『DRESS』4月特集は「愛すべき、私のややこしさ」。多くの人はなんらかのコンプレックスを抱えて生きています。コンプレックスを意識しすぎるとつらく、しんどいものです。でも、それをうまく受け入れ、付き合っていけば、少しだけ生きやすくなるはず。本特集ではコンプレックスと向き合うヒントをお届けしていきます。
太りたい人も痩せたい人もどちらもつらい。太れない、痩せられないコンプレックスを軽くするには
「また痩せた?」も「また太った?」も自分の体型を気にしている人に大きなダメージを与える言葉。体型のコンプレックスと「太らなければ」「痩せなければ」といったプレッシャーが結びつくと、余計に苦しくなります。ストレスフリーな状態で体と向き合うアイデアを前田紀至子さんが紹介します。
「また痩せた?」
そう言われる度、私は少しだけ落ち込む。それはきっと、痩せたいと思っている人が「また太った?」と聞かれるのと同じようなことではないだろうか。
■もう少しふっくらしたいのに、太れないつらさ
ライターやプランナーとして働いていることもあり、日々それなりにたくさんの人と会う。そして、それらの人とは、毎日のように顔を合わせるというわけではないからこそ、数カ月ぶりに会うときには決まって「また痩せた?」と聞かれてしまうのだ。これは、きっと彼らが想像する私よりも実物の方が体は薄く、身長も小さいことが関係しているように思う。
そもそも私は、太る才能がない。子どものことからバレエを習っていたこともあって、食べて食べてもなかなか脂肪がつかなかったり、胃腸がそう強くなかったりと、いくら太りたいと願ってもなかなか実現しない。だからこそ、「痩せた?」という言葉は、「やつれている」とか「疲れて見える」とか、そういうネガティブな言葉のように感じてしまうのだ。
そして、そのプレッシャーは、この太れないコンプレックスに対して好ましくない影響を与えていることにも薄々気づいている。「食べなければいけない」と思って摂る食事は負担にすら感じるし、ついつい「この中から一番カロリーが高いものを選ばなければいけない」というオブセッションに捉われがちになってしまう。そんな食事が楽しいわけがない。
■ストレスフリーな状態で、なりたい体と向き合ってみる
だから私は一度、このコンプレックスを手放すことにしてみた。ジムに通って、好きなだけ運動をして、お腹が空いたらそのときに食べたいものを好きなように食べる。たくさん食べられたら、そのご褒美に、またジムに行って好きなだけ体を動かしても良いことにする。
運動もご褒美も大好きな私は、この方法が向いていたらしく、ジム通いを始めてから(当初こそ体重がガクッと落ちたものの)順調にふっくらとしてきているような気がする。
もちろん、ジムの後には、カレーやケーキなど、脂質や糖質がたっぷり含まれているものを意識的に食べるようにしたり、数字を意識するとプレッシャーを感じて落ち込みやすい性質ゆえに、できる限り体重計に乗らないようにしたりと、自分の性格や目標はある程度念頭に置きながらも、とにかくストレスフリーでいるように心がけている。ダイエットにしろ、その逆にしろ、コンプレックスとプレッシャーがタッグを組んでしまうと、最悪の事態を引き起こしかねない。
反対にプレッシャーがない状態で、心地よく自分の体を目標に近づけること。それはきっと、コンプレックスを和らげるということ以上に、得られるものがあるはず。実際、私もどれだけ「細い!」と言われても、気に病まないようにしてからは、順調に体重も増えつつあるし、「最近ふっくらつやつやしているね」とずっと憧れ続けていたコメントを貰ったりもするようになった。まずは少しだけ、コンプレックスに寛容になってみませんか?
■おまけ
最後に、私の趣味であり、コンプレックス改善にも一役買ってくれているジム通いに欠かせないアイテムたちをご紹介します。
写真上から
(1)ジムバッグはカルヴェンからノベルティーとしていただいたもの。しっかりとした素材のトートに、好きな刺繍と名前を入れてもらえたので、ますますお気に入り。
(2)ジムでは500mlから1リットルを目安にミネラルウォーターを飲むようにしています。気分と体調、肌や体の悩みによって軟水と硬水を飲み分けていますが、ティナントのミネラルウォーターはカルシウムとマグネシウムが理想的なバランスで含まれているので、トレーニングにぴったり。
(3)ウォーミングアップを兼ねて走るのが大好き。最近は心拍トレーニングにはまっているので、ライフセンスのスマートリストバンドをつけています。活動量の確認や、LINEのチェックができるのも嬉しい。
(4)トレーニングのお供は断然音楽。プリンスやイギー・ポップなど、テンションが上がるものをよく聴いています。ココロデ完全ワイヤレスイヤホンは、デザインも音質もパーフェクト。走っていても落ちないので、手放せません。
(5)ジムウェアはアディダス バイ ステラ マッカートニーからユニクロまで、日によってさまざま。トレーニングの後はそのまま岩盤浴に入ることもあるので、汗をかいてもすぐ乾くタイプが便利。
(6)ジムの前後、時間がないときでも何か食べたいので、プロフィットささみプロテインシリーズや、ソイジョイなど、さっと口に入れられるものを常備。トレーニング後と寝る前は、ケンタイのウェイトゲインアドバンスをアーモンドミルクで割って飲んでいます。
Text/前田紀至子
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