恐ろしい「まつ毛ダニ」の症状と退治方法【百木ゆう子】
「まつ毛ダニ」をご存知ですか? まつ毛美容液が大ヒットするほど、まつ毛にこだわる人は多いですが、同時にまつ毛ダニの怖さも知ってほしいと思います。美しく仕上げたまつ毛にダニが棲んでいるかと思うと、いい気持ちはしませんが、それだけでは済まない被害も。今回は、まつ毛ダニのチェック方法や予防法をご紹介します。
■「まつ毛ダニ」は5人にひとりが持っている
「まつ毛ダニ」とは、その名の通り、まつ毛に生息するダニのことです。「まつ毛ダニ」は通称の呼び方で、正しくはニキビダニの一種「デモデックス(Demodex)」というものです。ニキビダニには毛根部分に生息する種と、皮脂腺の中に生息するタイプの2種類があり、まつ毛ダニは前者のタイプに分類されます。体長は0.35~0.4mmと小さく、肉眼ではわかりづらいですが、顕微鏡を使うと簡単に見つけられます。
そんなまつ毛ダニは5人にひとりが持っていると言われています。これは少し心配になる数字……。顔ダニは誰にでも棲みついていますが、まつ毛ダニの場合は目元を清潔に保っていれば、生息を防ぐことができます。
まつ毛ダニがいる場合は、眼の病気の原因にもなるので、治療が必要になってきます。まつ毛ダニはマスカラなどのメイクや付着物を餌に増殖するため、濃いアイメイクを良くする人は要注意。あなたのまつ毛は大丈夫でしょうか。以下に症状の例をまとめてみました。ご自身の状況をチェックしてみてください。
■こんな症状は要注意。まつ毛ダニが棲んでいるかもしれません
もし、まつ毛にまつ毛ダニがいた場合、どのような症状が出るのでしょうか? まつ毛ダニの生息による症状は人によってさまざまです。まったく自覚症状がないという人もいれば、目が充血する、目の周りがネバネバする、ゴロゴロとした違和感があるなどの症状を感じる人もいます。
特に眼瞼炎(がんけんえん)という、まぶたに炎症が起きる病気の人は、まつ毛ダニの存在率が高いと言われています。 まつ毛の生え際には、角膜を保護する油分を出す「マイボーム腺」があります。ここが詰まってしまう「マイボーム腺機能不全」という病気の人は、その病気ではない人に比べて、まつ毛ダニの生息率が高いそうです。
マイボーム腺機能不全になると、ドライアイの症状が出ることがあります。ドライアイ気味、かつアイメイクを頻繁にする人は、一度病院で検査を受けておくと安心かもしれませんね。
■まつ毛ダニのチェック方法
まつ毛ダニは非常に小さいため、自力で見つけるのは困難。そのため、
・最近目の調子が悪い
・ドライアイの症状を感じるようになった
・アイメイクを落とさず寝てしまうことがある
・マスカラやアイライナーを頻繁に使用する(特にまつ毛の内側)
・古いコスメを使用している、使用したことがある
・顔全体のメイクと一緒にアイメイクも落としている
など、目の不調や目元の衛生面に心あたりがある方は、一度眼科で検査をしてもらうと安心です。