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レズ風俗とは? 利用方法からできることまで、運営者に聞いてきました。

レズ風俗について書かれた書籍『すべての女性にはレズ風俗が必要なのかもしれない。』の著者で、2007年に女性専用レズビアン風俗店「レズっ娘クラブ」をオープンした御坊さんに、実際レズ風俗とはどのような場所なのか、どうすれば利用できるのか、そこでどんなことができるのか、真面目に知りたかったので詳しく伺ってきました。

レズ風俗とは? 利用方法からできることまで、運営者に聞いてきました。

私は女性です。女性である自分の性の対象は男性のみ、だと思い込んで生きてきました。でも、レズビアン風俗店(女性が女性にサービスする風俗店)という場所に、男性のみを性の対象とするいわゆる「ストレート」の女性も行っていると知り、考えが覆される思いがありました。

もしかすると、性の対象は男性・女性両方かもしれない、と。私たちは幼い頃から、女性の性の対象は男性、男性の性の対象は女性、というふうになんとなく教えられ、その固定概念を持ち続けているようにも思います。

以前、レズ風俗について書かれた書籍『すべての女性にはレズ風俗が必要なのかもしれない。』(WAVE出版)を紹介しました。書籍の概要をあっさり取り上げたのみでしたが、反響が多く「書籍を買った」「大阪出張の際に利用してみたい」といった声が、読者の女性たちから寄せられました。

女性に知ってほしい「レズ風俗」の話

https://p-dress.jp/articles/6285

「レズ風俗」があるとご存じですか。多くの女性には未知の世界かもしれません。2007年に女性専用レズビアン風俗店「レズっ娘クラブ」をオープンした御坊さんの著書『すべての女性にはレズ風俗が必要なのかもしれない。』から、レズ風俗とは何か、どんな女性が利用しているのかなど、まったく知らない人にとっての“気になる”を紹介します。

同時に「やっぱり(利用するのに)勇気がいる」「気になるけど不安」といった声も。そこで今回、著者である女性専用レズ風俗店「レズっ娘クラブ」代表の御坊さんにインタビュー。レズ風俗ではいったいどんなサービスを受けられるのか、まだレズ風俗を使ったことがない人向けに詳しく聞きました。

■レズ風俗の「デートコース」は初心者こそおすすめ

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Shutterstock/YAO23

レズ風俗の特徴のひとつに、食事や映画、カラオケ、美術館などいわゆるデートを楽しむ「デートコース」があることが挙げられます。傍からは女友だちふたりで出かけているようにしか見えません。料金は120分(2時間)14000円(※本稿に記載する料金はすべて2018年3月時点現在のもの)。

「レズっ娘クラブを初めて利用されるお客様の多くは、ビアンコース(性的サービスをするコース、60分:15000円〜)とデートコースをセットにされますね。いきなりホテルへ行ってビアンコース、となるとガチガチに緊張されると思います。デートで徐々にリラックスしてくるなかで、ビアンコースでどんなことをしたいか、逆にどんなことはNGかなど、ふたりで話をしておくと、あまり緊張せずにビアンコースを楽しめるはずです」(御坊さん、以下同)

初めての人がデートコースなしでビアンコースを利用するのは、ストレッチもせずにいきなりハードなウエイトトレーニングに挑戦するようなものかもしれません。心身をゆるめ、リラックスする意味でも、最初はデートコースを付けると良さそうです。

■レズ風俗のキャストは「一般男性よりも女性経験が豊富」な女性

レズビアン風俗とはどんな場所なのか?

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Shutterstock/ number-one

メインのコースともいえるビアンコースでは、キスを含めたセックスに関する一連の行為をします。まずホテルへ入り、キャストとお客さんが一緒にお風呂へ入ります。恥ずかしければもちろん別々でもOKです。ただ、双方の衛生面を大事にしているため、行為の前にふたりとも必ず体を流すのがルール。性感染症リスクも最小限に抑えるよう、HIV検査を含めた定期検査をキャストに義務付けているといいます。

清潔な体になっていざベッドへ……。でも、女性相手に何をどうすればわからない。どう動けばいいのかわからない。女性との経験がない女性にとって、迷うのは当然ですが、「基本的にはキャストがリードしてくれるので、安心して身を委ねてください」と御坊さん。

「キャストがどんなことをしたいか、何をしたいか、どういう風に楽しみたいかなど、丁寧に聞いてくれるので、素直に要望を話してみてください。うちではどんなプレイをするかといったマニュアルをあえて作っていません。キャスト一人ひとりが違う性的サービスをします。それもすべてお客さまの要望に応じますので、積極的に伝えていただくのが一番ですね」

「ぎゅっと抱きしめられたい」「性的に満たされたい」など、お客さんからのオーダーはいろいろあります。もちろん最も多いのは「性的な充足感を得たい」というもの。一方、挿入系のオプションは利用者が少ないといいます。女性にとって性的に満足する感覚、セックスで気持ちよくなる感覚は必ずしも挿入を必要としない……ということがわかるデータです。

セックスで挿入にこだわる男性にとっては複雑かもしれませんが、実際、レズ風俗のキャストは女性でありながら、一般的な男性よりもはるかに「女性経験が豊富」。女性の体のことや女性が気持ちいいツボを知り尽くしている女性だからこそ、女性を性的に満たすことができるのでしょう。

■レズ風俗利用者の熱く、愛あふれるレビューは必読

レズ風俗に初めて行くときには、愛にあふれたレビューをチェック

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Shutterstock/beeboys

現在レズっ娘クラブと姉妹店であわせて15人のキャストがいます。その中から自分の相手になってもらうキャストをどういう基準で選ぶといいのかも、悩みどころではないでしょうか。HPのキャストページには、雰囲気が伝わる顎下からの全身写真と詳しいプロフィール、お客さんからのレビューが掲載されています。

「初めて利用される方は、『初めて利用しました』と記載しているお客さまのレビューが参考になるはずです。最初は、風俗という響きや女性と肌を合わせる、という未知の世界への不安がとても大きいと思います。実際、初めて利用された方のレビューでは、『最初は怖かった。扉を開けるのに勇気が必要だった。でも、それを乗り越えたら楽しい』といった感想ばかりが並びます。皆さんびっくりするくらい、同じようなことをおっしゃってます(笑)」

初体験に恐怖や不安が伴うのは自然なこと。とくに、男性としかセックスをしたことがなかったり、性的対象は男性だけだと思っているストレートな女性にとって、女性との体験は想像しづらく、だからこそ一歩踏み出す勇気がなかなか出ないのだと思います。

ただ、熱がこもったレビューをひたすら読んでいくと、キャストの顔や姿、表情までもが想像できそうなくらい、とても丁寧に綴られ、書き手(お客さん)が心身ともに満ち足りた経験をしたことが伝わってきます。そして、「大切に扱われて嬉しかった」ということを、多くのお客さんが自分の言葉で書き記しています。読めば読むほど、「自分もこのキャストに会ってみたい」という気持ちがわいてくるようでした――。

性的に満たされない日常を送っているとき、「新世界」を体験してみたいとき、寂しいとき、抱きしめてほしいとき、抱きしめたいときetc.、肌のふれあいで悩みが吹き飛んだり、元気をもらえたりする場として、レズ風俗というものがあるのだと知っておくと、いつか自分の心が救われるきっかけになるかもしれません。

取材協力/レズっ娘クラブ
http://lesbian.jp/

レズ風俗体験記。自分の性欲を否定してきた私が、性欲はあっていいんだと思えるまで

Text/池田園子
編集プロダクション「プレスラボ」代表取締役。編集者。2009年楽天入社。2012年ライターとして独立。2016年から4年間ウェブメディア『DRESS』の編集長を務める。相撲とプロレスが好き。

※この記事は2018年3月12日に公開されたものです。

池田 園子

DRESS編集長(2016年1月〜2020年1月)。

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