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「中医学」を取り入れる暮らしで美しく健康に

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「中医学」という言葉は聞き慣れないかもしれません。東洋医学とはよく聞くけれど……。中医学とは中国の伝統医学で、実は私たちの生活でもとても実践しやすいセルフケアのひとつ。今回は国際中医師の千葉敬子さんに、中医学から学べる女性の健康の知恵を教えていただきました。

「中医学」を取り入れる暮らしで美しく健康に

中医学の専門家「国際中医師」とは

中医学には、「全身を見て治療を行う」「自然治癒力を高めることで治癒に導く」「西洋近代医学のように機械や採血の検査結果を用いることはない」などの特徴があります。

そして「国際中医師」とは、中国での東洋医学の医師である「中医師」と同等の知識を持つ専門家として、中国政府の外郭団体「世界中医薬学会連合会」が認定した資格のこと。

また、千葉さんの言葉を借りると「中医学は、生活に一番置き換えられるセルフケアの医学」なので、国際中医師は信頼できるセルフケアの専門家ということになります。

千葉さんはタイで2年半ほど暮らしていたとき、伝統的な現地の医学に触れ、そこで行われていた「その地に根ざした植物を、その場で摘んで調合して、そのときの症状に合わせて取り入れる」というスタイルに感銘を受けたといいます。

「現地のその場で、そのときのその人に、最適なもの」、このスタイルを日本で取り入れようとしたときに巡り合ったのが、薬膳という中医学に則った食事療法だったのです。

国際中医師・千葉敬子さん。中医学に基づくハーブティー「チャザンヌ」生理用品「ルナシート」を開発、販売しながら女性の健康についてアドバイスをしている。

薬膳とは「役に立つ膳」

薬膳と聞くと、クコの実やなつめ、高麗人参などの食材を使い、独特の香りや味わいで食べた後は体が温まる、というようなことを思い出す方が多そうです。

でも、実はもっとシンプルに「そのときの体調に合わせた旬の素材で作る料理」と考えていいとのこと。つまり、薬膳とは役に立つ膳、なんだそうです。

もちろん、五味五性という考え方(味を酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味の5つに分類し、食材を身体を冷やすもの→寒性・涼性、温めるもの→温性・熱性、どんな体質でも食べやすいもの→平性の5つに分類する)に則ってひとつの膳を作る基本は押さえます。

その上で、普段のなるべく旬の食材を使うという考えは、確かに私たちの日常にも違和感なく取り入れられるものです。

薬膳とは、「役に立つ膳」。

排出物・排泄物は体調のシグナル

また、中医学では、食事で取り入れるものだけでなく、代謝され排出されたものにも着目します。尿や便、女性なら月経血も、自分の健康をわかりやすく示してくれる大切なシグナルとして考えます。

しかし現代では、水洗トイレの普及や生理用品の進化で、自分の体内から出たものを「なぜか」不浄のものとしてすぐに流し去ってしまったり、丸めて処分してしまったりで、大切な体のシグナルを見過ごしてしまうことが多くなっています。

それにより、体調不良や病気を未然に防ぐ手立てを日常生活で実践できず、結果として、明らかな症状が出てから対処するというケースも少なくありません。

特に女性の月経血は男性に比べ多くの情報を持っているため、セルフチェックのチャンスとして、正しい知識を取り入れて活かしてほしいと千葉さんは話します。

基礎体温と月経血であらゆる情報が読み取れる

しかし、月経血については女性の大切な知識であるにも関わらず、センシティブな内容でもあるため、女性同士でも友人と比較したり、話題に登ったりすることは多くありません。

そしてもちろん、男性はもっと何も知らないので、結果的に正しい知識を知っている人は限られてしまうことに。

そこで千葉さんは、女性が簡単に自分のホルモン状態などをチェックできるツールとして、基礎体温を例に挙げています。

およそ0.3〜0.5℃のあいだで周期的に変化する、朝目覚めたときの体を動かす前の体温である基礎体温。それからは、妊娠や出産についてだけでなく、女性の体調のあらゆる情報が読み取れるそうです。

基礎体温は、単に低体温か高体温かだけではなく、その温度、温度の上がり方や下がり方、低温期や高温期の長さや、グラフの上下動の推移で、自分の体調をかなり正確に把握できます。

もちろん今日と明日の違いでどうこうではなく、数カ月に渡ってチェックしておき、その推移を把握して先月とどう違っていたかを、月経血の色や質も同じくチェックしておくと、体が発するシグナルをきちんと捉えることができます。

生理後は女性のゴールデンウィーク

千葉さんいわく、生理が終わった数日間は女性にとってゴールデンウィークといえる期間だとか。ダイエットも結果が出やすく、肌や髪質も安定しているので化粧品を変えたり、美容室に行くのもいい、そして気分もいいので、とにかく楽しさを満喫するといいと話します。

また、食事も血液を作ることによいとされるものを摂ったり、体作りや水分補給を意識したメニューを摂ったりして、体のサイクルに合わせます。そうすることで、気血水が整った状態を維持することができ、心身ともに健やかに過ごすことができるのです。

しかし、こういうサイクルや知識を知らずにいると、時期を外したダイエットや化粧品のブランドチェンジで、思うような成果を得られず、返って逆効果に終わってしまうことも考えられます。

「女性のゴールデンウィーク」を活かそう。

女性の健康は、とても複雑で神秘的。そして体は、自分の状態をいつも正しく外に表しています。あとはそれを、正しい知識できちんと拾っていくだけです。

自分を知り、自分に優しく、自分を活かす。中医学で女性としての自分をもう一度確認して、気持ちのいい日々を送ってみてはいかがでしょうか。

<取材後記>男性も学んでおきたい女性のリズム

今回の取材を通して、男性が女性のリズムを正しく知ることの重要性を強く感じました。

男性がどんなに女性の立場に立って考えようとしても、体調やメンタルの変化、それによる仕事のパフォーマンスやコミュニケーションの変化などは、同じ体験をできない以上、頭で推測するしかありません。

ましてや、女性同士でもあまりオープンに語り合うことのない知識を男性が正しく知ることはかなり難しく、何も考えずに「じゃあ教えて」なんて言った日には、「デリカシーがない!」とこっぴどく怒られるのも火を見るより明らかです。

男性はまず、デートに薬膳のお店を選ぶところから始めても良いかもしれません。

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安 憲二郎

20年で22回の転職、40の職種を経験。現在は【ことばライフデザイナー】として「人生誰でも右肩上がり」になるアドバイスをAmebloをメインに提供している。また、クリエイティブな才能を活かし、ボーカリスト、映像作家、コミュニ...

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