海外出産と日本での里帰り出産、どちらを選ぶ? 海外別居婚夫婦の悩み

海外出産と日本での里帰り出産、どちらを選ぶ? 海外別居婚夫婦の悩み

妊娠したのは嬉しいけれど、決めなければいけないことが……。それは、「どこで産むか」。私が働くのはフィリピン、夫はマレーシア、里帰り出産するなら日本。医療レベルや出産費用など、いくつかの項目で比較検討し、それぞれのメリット・デメリットを考えてみました。


妊娠7週の時点で、会社の上司や同僚、友人たちに、妊娠したことを伝え始めました。すると、海外だからでしょうか。皆、口を揃えて「どこで産むの? やっぱり日本?」と聞いてくるのです。

言葉や手続きの面で、日本で産むのが楽だとは承知しているものの、妊活時代からお世話になって信頼関係も築けているのは、フィリピンでお世話になっている先生。でも妊娠初期から産後まで夫のいない場所で過ごすのはとても寂しく、また不安でもあります。

夫に出産に立ち会ってもらうとすると、確実なのはマレーシア。つわりで苦しむ(かもしれない)経験や胎動、出産などのリアルを夫とともに体験したいというエゴもありました。

したがって、感情論だと夫のいるマレーシア一択なのですが、マレーシアの病院情報に明るくないため不安もありますし、フィリピンや日本も捨てがたく、冷静になって必要な項目を洗い出して、比較検討してみました。

各項目、日本→フィリピン→マレーシアの順で記載します。

■病院・医療レベル

生まれ育った日本が安心できるのは重々承知しています。言葉の不安もありません。

フィリピンは、自分が妊活でいろいろ検査をしてもらった経験と、片手で収まらない数の友人(日本人女性)が出産している事実も踏まえると、総合病院の設備も医療レベルも不安要素は特にありません。

強いて言うなら、出産で大変なときに先生や看護師と英語でしかコミュニケーションを取れないのが不安です。

マレーシアは、そもそも土地勘もなく、病院に関する事前情報もまったくありませんでした。ただ、ネットで調べた印象だと、多くの日本人女性が出産をしているため、フィリピン同様に総合病院であれば設備も医療レベルも問題ないと感じました。

驚いたのは、首都クアラルンプールにある総合病院のいくつかは日本人通訳の方を抱えていて、診察の予約や診察時の通訳、場合によっては出産に立ち会って通訳サポートもするとのこと。

医療用語は難しく、フィリピンでも先生との会話の合間に辞書で単語の意味を調べたりしたくらいなので、通訳サポートがあるのは心強いです。

なお、フィリピンもマレーシアも、総合病院で出産する場合は、「無痛分娩」がひとつの選択肢として浸透しています。麻酔医が常に24時間待機していて、急なお産にも対応できる体制が整っているそうです。

■出産費用

日本は、母子手帳交付後に妊婦健診用の補助券を自治体が配布してくれるので、都度の検診は無料〜5000円で済むようです。

また出産費用に関しても、出産後には出産育児一時金として42万円が健康保険から支給されるので、お財布にはかなり優しいですよね。

フィリピンまたはマレーシアで出産する場合、検診・出産費用すべてが「自己負担」になります。これまでの検診はだいたい1万円前後、血液検査も行った際は約2万円かかりました。

出産費用については人によって、またレートによってまちまちで、出産育児一時金を超えなかったケースと超えたケース、両方聞きました。

なお、夫・あるいは自分が駐在員の場合、会社がある程度負担してくれるケースもあるようです。

■産後の過ごし方、サポート体制

日本の場合、里帰り出産して最初の1〜2カ月は実家の母にお世話になるのがベストソリューションでしょうか。あいにく現役で商売を営んでいる実母には頼めません。

フィリピンでは働く女性や共働きの家庭ではメイドを雇うのが一般的で、もしフィリピンにい続ける場合、週末に来てもらっているメイドに交渉して日数を増やしてもらうか、ナニー(ベビーシッター)に長けている人を別途探してもいいかもしれません。

駐在員一家の帰任のタイミングで仕事がなくなるメイドやナニーが定期的にいるので、そのタイミングを狙えば、候補者はすぐに見つかるはずです。

マレーシアには産褥アマ(Confinement Nanny)という「産後の数週間から2カ月程度、お母さんと赤ちゃんの身の回りのお世話をしてくれるプロ」がいたり、産後院(Confinement Center)という産後の体のケアと子育てを手助けしてくれる施設があります。

もちろん家事専門のメイドも雇うこともできますし、産後のサポート体制は非常に充実していると言えます。

■子どもに関する手続き

日本の場合、出生届を生後14日以内に提出し、その際に必要な手続きを市役所で聞けばすべて済むようなイメージがありますが、海外出産の場合、

・当該国へ出生届
・日本への出生届および戸籍謄本への登録
(最寄りの大使館で出生日から3カ月以内に手続きしないと、日本国籍が取得できなくなります)
・パスポートの申請
・ビザの申請

という手続きが必要になり、これが終わらないと原則子どもは出国できません。

必要な手続きゆえ、何がなんでもやりますが、産後のしんどそうなときに手続きで役所まわりするのが大変そうだなぁと今からやや不安です。

■まとめ

病院・医療レベルに不安がなく、産後のサポート体制も充実していて、夫婦で妊娠から出産を一緒に体験できるという判断から、マレーシアで産むことを決意しました。

費用は日本で産むのに比べるとかさみますし、フィリピンとマレーシアの移動も疲れます。ただ、幸いフライトに関しては都度医者のOKをもらえていますし、「妊娠〜出産というかけがえのない時期を夫と過ごすことがプライスレス!」という思いで、元気に出産を迎えたいと思います。

この記事のライター

海外就職してフィリピンのベンチャー企業で働いています。1979年生まれ、千葉県出身。自称バリキャリからの33歳で無職→語学留学→34歳でフィリピン就職→35歳でインドネシアで働く日本人と交際開始→36歳で結婚し夫がインドネシ...

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