「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」が2018年2月24日から国立西洋美術館で開催。

「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」が2018年2月24日から国立西洋美術館で開催。

日本スペイン外交関係樹立150周年を迎える2018年、「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」が東京と神戸で開催されます。


本邦初、巨匠ベラスケスの傑作7点が出品

黄金期といえる17世紀スペインを代表するのみならず、西洋の美術史上もっとも傑出した画家のひとりであるディエゴ・ベラスケス。マドリードのプラド美術館では、彼が残したおよそ120点のうち、46点を所蔵していますが、国民的画家としての重要性から、まとまった数で貸し出される機会は極めて限られています。本展には重要作ばかり7点が出品され、日本で開催される展覧会では過去最高の作品数です。うち4点をここではご紹介します。

バルタサール・カルロス(1629-46)はフェリペ4世の長男として生まれ、広大なスペイン帝国の王位後継者として国中の期待を一身に背負って育てられました。

本作は、フェリペ4世がマドリード市外に作らせたブエン・レティーロ宮殿の心臓部「諸王国の間」で、両親である国王夫妻の騎馬像に挟まれて扉口の上を飾っていたものです。

5-6歳の王太子は落ち着き払って指揮棒を掲げ、凛々しく馬の両前脚を高く上げて王国の未来の確かさと明るさを強調しています。しかし王太子は王位を継ぐことなく、16歳で早逝しました。背景の風景はマドリード郊外のグアダラマ山脈を描いたもので、それを描き出す流麗でよどみのない色彩、そして写実性は本作にスペイン風景画史における傑出した地位を与えています。

ベラスケスの主君であり、稀代の美術コレクターとしてスペイン王室に膨大な絵画コレクションを築いたフェリペ4世(1605-65年)。トーレ・デ・ラ・パラーダの「王のギャラリー」を飾っていたこの肖像では、その場にふさわしく狩猟服を身に付け、猟銃を持ち、猟犬を従えて戸外に立つ姿で表されています。狩猟は単に王族の嗜みであっただけでなく、戦争のための訓練でもあり、その腕前は統治者の軍事的責務と力量を示すものでもありました。

ベラスケスの近代性は、ここに華美な装飾や狩りの獲物などを描いていないだけでなく、像主が国王であることを示す一切の道具をも排除し、一人の男を極めて率直に、しかし威厳をもって表している点にあります。

これは主にセビーリャで活躍した17世紀スペインを代表する彫刻家モンタニェース(1568-1649年)の肖像です。
宮廷風の衣装に身を包んだ彫刻家は肖像を制作中に手を休め、鑑賞者の側に視線を向ける姿で表されています。線描のみで荒描きされた制作中の像は、髭の形などからフェリペ4世であることが明らかです。

鑑賞者の側には肖像のモデルがいるはずの場面設定も含め、これを《ラス・メニーナス》に描かれる、ベラスケスの自画像の原型と見なすこともできます。
故にこれは単なる彫刻家の肖像ではなく、彫刻が絵画同様に知的創造であり、高貴なる自由学芸の一分野であると称揚しているものと解釈されています。

当時の宮廷では障害を持つ矮人や道化たちが「慰みの人々」として仕えていることが常で、ベラスケスは彼らの肖像を数多く制作しました。

「バリェーカスの少年」として知られる本作の像主は、本名をフランシスコ・レスカーノと言い、王太子バルタサール・カルロスの遊び相手として宮廷に暮らした矮人でした。

ここでベラスケスは堅苦しい王候の肖像画のしきたりから解放され、構図や人物のポーズ、表情などにおいて先例のない新たな試みを行っています。短い脚や大きな頭部といった特徴を大ぶりの筆致で包み隠すことなく表しながら、それでいて像主には国王や貴族と何ら変わらぬ、一人の人間としての尊厳が与えられているのです。

展示概要

ベラスケスが宮廷画家として活躍した当時のスペインは、他にも多くの芸術家を輩出するとともに、国王らにより未曾有の規模で芸術の擁護と収集が行われ、絵画の黄金時代が築かれました。
とりわけ、ベラスケスを宮廷画家としたフェリペ4世は3000点を超える美術作品を集めたメガコレクターでした。本展は、「芸術」「知識」「神話」「宮廷」「風景」「静物」「宗教」の7つの章で構成され、スペインだけではなく、イタリアやフランドル絵画の作例を加えて、61点の油彩画と9点の資料によって、17世紀のマドリード及びスペインの国際的なアートシーンを再現します。

開催概要

東京展

会期:2018年2月24日(土) – 5月27日(日)
会場:国立西洋美術館 [東京・上野公園]
〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7
開館時間:午前9時30分~午後5時30分(金、土曜日は午後8時)
休館日:月曜日(3/26(月)、4/30(月)は開館)
主催 国立西洋美術館、プラド美術館、読売新聞社、日本テレビ放送網、BS日テレ
後援 スペイン大使館
お問合せ:TEL.03-5777-8600 (ハローダイヤル)

兵庫展

会期:2018年6月13日(水) – 10月14日(日)
会場:兵庫県立美術館 [神戸市]
〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1HAT神戸内
主催 兵庫県立美術館、プラド美術館、読売新聞社、読売テレビ
後援 スペイン大使館
お問合せ:TEL.078-262-0901

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