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お金は人のために使いたい 2/2


■周りの人に感謝しかない

そんな考えになったのは、私が人で苦労して、人に救われたから。

18歳からキャバ嬢としてキャバクラで働いてきて、まともな社会人経験なんてなかったから、会社を立ち上げて仕事を始めたときは、人間関係で一番苦労しました。

キャバクラという仕事では、スタッフが女の子に対して厳しいことをあまり言いません。どこも女の子不足で、辞めてもすぐに採用してくれる場所があるから入店、退店なんてしょっちゅう。

何かあればすぐに「辞める!」って言う子ばかりで、私もキャバ嬢時代の「人は自分の言うことを必ず聞いてくれる」という考えのまま仕事をしていました。

自分の言いたいことをそのままストレートにすべてぶつるけるから、新しい社員が入ってもすぐに辞めていきました……。明日からこの仕事どうしようなんてことは日常茶飯事で、ひとり入るとひとり辞めるという繰り返し。

人のことを信じられなくなるし、人の選び方もわからないから、自分が話しやすい人が良い人だと思っていて、結果その人が会社的には良くなかったりすることもあったり。人間関係にはすごく苦労しました(涙)。

いろいろ大変なこともあってわかったのは、ひとりじゃ何もできないということ。会社を5年続けてみて、手伝ってくれる人、働いてくれる人のありがたみがよくわかったんです。創業時からずっと働いてくれる人もいて、本当に感謝しかありません。

■まず、喜んでもらいたい

今は月1回以上はミシュランのお店とか、なかなか予約を取るのが難しいようなお店を自分で予約しています。誘うのは最近お世話になっている方や、新しく知り合いになった方々。

いつも忙しい人や有名な方でも、予約が難しいお店だったら誘いやすいし、喜んでくれます。そうやって仲良くなると何かあったときに仕事で助けてくれたり、新しく人を紹介してもらうことができたりします。

仕事にプラスになる話や仕事以外でも、自分の勉強になる話が聞けます。もちろんそれなりの金額はするけど、この食事会にはそれ以上の価値があります。

決して見返りだけを求めてはいるわけではないし、逆に私が協力することもありますが、喜んでもらえると何かしらの利益が出るのは事実です。

前までは人間関係が苦手で、キャバクラのお客さん以外の人とはほとんどご飯に行くことはなかったけれど、今は人間関係を築くために、こういったお金の使い方もできていて、ちょっとだけ成長している私です。まずは喜んでもらう。そうしていれば、結果は後から付いてきます。

他にも工夫していることはあります。たとえば、私のアパレルブランドの新宿のお店ではヘアセットをすることができます。しかも商品を一度でも購入された方はずっとヘアセット無料。

この話をするとすごくびっくりされるけど、これもいつもご利用いただいているお客様への私からのプレゼントです。ヘアセットをするときは、きっと特別なときだと思います。そういう日に私のブランドのお洋服を着て、出かけてもらえることがすごく嬉しいんです。

海外に行ったときにはフォロワーさんへプレゼントを買うこともあります。さすがにInstagramだけで30万人以上いるので、全員にプレゼントすることはできないけど、人へ感謝することが結果的に自分のプラスになることを知ったから、私はこれからも人のためにお金を使っていきたいなと思っています。

愛沢えみり

株式会社voyage代表取締役 1988年生まれ。アパレルブランド社長、タレント活動のほか歌舞伎町で現役キャバ嬢もしています。著書『キャバ嬢社長 歌舞伎町No1嬢王 愛沢えみりとしての生き方』『昼職未経験のキャバ嬢が月商2億...

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