「仕事を辞めたい」「働くのが嫌」からの専業主婦願望は恥ずかしい

「仕事を辞めたい」「働くのが嫌」からの専業主婦願望は恥ずかしい

専業主婦願望を持つ人は大きく二種類いる。家族に尽くしたい・家族のために働きたい人、仕事を辞めたい・働きたくない人。少し厳しいかもしれませんが、プロ専業主婦志願者とにわか専業主婦志願者は、まったくの別物。後者の理由で専業主婦になりたい、と願うのは、恥ずかしいことではないでしょうか。


■家族に尽くしたくて、専業主婦願望を持つ人は尊敬するけど……

その昔、私にも専業主婦になりたいと思った時期がありました。

業務の少ない仕事に就いていて、毎日ヒマすぎてあまりにも苦痛だったので、「こんなに時間の無駄遣いをするくらいなら、専業主婦になって家でゲームでもやっていたい」と。

その後、実際に専業主婦になって、毎日8時間ゲーム三昧という、時間を浪費する日々を送ってみた結果はというと――。

「こんなことを続けていて、もし夫に何かあっても社会復帰できなくなる! こんなダメ人間に価値なんて感じてもらえない!」

と怖くなり、結局今、昔以上にゴリゴリと働くことを選択しています。自分自身を振り返ってみると、ダメな専業主婦の見本のような生活をしていたと思います……。

そんなろくでもない経験をした人間から、今、「結婚して専業主婦になりたい」と思っている人――もちろん、かつての私のように邪な気持ちからの「専業主婦になりたい」発言をする人のみが対象――というのは、身の程をわきまえないまま、「私は存在しているだけで価値がある」と言っているのと同じなので、実は恥ずかしいことなのです。

「自分にどの程度の価値があると思ってるんだ!?」とツッコまれても文句は言えません。

■専業主婦願望のある人は二種類に分けられる

誤解のないように言うと、専業主婦願望のある人にも二種類います。

・心から家族のために尽くしたいと思っている人
・今の自分の仕事や環境がイヤだから、専業主婦になってラクしたいという人

私は、後者の人について、「恥ずかしい」と言っているのです。

前者の場合は、
「私は、専業主婦になるにあたって、あなたのことや、家のこと、あなたのご両親の介護まで引き受ける心づもりがあります。あなたの仕事や人生設計に支障が出ないように、あなたの将来のリスクに備えて、万全のサポート態勢を整えますが、いかがでしょうか?」
という気概で結婚に臨んでくれるでしょう。

こちらのタイプには敬意を表して、「プロ」専業主婦志願者と呼ばせていただきます。

そして、後者の場合は、
「私は、仕事をしたくないから専業主婦になりたい。旦那さんが稼いでくれるから生活にも困らないし、家事なら仕事よりもラクできそうだよね」

頭の中は、おおむねこんなところなのではないかと思います。こちらのタイプは、「にわか」専業主婦志願者と呼びましょう。

■「ラクしたい」「稼いでほしい」それって大きな勘違い

「プロ」は、そこらの保険会社よりもよほど心強く、あらゆる面でしっかりと家族を支えてくれます。安心感、安定感にあふれています。むしろこちらから、「結婚したら、どうか家庭に入ってください」とお願いしたくなるくらいの頼りがいを感じます。

それに引き換え、「にわか」のほうは、自己都合ばかりで、相手にいったい何を与えるというのでしょうか?

とくに何も価値提供する気もないのに、誰かに稼いできてもらおうと考えるということは、この人は自分のことを、「私は存在しているだけで価値がある」とでも思っているのか、と勘ぐりたくなります。

きちんと相手のことや先々のことを考えたうえで、「専業主婦になりたい」と言っているのならともかく、自分のことしか考えないでその発言をしているのなら、思い違いも甚だしいこと。

自分がどれだけの大口をたたいているのか、よく考えていただきたいものです。

■「にわか」専業主婦願望のある人へ伝えたいこと

さて、そんな「にわか」の方へアドバイスをするとすれば、

今の仕事が忙しすぎて疲れ切っているから、仕事を辞めて専業主婦になりたいという人。
それだけ有能なら他の仕事が見つかるでしょうから(今は売り手市場ですし)、早く辞めて次の仕事を探せばいいでしょう。

人間関係が原因で、会社を辞めて専業主婦になりたいという人。
結婚は一生続く人間関係です。会社とはかける時間が違いすぎます。

しかも、当人同士が揉めるのみならず、当人同士がよくても親や他の身内からのダメ出しなど、やめたいと言ってもそう簡単にやめられないというケースもあります。

あんなに物わかりのよかった彼が・両親が豹変して、とんでもない泥沼に陥る、ということだって起こりえます。

「とっととやめて、次へ!」とリセットするなら、結婚よりも会社の方が断然ラクかもしれません。現状(会社に関わる人)と未来の不確定要素(結婚・離婚に関わる人)を、冷静に天秤にかけて考えましょう。

仕事ができない・評価されないから、辞めて専業主婦になりたいという人。
それは、あなたが会社で価値提供できていなかった部分が少なからずあるのではないかと思うのですが、会社でできていなかったことが、家庭に入ればできるのでしょうか?

少なくとも、自己都合だけで専業主婦になろうとしている時点で、価値提供をするつもりはなさそうですから、家庭に入ってもあなたの働きぶりは評価されないと思います。
まずは、家庭よりも評価基準がわかりやすい仕事を、もう少し腰を据えてがんばってみてはいかがでしょう?

■このコラムは同世代の管理職の方へ捧げます

以上をもちまして、「会社の若い子が、会社を辞めて専業主婦になりたいと言い出した」問題に頭を悩ませている、私と同世代の管理職の皆さま方の憂さ晴らし(代理)とさせていただきます。

本人に言いたくても言えないことを代わりに書きましたので、これで少しでもすっきりしていただけると嬉しいです。

専業主婦願望のある若い子に悩まされている上司の皆さまは、それとなく、このコラムを本人に読ませてみるのも、ひとつの手かもしれません。

……逆ギレされて辞められてしまったら申し訳ありません(苦笑)。

この記事のライター

美容鍼灸サロンコスメティックミューズ代表/美容鍼灸師 自身のニキビ肌や毛穴の開きに劇的な美容効果をもたらした美容鍼灸に心酔し、国家資格を取得。 「外見が、内面が、美しい人になる」をメインコンセプトに、美容鍼灸サロン経営・...

関連するキーワード


専業主婦 働き方

関連する投稿


【誰でもできる、本業で社会貢献】#3 自分が支援できる社会問題の見つけ方

【誰でもできる、本業で社会貢献】#3 自分が支援できる社会問題の見つけ方

「誰でもできる、普段の仕事を通じた社会貢献」について解説する連載【誰でもできる、本業で社会貢献】第3回目では、数ある社会問題のどれを自分のミッションにしたらいいか、そのヒントを見ていきます。


育児に専念する道を選んだ女性たちが、再び就労しやすい環境作りを【佐藤あつこ】

育児に専念する道を選んだ女性たちが、再び就労しやすい環境作りを【佐藤あつこ】

子育てに専念する道を選び、一度退職したお母さんたち。これからの時代、彼女たちが、自らの希望で再び、就労の機会を得るための、自治体独自の施策推進が求められている――。自らの経験を生かして支援を進めていきたい、と佐藤あつこさんが綴ります。


お客さんには媚びない。脳外科医デザイナー流モノづくりの流儀【ジルデコchihiRo×Drまあや対談】

お客さんには媚びない。脳外科医デザイナー流モノづくりの流儀【ジルデコchihiRo×Drまあや対談】

ジャズバンド「JiLL-Decoy association」のボーカルを務めるchihiRoさんがホスト役となり、同じく「ものづくり」に携わる方を招き、ものづくり、クリエイティブをテーマに語らう本対談企画。第3回では、脳外科医/ファッションデザイナーのDrまあやさんをお招きしました。


【誰でもできる、本業で社会貢献】#2 すぐできる4つの方法

【誰でもできる、本業で社会貢献】#2 すぐできる4つの方法

「誰でもできる、普段の仕事を通じた社会貢献」について解説する連載【誰でもできる、本業で社会貢献】第2回目では、よくある悩みや疑問を元に、視点を変えて本業で社会貢献をする方法を探っていきます。


起業や独立をしなくても、自由な働き方を選ぶ方法がある

起業や独立をしなくても、自由な働き方を選ぶ方法がある

自由な働き方はどうすれば実現できるのか。「月数万円、年数万円、という小さい仕事を複数持って生活する、というのはどうですか」と提案している本を読んで思い出したことがあります。複数の仕事を持つことを、「稼げないから副業」ではなく、「スキルや経験を得るためのセカンドビジネス」と考えてみるのはいかがでしょうか。


最新の投稿


きれいな背中とお腹になる、椅子のポーズ【#3分MASAYOGA 第4回】

きれいな背中とお腹になる、椅子のポーズ【#3分MASAYOGA 第4回】

モデルでヨガインストラクターの雅也さんによるヨガ連載【#3分MASAYOGA】。毎日朝でも晩でもOK。たった3分で取り組めて、心身を解きほぐすヨガポーズをご紹介します。第4回目では背中やお腹周り、腿などを引き締めるヨガポーズ「椅子のポーズ」を取り上げます。体全体の筋肉をバランスよく使うポーズです。


不倫が周囲にバレる瞬間。実際にあった3つのエピソード

不倫が周囲にバレる瞬間。実際にあった3つのエピソード

自分たちはバレていないと思っても、思わぬきっかけで不倫中であることを周囲に気づかれる場合があります。相手に意識が向いていると、どうしても言動に不自然さが出てしまうものですが、実際に周りの人たちはどんな瞬間に不倫を確信したのでしょうか。実際のエピソードをご紹介します。


結婚生活が長くなっても、マンネリを感じる暇なんかない

結婚生活が長くなっても、マンネリを感じる暇なんかない

結婚生活が長くなるとマンネリ化する、と考える人は少なくないようです。確かに、恋人でも夫婦でも、長い付き合いになるとお互いのことがわかってきて楽な反面、それが退屈に感じられることも。でも、相手との向き合い方をちょっと変えるだけで、「マンネリだ」なんて思わずに済むかも。結婚7年目直前に起きたある出来事で気づきました。


『美しくなる判断がどんな時もできる』から美人になる術を学ぶ【積読を崩す夜 #13】

『美しくなる判断がどんな時もできる』から美人になる術を学ぶ【積読を崩す夜 #13】

【積読を崩す夜】13回目は、『美しくなる判断がどんな時もできる』をご紹介します。知っていて、実践すれば美が底上げされて、「どんなに大変な日」でも安心なテクニックの数々。「このメイクは、何でするのか」という、メイクの理由を具体的に教えてくれる、手元に置いておきたい1冊です。


食べて健康に、きれいになるレシピ集

食べて健康に、きれいになるレシピ集

スリムな人を見ると羨ましく思えますが、単に「痩せ=美」というわけでもありません。過度な痩せはかえって美から遠ざかってしまいます。健康的にダイエットしたいあなたにオススメのレシピをご紹介。


おっぱい