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旅先で後悔しない服選び、私の10のルール【前田紀至子】

旅でもおしゃれを楽しみたいけど、どう荷造りをすればいいの? 何を持っていけば自分が満足いくファッションを楽しめるの? 旅では歩きやすさや動きやすさを重視するあまり、好きなおしゃれができない……とお悩みの方向けに旅に関する寄稿やプランニングを多く手がける前田紀至子さんに、旅中のワードローブづくりのアイデアを伺いました。

旅先で後悔しない服選び、私の10のルール【前田紀至子】

「2泊3日で旅に行けるとしたら、どこへ行きたい?」

リサーチも兼ねて、私は友人に対して度々この質問を投げかける。

どうしてそんな質問をするかというと、仕事半分、そして好奇心半分というのが、正直なところ。現在、私はフリーランスのライターやプランナーとして、旅にまつわる仕事を多くさせていただいているということもあり、同世代女性の旅に対する感覚は、とても参考になるのだ。それでいて、人の旅観というのは、とても面白い。

もちろん私自身も実際にいろいろな国を巡っては、日々旅の記事を書いているものの、今回は少しの休息の意味も込めて、「もしも2泊3日プライベートでどこか海外へ行くなら?」という、〈妄想トラベル〉をここで繰り広げたい。

そして、その〈妄想トラベル〉に持ってゆく〈空想スーツケース〉のワードローブと共に、ご覧いただけたらと思う。

■2泊3日の〈妄想〉香港旅を想定してつくるワードローブ

まず私が2泊3日で海外へ行くなら、きっと暖かくて、都市があるところ。スパやビーチでとことんリラックス、あるいはローカルの雰囲気を満喫するというのも良いけれど、折角ならばショッピングやホテルでのティータイムだって愉しみたい。

そうなると、自ずとデスティネーションは決まってくる。そう、香港だ。金曜日の夕刻に羽田を出て、日曜日の夕刻に香港国際空港を発つ2泊3日の〈妄想〉香港旅、スタート。

ちなみにスーツケースの準備は、とても簡単。

私の場合、旅での服選びは常に10のルールがある。その雛形と滞在日数を掛け合わせて、旅先ごとの少しのスパイスを足すだけだから、どこへ行くにしても、ものの30分あれば、スーツケースの支度はほとんど完成すると言っても過言ではない。

■旅中の服選び、10のルール

(1)シンプルなTシャツを何枚か
(2)オールマイティーなデニム
(3)羽織もの
(4)色or形の綺麗なスカートかワンピース
(5)とっておきの1着
(6)歩きやすいスニーカーかローファー
(7)とっておきの1足
(8)失くしても落ち込まない程度にお気に入りのアクセサリーやサングラス
(9)靴下を多めに
(10)迷ったら持って行く

まずスーツケースはグローブ・トロッターの21インチトロリーケース。

2〜3泊の旅に用いるのは、このスーツケース。

ヴィジュアルの良さはもとより、暖かい国で着る洋服なら、多めに入れたって十分に収納可能なのが嬉しいところ。

この「多めに入れる」というのが重要で、旅を重ねる度に気づくのは、旅先で「ないもの」があると、少なからずストレスに感じるということ。だから私は、スキンケアでも洋服でも、少し多めに持って行くようにしている。

以下は10のルールの詳細。

(1)シンプルなTシャツを何枚か

ヘインズのパックTやギャップ、ユニクロなど、白と黒をベースに、Tシャツはざざっと複数枚持って行きます。デニムに合わせればすっきりと潔いし、ドレッシーなスカートに合わせても案外新鮮。

(7)とっておきの1足、(8)お気に入りのアクセサリーやサングラスと合わせると、意外なほど気の利いた装いに。何着よう?と、困ったときの救世主になってくれるはず。どうやら出番がなさそうというときには、パジャマにも。

(2)オールマイティーなデニム

(6)歩きやすいスニーカーかローファー

シャツ同様に、自分の体型に合ったデニムはどんなシチュエーションにもぴったり。シンプルなシャツだったり、襟付きのブラウスだったりと、合わせるものによって雰囲気もぐっと変わる。

ドレスコードでデニムがNGという時を除けば、シーンを選ばないので、日数が増えれば増えるほどますます役立つこと間違いなし。

(6)歩きやすいスニーカーかローファーはもちろん、時には(7)とっておきの1足と合わせても。私の場合、デニムはアーペーセーかユニクロ、スニーカーならコンバースの白、ローファーならチャーチが定番。

(3)羽織もの

海外旅行でよくあるのは、「思ったより寒い」というトラップ。日本とは比べ物にならないくらいに冷房が効いていて風邪をひいた経験もあるだけに、羽織ものは忘れたくないアイテムのひとつ。

個人的に最高だと思っているのは、薄手のロングカーディガン。腰も冷えないし、腕を通さず肩や腰に巻くだけでもさりげなくスタイリッシュ。

ロングカーディガンのほか、リネンのジャケットなども、程よくきちんと見えておすすめ。どちらもこの時期はユニクロなどでも購入可能。

(4)色or形の綺麗なスカートかワンピース

旅先で印象的に映るもののひとつが、色or形(あるいはその両方)の綺麗なスカート。今日は全身の写真をたくさん撮りそうだな、というときに着ておけば、雰囲気がさりげなく華やぐ上に、周囲にも素敵な装いをしていたというイメージを持って貰えやすいもの。

旅が一気にドラマティックになるおすすめのアイテム。コットンやリネン、レーヨンといった軽やかな素材のものを選べば、(6)歩きやすいスニーカーかローファーとも意外なほど相性抜群。もちろん、(7)とっておきの1足と合わせても。

(5)とっておきの1着

せっかくの海外旅行、1度くらいはドレスアップしたいもの。訪れた国で話題のお店での予約が運良く取れたり、ホテルのバーへ行くときに着たいのはとっておきの1着。

同じく(7)とっておきの1足、そして(8)お気に入りのアクセサリーを合わせて、思い出に残るひと時を。こればかりは現地で慌てて探して調達するのがなかなか難しいものだからこそ、抜かりなく準備しておきたいもの。

だけど、香港に限っては、現地で調達するのもあり。個人的に大好きなブランド、上海灘では素敵なシノワスタイルのドレスが豊富に取り揃うからこそ、私も香港を訪れる度、少しずつ収集中。

(6)〜(8)は前述の通り

補足すると、コーディネートに華を添えてくれるアクセサリーは、多めに持って行くのがおすすめ。ただし、失くしてしまうと見つけたり、手元に返ってきたりする可能性が低いので、本当に失くしてはいけないようなものは持っていかないのがベター。

(9)靴下を多めに

羽織ものと同じで、意外と足が冷えたり、思いの外歩いて足が痛くなってしまったり……ということもあり得る旅。念のため靴下を多めに持って行くことでアクシデントを防げるのはもちろん、実はワインなどの瓶ものを買ったときにも、包むことで破損リスクから守れる便利アイテム。

(10)迷ったら持って行く

昔は「少なければ少ない方が良い」と思っていた荷物。だけれど、スーツケースに入れてしまえば、大きく変わるわけではないし、「あれを持って来れば良かった」と後悔するのがもったいないと気づいてからは、迷ったら持って行くのが鉄則に。

以来、「持って来て良かった」と満足することが多いので、帽子やクラッチバッグなどを含めて、どうしようかな? と思ったアイテムは、試しに一度持って行ってみて。

以上、私が2泊3日で香港へ行くとしたら、きっとこんなコーディネート。あとは、連日中環の蓮香楼(売却後の行方が気になるものの)で飲茶を食べて、泰昌餅家でエッグタルトを買ったら上海灘やレーン・クロフォードでお買い物。

翌日はホライズンプラザに、ペダービル。ペニンシュラでお茶をしたら、名残惜しさを感じつつも帰国。間違いなくこんな感じ。

大好きな香港旅、妄想じゃなく、近々現実となりますように。

Text/前田紀至子

DRESS編集部

いろいろな顔を持つ女性たちへ。人の多面性を大切にするウェブメディア「DRESS」公式アカウントです。インタビューや対談を配信。

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