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シャツが「見せて」しまうもの

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白のシャツを着られないときは、その理由を考えてみたほうがいい。顔だけをピンポイントで照らす小さなレフ版のような、恥ずかしいほどの明るい白、首の細いシワまでくっきりと際立たせる、なめらかなコットン。自分もきっとそうなのだろうけれど、他人が着ているシャツに対しては、そのチェックの視点はとても厳しくて、意外と目立つ首の裏や袖口の汚れなんかを見つけて、生意気にもがっかりしたりした。なんか、とにかく、すぐに汚れるし、とても難しいアイテムなのだ。

シャツが「見せて」しまうもの

白のシャツを着られないときは、その理由を考えてみたほうがいい。顔だけをピンポイントで照らす小さなレフ版のような、恥ずかしいほどの明るい白、首の細いシワまでくっきりと際立たせる、なめらかなコットン。自分もきっとそうなのだろうけれど、他人が着ているシャツに対しては、そのチェックの視点はとても厳しくて、意外と目立つ首の裏や袖口の汚れなんかを見つけて、生意気にもがっかりしたりした。なんか、とにかく、すぐに汚れるし、とても難しいアイテムなのだ。

今思うと、私自身、小学生はもちろん、高校生くらいまでは、白のシャツやブラウスを着ていたけれど、その後大学生になるとほとんどその機会はなくなり、そうして20代は、おそらく、1度か2度しかなかったかもしれない。悩みに悩み、自分のことがあまり好きでなかった時期と、シャツを「着なかった」時期は、不思議とぴたりと一致していたのだった。

そうして、今また、シャツへの愛が復活。洗いざらしのリネンのシャツから、しっとりと艶やかな真珠色のシルクまで、素材やデザインも、自分なりに挑戦できるようになったりして。白のシャツって、究極に緊張するアイテムだし、おしゃれ度だけでなく、今自分がどういう状態にあるのか、もっと言ってしまうと幸せなのか、そうでないのか。自分を愛しているのか、そうは言えないのか――恐ろしいくらいに見せてしまう。だからこそ、40歳になった今、こう言える。

シャツを着よう。いつも愛情を込めてシャツの白さを手入れし、同じ気持ちで、自分の気持ちもきちんと労ろう、慈しもう。まだまだ悩みは尽きないけれど、なんだかそんな自分も好きなれた大人世代は、美しきシャツ世代なのだから。
 

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