「元カノに忘れられるのが怖い」未練がましい男性の行動
別れた元カノへの未練をいつまでも引きずっている男性ほど、忘れられることを怖いと思います。不安は態度に表れ、元カノの前では挙動不審な行動で存在をアピールすることも。いつまでも現実を受け入れられないのは、弱さの証でもあります。素直にやり直したいと言えない男性がとってしまう振る舞いについてご紹介します。
■ 別れても「まだ好きなはず」という一方的な思い
ある男性は、付き合っていた彼女から「荷が重い」と言って振られました。
愛情表現が下手で、「好き」など絶対に口にしないけれど、相手には自分を愛することを求め、少しでも関係がつまずけばすぐ音信不通になって彼女の出方をうかがうような、臆病な男性でした。
「まともなお付き合いは無理」と判断した女性は、そのことを正直に伝えます。
関係が負担であったことを知り、男性はショックを受けますが、別れたいと言う彼女を引き止める勇気もなく、関係は終わりました。
それから、女性のほうは気持ちに見切りをつけて新しい生活へと踏み出します。
好きな趣味に没頭し、仕事もがんばり、男性と付き合っていた頃より充実した毎日。「あの人のいない世界って、こんなに開放感があるんだと思った」という言葉は、彼女がどれだけ男性との付き合いで苦しんでいたかがわかります。
一方、男性のほうは逆でした。
別れたあとで1通だけ送った「俺はひとりぼっちだ」というメールに返事はなく、彼女からの連絡はありません。
「あんなに愛してくれていたんだから、彼女は後悔するはず」
「きっと彼女のほうから連絡がくるはず」
と、鳴らないスマホを握りしめる毎日でした。
ですが、一向に彼女から近づいてくる気配はありません。共通の友人もおらず、消息もわかりません。
そうやって3カ月が過ぎた頃、男性は焦り始めます。
「もしかして、本当に別れてしまったのか?」
「彼女は俺のことなんて忘れたのだろうか」
「もう新しい彼氏ができたのかもしれない」
ようやく、彼女と知り合った社会人サークルの場へ足を向ける勇気が出ました。
彼女に会いたい。彼女の顔が見たい。
それより、彼女がいま俺のことをどう思っているかが知りたい。
「まだ俺のことが好きなはず」という期待を、男性はまだ捨てていませんでした。
彼女と接触がなかった3カ月、未練だけを抱え続けて行動を起こさなかった男性は、元カノの現在をどこか自分の都合の良いように考えていました。
■目の当たりにした元カノの「無関心」
ところが、実際にサークルで顔を合わせた元カノは、自分を見ても一切表情を変えることなく一言の挨拶もありませんでした。
近くにいるのに、話しかけてもこない。まるで自分の存在など忘れたような態度に、男性はショックを受けます。
サークルの友人にそれとなく様子を尋ねてみると、新しい恋人はできていないものの、以前よりサークルでの活動に積極的になり、明るく楽しそうだということです。
男性の心が動いたのは、元カノが自分を無視することだけではありません。
元カノは自分と付き合っていた頃より明らかに美しくなっており、心からの笑顔はハッとするほど明るく、華やかな雰囲気がありました。
そして、そんな元カノの周りには大勢の人がいます。
男性の中に残っている彼女の面影は、暗い表情で「もう縁を切りたい」とつぶやく姿でした。自分のせいで苦しんでいる、そんな彼女の様子を見て、男性は「俺のことが好きなんだな」と見当違いな安堵を得ていたのです。
臆病でまともに愛情をぶつけることができない男性は、彼女が悲しんだり悩んだりする姿を目にすることで、愛されていることを実感していたのでした。
ところが、いま目の前にいる彼女は、そんな暗さを微塵も感じさせない全開の笑顔で過ごしています。
これが、自分と別れることで彼女が得た開放感なのだと、このとき男性は気づきませんでした。
男性がこのとき抱えたのは、「恐怖」です。
「彼女はもう俺に関心がないんだ」
その事実を目の当たりにして、男性はやっと自分が失ったものの大きさを知りました。