“水”にも注意!? 美髪を作る正しいシャンプーの方法
美髪になりたい方へ。まずはシャンプーの方法を見直してみませんか。美しく健康的な髪を作るには、髪の毛のみならず、地肌からのケアが欠かせません。むしろ地肌のケアこそ、とても大事です。美髪へ近づく第一歩として、シャンプーの正しいやり方をお伝えします。
■美髪を目指すなら、正しいシャンプーの方法を知ろう
前回はコラム「成分表はこう見る! 美髪を目指す人向けシャンプーの選び方」で、美髪を作るシャンプーの選び方をご紹介しました。今回は美髪を作るシャンプーの方法をお伝えします。
美髪を目指すシャンプーをする上で、まず気をつけたいのは、“頭皮”をしっかり洗うということ。予洗いも、シャンプーもすすぎも、髪の毛だけではNGです。正しい方法を知ってトラブル知らずの美しい髪を手に入れましょう!
1.ブラッシング
まずは目の粗いブラシで梳かしましょう。髪のもつれや引っかかりを取って、埃などをあらかじめ落とすことで髪に水を含ませやすくなります。
「クッションブラシ」と呼ばれる、クシ部分が樹脂、底面がゴムでできている、頭皮への刺激が優しい弾力のあるブラシがおすすめです。
2.しっかり濡らす
シャワーのお湯で頭皮からしっかり濡らしていきます。38〜40度程で塩素処理されており、金属や鉱質があまり含まれていない軟水が良いと思います。
地肌に水分が行き渡っていないと、シャンプーがなかなか泡立ちません。はじめのすすぎで髪と地肌の汚れの大半が落とせます。
しっかりすすいでもスタイリング剤が落ちにくいときは、お湯を当てて、指の腹で髪を揉みほぐして。それでも落ちない場合、シャンプーを軽く泡立てて流し、もう一度シャンプーします。
3.水分を切る
絞るようにせず、軽く押さえるようにして、余分な水分を落とします。
水分が多すぎると泡立ちにくくなるため、髪同士の摩擦が大きくなり、ダメージヘアにつながってしまいます。
4.シャンプーを取り、手のひらで軽く泡立てる
使うシャンプーの種類にもよりますが、概ね2プッシュくらいでOK!
シャンプーを泡立てずに頭皮に直接つけると、洗い残しがあって痒みの原因になったり、全体に満遍なく行き渡らせることができなくなってしまいます。
5.シャンプーの泡は頭皮から
シャンプーを泡立てたら、最も入念に洗いたい頭皮に泡をたっぷりとつけ、大きく泡立てていきます。後頭部は髪量が多く、地肌に泡が行き渡らないことがあるのでしっかりと!
洗い残した皮脂は毛穴に詰まってしまい、髪が細くなったり、毛包炎になってしまったりします。臭いや脱毛などを伴った悪影響が出ないよう、丁寧に洗い上げて。
6.頭皮全体をマッサージしながらしっかり洗う
頭皮全体にシャンプーをしっかり泡立てたら、手のひらで頭皮をつかむようにして、大きく円を描くようにマッサージしながら洗っていきます。強く擦るより、泡の弾力を生かして揉み込むイメージで!
頭皮全体の血行も良くして、いつも健康な髪が生える下地を育てましょう!
7.しっかりと完全にすすぐ
地肌にお湯をたっぷりと当てて、ぬるぬるした感覚がなくなるまで、しっかりとすすぎます。シャワーヘッドの動きに合わせてしっかり手を動かします。すすぎ残しがないよう注意してください。
■今さら聞きづらい、シャンプーの疑問を解決
そもそもシャンプーは朝、夜どちらがいいの?
よく聞かれる質問です。シャンプーはヘアケアの基本ですが、おすすめは夜です。
頭皮には太い血管が通っていないため、寝ている間に代謝が落ちると温度が下がり、昼間にかいた汗や皮脂が頭皮から落ちにくくなってしまいます。
頭皮の皮脂の多い人は臭いの原因にもなります。しかも、睡眠中は髪が伸びたり、余分な角質が生まれ変わったりする時間帯です。そもそも毛穴が詰まっていると、健康な髪の成長が妨げられてしまうことに。
2回洗った方がいい?
ヘアサロンで取り扱っているアミノ酸系のシャンプーのように、洗浄力がマイルドなタイプの場合は、二度洗いがおすすめです。
一度目は軽くスタイリング剤を落としたり埃を流したりする程度で、二度目は落ちなかった汚れをマッサージしながらしっかりと落としきります。
しかし、洗浄力の強い市販シャンプーの場合は、シャンプーの量は少なめに、なるべく一度で洗ったほうが良いでしょう。
洗浄力が強いもので皮脂を落としすぎると頭皮が乾燥し、皮脂分泌がより活発になってしまいます。
シャンプー時の水にも効果が!
水道水は塩素処理がしてあり、細菌がなくなっていますが、必ず残留塩素が存在します。残留塩素によって、髪と頭皮のたんぱく質が酸化してしまうと、髪のダメージにつながります。
塩素などを除去するタイプのシャワーヘッドを使用するのも有効です。中には、ビタミンCが含まれているタイプのシャワーヘッドもあり、肌にも良いというメリットが。
また、お湯の温度が高すぎると、髪と頭皮の油分を必要以上に取り除いてしまうため、乾燥を引き起こしてしまうことに……。温度にも注意が必要です。
毎日何気なく行っているシャンプーですが、正しく効果的なシャンプーが美髪作りへの近道。今回お伝えした正しいシャンプー、今夜から実践してみてくださいね。
美容師。表参道NORAより20201月、NORA GINZAをOPEN 同代表。各種雑誌のヘアメイクやセミナー講師も行っている。