしているため、オフィスでも悪目立ちせず重宝。
■職場の男性は女性のファッションを見ていないようで見ている
私の30年間の経験からまとめると、職場の男性は同僚女性のファッションを見ていないようで、実はとてもよく見ている。
それはいやらしい目線では決してなく、ファッションなんてまったくとんちんかんでわからないような男性であっても、いや、わからないからこそ、最初の印象で厳しいジャッジをしている。
普段は同じ職場の女性の服装について、まったく無関心な様子の男性たち。
しかし
・体型に合っていない、サイズが合っていない服を着ている
・いつも黒しか着ていない
・ヒラヒラとメルヘンチックな服を着ている
・派手な色をよく着ている
・ワンピースが多い
・スカートを穿いているのを見たことがない
などなど。
飲み会で酔ったときに、ボソッとコメントする彼らの女性の服装に対する見解・意見にびっくりすることがある。
あまりに鋭い観察眼で見ているからである。
女性は「あ、それ 〇〇ブランドのでしょ、流行っているよね!」とか「雑誌に載ってたやつ! おしゃれ!」など、知識を駆使して服の評価をするが、男性たちはそうではない。
「服がどこのブランドか、流行っているものどうか、値段はいくらか、まったく知らない。でも、彼女にまるっきり似合っていない」という、真実のみを鋭く言及するのである。これは怖い。
時にはファッションに疎そうな男性の同僚にこそ、「普段の私の会社での服装、どう思いますか?」と思い切って聞いてみるのもいいかもしれない。目からウロコの意見がもらえる確率は高いのだ。
■ファッションの力で、前向きに仕事するパワーをもらおう!
長く働いていれば、会社にウキウキして行けない辛い日もある。憂鬱な気分を引きずり、着ていく服をクローゼットから選ぶ朝もある。
それでも、服を選んで、着て、仕事に行こう。
コーデが上手く行った日は気分がいい。予想外に職場でファッションを褒められたりする日もある。
ファッションがきっかけで、1日気分よく仕事ができたりするものだ。
「自分を幸せにするのは自分しかいない」
「自分をやる気にさせるのは自分しかいない」
それが30年働いてきてわかったことだ。
辛いことも、楽しいことも、トイレでひとり涙することも、魂が揺さぶられるような感動も、すべて仕事で味わってきた。
だからこそ、仕事に着ていく服こそ、丁寧に真剣に、そして楽しく選ぼうと思う。
「明日何着よう?」
ってワクワク考えることは、間違いなくプラスのスパイラルにあなたを乗せてくれる。
どうでもいいやと思わず、どこか1点でも工夫を。
着古したブラウスやスカートでも丁寧にアイロンかけるだけで違ってくる。プチプラショップで買った数百円のピアスをプラスするだけでもいい。
自分自身も、職場の仲間も、はじめましての社外の人も、みんなが気分良く心地よく感じられるファッションで。
今日も明日も仕事しよう!