肌の健康を守る香りとは? エネルギーあふれる国産の香りを化粧品に取り入れる!
エネルギーに溢れ、歴史ある場所やモノが日本各地にはたくさんあります。私のモノづくりのターニングポイントともなった「日本最古のハーブ園」との出会いをご紹介します。
目次
私が香りにこだわる理由
香りはさまざまな効果をもたらします。特に、天然の成分が放つパワーには目を見張るモノがあります。
質のいい香りを上手に取り入れること、その重要性をあらためて感じ、私のモノづくりのターニングポイントともなった「日本最古のハーブ園」との出会いをご紹介します。
化粧品の香りにも役割がある
私は、最初のオリジナル化粧品ブランド「穂 mi.no.ri.」(みのり)を開発するにあたり、香りの専門家として、肌の健康にも香りが絶対に役に立つはずという漠然とした思いを持っていました。
自分を含め、現代女性の肌荒れは肌環境によるだけではなく、ストレスの影響や、それによるホルモンバランスの乱れが大きな原因となっています。
癒しやリフレッシュのためにアロマテラピーやハーブを活用している方も多いのでは? 毎日のスキンケアに質のいい香りを取り入れることができたら、忙しい日々をサポートする化粧品を作れるのではないか? と思ったのです。
2年前の秋、そんな思いで国産素材を探し求めていたときに訪れた日本最古のハーブ園で、運命の出会いがありました。
頑固なモノづくり精神に支えられた国産の香り
鹿児島県は薩摩半島、その最南端にある指宿市。温泉好きには有名な場所です。薩摩富士と呼ばれる美しい開聞山のふもとに、70年以上の歴史を持つ日本最古のハーブ園「開聞山麓香料園」があります。
園内の蒸留工場に、戦前から使用されているという蒸留釜が並ぶ姿は圧巻です。そこで採れた精油……レモングラス、ローズマリー……その香りは市販のものとはまったく異なり、複雑で、立体感があり質の高いエネルギーを感じる素晴らしいものでした。
この土地で大事に育てられたエネルギーあふれる植物の恵みを、自分が開発するスキンケア商品に配合し、絶対にお客様に届けようと心に決めた訪問でした。
芳樟との出会い
このハーブ園の目玉である芳樟(ホウショウ)。クスノキの仲間で、葉から精油が取れます。その精油には、高い鎮静効果を持つ成分「リナロール」が、ラベンダーの倍以上含まれていました!
この芳樟に含まれるリナロールは、非常に上質なもので、フランスに輸出されていた時代もあったそうです。
すべて手作業~芳樟の収穫・蒸留を体験
芳樟の枝から若い枝と葉っぱだけを手摘みで集めていきます。質の高いリナロールを抽出するための大変な作業ですが、葉を手摘みしているときから、優しい香りに癒されるのを感じました。
約500kgもの芳樟の葉を釜の中に男性3人がかりで詰めていきます。このときの詰め方が良い精油を採る鍵であり、企業秘密だそうです。
蒸留が始まり、しばらくすると白いスチームがうわーっと釜から出てきます。その瞬間から芳樟の香りが一気に工場内に広がります。
この香りを文章では伝えられないのが本当に本当にもどかしい。水蒸気とともに出てくる最初の香りはとてもフレッシュで、からだの中から綺麗になるような清々しいものでした。
一通りの作業が終わると蒸留で出た水は廃棄しますが、捨てる前に作業場でその水を使った足湯を楽しませていただきました。芳樟の豊かな香りに包まれ、微量に残っているオイルでサラサラの肌になって一連の作業を終えました。
東京でのハードワークに、少し疲れた顔をして現地入りした私も、葉を手摘みするところから、蒸留、足湯と芳樟の香りとパワーをたっぷり浴びて、すっかり元気な顔で写真に写っています。生き生きとした力強いエネルギーにあふれた素晴らしい場所です。
芳樟オイルを使った美容クリームを作る
この日500kgの葉を蒸留し、採れるオイルはたったの3Lほど! この希少で大切に生産された芳樟オイルを、穂 mi.no.ri.のプレミアムクリームに配合しました。
クリームの香りは、つけた瞬間ふわっとやさしく広がり、思わず深呼吸したくなる香りに仕上がりました。それでいて、すーっと上品に消えていく……さすが品質を誇る国産香料です。
エネルギーに溢れ、歴史ある場所やモノが日本各地にはたくさんあります。身をもって体験し、感動したそのパワーを、「穂 mi.no.ri.」(みのり)の化粧品ブランドを通して、お客様の美容と健康のためにお届けしていきます。