風は秋色。ミラノの市場は秋の味覚でいっぱい〜ミラノ通信#18

風は秋色。ミラノの市場は秋の味覚でいっぱい〜ミラノ通信#18

ミラノの市場であるメルカートへ秋色を発見しに向かいます。ポルチーニ茸をはじめ、プンタレッレ、カルチョーフィなど、秋の味覚がずらり。ミラノ在住の河見恵子さんにレポートしていただきました。


■ミラノの秋を満喫。モノクロームの冬が来る前に

すっかり秋めいてきたミラノ、10月だというのに20度を超える日が続いて、いつもより暖かです。去年は早々に冬のコートを着込んでいた記憶がありますが、今年はレザージャケットでしのげる日が多い。

朝夕は7〜8度と冷え込むものの、日の当たる日中はポカポカ陽気、気持ちのよい気候です。本格的な冬が来ると、空は明けたのか暮れたのかわからない程、ずっとグレー。冬は人々の装いもモノトーンなので、ミラノはなんとも暗い、モノクロームの世界となります。

そんな季節になる前に、せっせと外に出て秋色を満喫しようと、日々の散歩を楽しむ毎日です。

近所の花屋カフェで朝食、いつ訪れてもホッとする空間

■メルカートには旬の食材がずらり

まずはメルカートで秋色発見! 秋の味覚の王様と言われる香り高いポルチーニ茸があちらこちらで綺麗にディスプレイされて、人々を魅了します。

値段はキロ29〜49ユーロ、やはり傷の少ない、見た目も美しいポルチーニ茸はそれなりの値段。傘はあまり開いていない方が良いようです。

デリケートな食材なので、絶対に手を触れてはいけません。イタリアはスーパーマーケットでも使い捨てビニール手袋をして、野菜や果物を取るのがルール。

メルカートでは、店の人しか触らないのがルールです。イタリア人が日本のスーパーに来たら、素手で触るなんて不衛生だ、とびっくりすることでしょう。

メルカート、秋の光景。ポルチーニ茸

冬野菜が登場、ローマ料理で有名なプンタレッレ、カルチョーフィ(アーティチョーク)

花も鮮やかな色から秋色へ

■イタリアでも日本でおなじみの果物を発見

イタリアにも柿があり、その名も「cachi(カキ)」これは複数形で、単数だと「caco(カコ)」になります。イチヂク、葡萄はデザートとしてだけでなく、前菜やメイン料理のソースとしてもよく使われ、栗は穴の空いたフライパンで炒って食べます。

カボチャはハロウィン仕様? ここ数年で、ミラノでもハロウィンイベントが増えてきました。大人のバカ騒ぎではなく、あくまで子ども中心なのがイタリア。仮装した子どもたちが、親に付き添われて各家庭を巡る姿は、微笑ましいものです。

柿、イチヂク、葡萄や栗

カボチャのディスプレイ、ハロウィン用

オリーブオイル入れ、こんなのキッチンにあったらイイな。でもオイルはデリケートだから光は遮断しないとね

■秋のメニューにポルチーニ茸が大活躍

レストランでもこの時期はポルチーニ茸がメニューに多く登場します。新鮮なポルチーニを薄くスライスしたサラダや、リゾット、パスタ、肉に付け合わせたり、ポルチーニだけをソテーしたり、大活躍するメニューです。

日本から遊びに来た友人と訪れた、ブレラの老舗レストラン。日曜のランチは家族連れが多く、ほとんどのテーブルでポルチーニのサラダをオーダーしていました。香り高く、食欲をそそる一皿、旬のものは美味しいですね。

レストランでポルチーニ三昧、カメリエーレがスライスしているのがポルチーニ

家ではお吸い物に入れたり、ソテーして肉のソースにしたり。イタリアンパセリもたっぷり散らします。イチヂクは生ハムと一緒に。夏のメロンの代わりで、塩気のあるねっとりした生ハムによく合います。

食卓の風景

■ミラノにある「レオナルドの葡萄畑」

食の話題つながりで、葡萄畑について。イタリアではどの州でも葡萄が栽培され、地域ごとにさまざまなワインが作られていますが、ミラノ市内にも小さな葡萄畑があるのはご存知でしょうか?

「レオナルドの葡萄畑(La Vigna di Leonardo)」といって、あのレオナルド・ダ・ヴィンチが時の権力者、ルドヴィコ・イル・モーロから送られた葡萄畑です。

ミラノの観光名所、「最後の晩餐」のあるサンタ・マリア・デッレ・グラツェ教会の向かい、「アテラーニ屋敷(Casa Atellani)」中庭に広がる、当時はかなり大きな葡萄畑だったようです。

このあたりは15世紀当時、狩りができる未開の地域だったとのこと。葡萄畑は屋敷とともに今も残され、規模は小さくなったものの、DNA検査で判明した当時と同じ葡萄品種、「マルバジア種(Malvasia di Candia)」が栽培され、瓶詰めされたワインも販売されています。

ダヴィンチが最後の晩餐の壁画を描きながら、足繁く通っていた屋敷は、今でもその面影を残しながら、1階と中庭は美術館として一般公開されています。

最後の晩餐を見た後に、先人たちの偉業やその暮らしに想いを馳せながら、見学してみるのもなかなかおすすめです。

アテラーニ屋敷

なんと、この扉はだまし絵!

屋敷内

中庭から屋敷を望むと、サンタマリアグラツィエ教会のクーポラが見える

レオナルドの葡萄畑

ミラノ、秋の風景はほぼ食材の話になってしまったので、後半はちょっと文化的に。次回は街角の光景、ファッションなどについて続きを書こうと思います。

<La Vigna di Leonardo>
Corso.Magenta, 65 Milano
02-4816150
月曜〜日曜 9:00〜18:00
入場料 8ユーロ

この記事のライター

日本航空で15年間、国際線客室乗務員として勤務。退職後はミラノに居住し、東京と往復する生活。ミラノ・ブレラ地区を中心に、身近な情報をブログやFBで発信。ミラノでは在イタリア日本人のために料理教室をオーガナイズ、開催。ワイン好...

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