私が「出生前診断」を受けると決めた理由【アラフォーで産む#4】

私が「出生前診断」を受けると決めた理由【アラフォーで産む#4】

ドラマ『コウノドリ』でもテーマとして取り上げられた”出生前診断”。筆者が出生前診断を受けるに至った理由と、どの出生前診断を受けることにしたか、ご紹介します。


■「高齢出産」をあまりおすすめできない理由

自分の妊娠をFacebookで報告したときに、何人かから「40歳で妊娠するなら私もそれくらいで産みたいです!」と言われた。そんなとき私が「いやいや産むなら絶対早い方がいいよ」と言うのにはいくつか理由がある。

そもそも年齢が上になればなるほど、妊娠の確率は下がっていく。
すぐに授かれずに「早めに妊活しておけばよかった」と後悔している人は少なくない。そして産まれる子どもが障害を持つ確率も高くなる。

「働く」にこだわりがある私にとって、障害を持った子どもを育てる、ということは仕事時間に大きな制約ができることを意味していた。

妊娠してからお子さんが障害を持つお母さん達の子育てブログをいくつも読んだ。世の中にはさまざまな障害があることを知り、そして健康体で産まれるということがいかに奇跡なのかということを思い知った。

■「命の選別」に対する賛否両輪

出生前診断を受けたクリニックで、先天的に何かしらの障害をもって生まれる子どもは、全出生児の約3%であると説明を受けた。そのうちの約1%が染色体の異常によるもので、そしてそれが「出生前診断」を受けることでわかる。

実は日本では「胎児の障害」を理由に堕胎することは法律で禁じられている。病院によっては出生前診断を受けるなら転院するようにと言われる場合もあるという。


産まれてくる命を選別する権利が親にあるのか、と言われて、私も「ある」と自信を持って言えるわけではない。ただ、私は「受ける」と決め、そして検査の結果、深刻な染色体異常が判明したら堕胎する、ということも決めた。

■私にとっての「出生前診断」とは

繰り返しになるが、先天的な障害をもって生まれる子どもは全出生児の約3%。そのうちのわずか約1%が、出生前診断でわかる染色体の異常による障害というのが私がクリニックで受けた説明だ。産まれてきたときには健康であっても、そのあとに深刻な病気や事故にあって、介護が必要になる場合がある。さらに自閉症といった発達障害は、生まれてしばらくしてからじゃないとわからない。


障害を持つお子さんを育てているお母さんのブログを読んで私の中に芽生えたのは、産まれてくる子どもに何かあったとき”支える覚悟”。もしも子どもが障害を持っていたら、仕事は諦める。子のサポートに全力を尽くそうと決めた。これは、親の頑張りで子どもの将来が左右されたと思われるケースが数多くあったからだ。

私にとって「出生前診断」を受けるということは、その診断ではわからなかった子どもの障害は受け入れるという覚悟の表れでもあった。

■どの出生前診断を受けるか

なお出生前診断にはさまざま種類がある。

「NIPT」と呼ばれる出生前遺伝学的検査は、血液検査だけで染色体異常の確率がわかる上に、異常を検出する精度も高い。

ただし私が受けたのは「絨毛検査」という子宮に針を直接刺す、流産の可能性もあるということに同意したうえでうける検査。その分、しっかりと結果が出るほか、妊娠11週からという比較的早い週数で受けられるのが魅力だった。

■どうするかを決めるのはいつも、自分自身

3週間後に出た結果は陰性。

その結果を持って、彼と話し合いをして、一緒に育てることを決め、親や会社に報告した。

あのとき「陽性」の結果が出ていたら、本当にすんなり「産まない」とできたのか。実は少し自信がない。「妊娠」というのは本当に不思議なもので、子どもを望んでいなかったにも関わらず、検診のたびにわが子が少しづつ大きくなっている姿を見て「嬉しい」と感じている自分がいた。


「出生前診断」を受けるか受けないか、そして受けた結果によってどのような判断をするのか……これらはぜひパートナーと相談したうえで、「自分」で決めていいと思う。世の中には本当にいろいろな考えがある。「出生前診断」に否定的な意見を持つ人は少なくない。

ただそれはあくまでも「他人」の話。
子どもを持つことは女性の人生を大きく変える。自分がどうしたいかをきちんと考え、それで出した結論に「他人」がどうこういう権利はない。

出生前診断に限らず、妊娠・出産・子育ての方針は、人によって意見はさまざまだ。参考にすることはあっても従う必要はない。どうするか決めるのはいつも自分自身。そう思う。

連載「アラフォーで産む」の記事一覧はこちら

この記事のライター

1977年生まれ、宮城県仙台市出身、早稲田大学卒。大学在学中から大手女性誌やムック本などで占い、美容、投資、セックスなど多岐にわたるジャンルの記事を執筆。 結婚、離婚を経て、現在は外資系企業でのマネージャー業務のかたわら、...

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