ハッピーなパートナーシップを築いていくために、結婚する前にできること

ハッピーなパートナーシップを築いていくために、結婚する前にできること

結婚する人が減っていき、離婚する人が増えていくこの時代に、せっかく「結婚したい」とお互いが思える相手と出会ったのなら、それは奇跡といえるかもしれません。夫婦というパートナーシップを築いて、何年経っても「この人と結婚してよかった」と思えるようになるために、結婚する前からできることは何でしょうか?


■米軍基地で行われる「プレマリッジ・セミナー」

私が夫と出会った当時、彼は横須賀基地で軍人として働いていました。彼が軍をやめることを決め、アメリカに戻るというタイミングで結婚することになったとき、「軍に結婚を認めてもらうために、このプレマリッジ・セミナーに参加しないといけないらしい。厳密には、結婚するときには自分はもう軍をやめているから強制ではないんだけど、面白そうだから行ってみない?」と言われたのがプレマリッジ・セミナーでした。

「プレ・マリッジ」つまり「結婚前」に受けるこのセミナーは、2日間の日程で基地内で行われるとのこと。聞いたことのないコンセプトでしたが、「アメリカ軍は個人の結婚にこのような形でかかわるのか」と驚きつつ、どんなことが話されるのか興味があったので、休みをとって参加することにしました。

プレマリッジ・セミナーとは?

横須賀基地でのプレマリッジ・セミナーは月に一度開催されており、私たちが出席した月にはほかに10組ほどのカップルが参加していました。男女ひとりずつのカウンセラーがファシリテーターとなり、日本語と英語それぞれで書かれたパンフレットをまず渡されます。

そこには、基本的な価値観、お金、家族関係、友人関係、コミュニケーション、性生活、政治、宗教……など、結婚するにあたってふたりが話し合っておくべき項目がリストアップされていました。

セミナーでは、一つひとつのトピックについて、カップルで話し合う時間、全体にシェアする時間、そしてカウンセラーからの「起こりやすいトラブルや対処法」などのコメントで進行します。初日の締めくくりには宿題が出されたのを覚えています。

そもそも結婚とは、それまで異なった環境や考え方で生きてきたふたりの大人が家庭を築くという、とても大きな変化を伴うものです。個人の働き方や生き方が多様化していくなかで、「好きだから」という理由で始まる結婚生活を、長い間にわたって円満に運営していくためには、やはりそれなりの準備が必要です。

このセミナーでは、お金や家族の問題など、カップルがうまくいかなくなる原因のトップを取り扱っています。多くの人の経験やリサーチを元にして、「ここは結婚する前におさえておいたほうがよいですよ」という項目についてあらかじめ話しあうことは、先人の知恵に学ぶ行為だといってもいいでしょう。プレマリッジ・セミナーは、これから始まる結婚生活の成功率を最大限に上げていくための方法なのです。

カトリック教会でも「結婚講座」が行われる

日本でも、カトリック教会で式を挙げるという場合には、事前の「結婚講座」が義務づけられているところが多いと聞きます。

結婚講座を体験した数人に話を聞いたところ、「結婚するとはどういうことか」に始まって、前述のプレマリッジ・セミナーの内容になったトピックについて話し合ったり、コミュニケーションのスキルを学んだりしたそうです。

結婚講座を受けた人々は、そのプロセスを経てお互いへの理解を深めたり、どのようなことが喧嘩の火種になり得るかということをあらかじめ知れて良かった、と言っていました。

■私たち夫婦は「結婚式のやり方」でもめた

さまざまなトピックについて話し合ううちに、私たちふたりの結婚式についての考え方が著しく違うことが明らかになってきました。彼は一応クリスチャンなので、漠然と「結婚式は教会でしょう」と思っていたのですが、当時夫の母は私がクリスチャンではないという理由で結婚に反対を表明していました。

また、高校時代にドイツに交換留学生としてホームステイしていたときに、ホストマザーから「日本人のクリスチャン人口はとても少ないのに、なぜ教会で式をする人が多いのか」と聞かれて、たしかにそれは外国人には奇妙に映るのだな……とも思っていました。

自分がいざ結婚するというときに、私が(クリスチャンでないという理由で反対されているのに)その神の前で愛を誓うという構図がどうしても受け入れられなかったため、話し合いは難航したのです。

セミナー後に受けたカップル・カウンセリング

ふたりで明け方まで話し合ってもらちが明かなかったので、セミナーが終了してからファシリテーターをしていた女性のカウンセラーに、カウンセリングをしてもらえないかと依頼しました。

カウンセラーにお互いの論点を交通整理してもらったり、建設的な助言をしてもらったりしたことがきっかけで、ふたりともが納得のいくセレモニーの形で合意することができました。

そのような形で短期間のうちに解決したことも嬉しかったのですが、それ以上に「ふたりの間で何か問題が起こって、話し合ってもうまく解決できない場合は、プロの助けを求めてもいいのだ」ということを実感した出来事でした。

■なぜプレマリッジセミナーを受けるといいのか

私は、プレマリッジ・セミナーを受けさえすれば、ふたりのこれから起こる問題をすべて解決できるとは考えていません。時間とともに人間は変わっていくものですし、結婚当初の高揚感が落ち着いて「平凡な日常」になっていく中で、結婚前には想定できなかったことも起こり得るからです。

実は、離婚が最も多いのは結婚後3~4年目という統計があります。また、カップル&ファミリー専門コーチとして、ご相談にくる方から「相手のこんなところを結婚して初めて知った」「わかっていれば結婚しなかったかも」という言葉を聞くにつけ、結婚前=プレ・マリッジの期間に、もっとパートナーシップについて深く知り、準備をすることができるのではないかと思うようになりました。

私自身の経験から、プレマリッジ・セミナーを受ける最大のメリットは「どんなことが問題になり得るのか? ふたりの間で合意できないことが起こったときにどうしたらいいか?」というシミュレーションができることではないかと思います。

すべての問題を想定できなくても、解決に導く方法やそれに対する態度について確認をとっておくだけで、結婚後最初の数年間のチャレンジに対応しやすくなるのです。

■プレマリッジ・プロジェクトを始動します

今までの経験から、私はこれから結婚しようと思っているカップルが、結婚式やハネムーンを計画する労力のほんの一部でいいので、パートナーシップについてふたりで考える時間を作ってほしいと思っています。そして、そうすることが賢い選択だという世の中にしていきたいと考えてきました。

『DRESS』では今後、プレマリッジ・セミナーでは実際にどのようなトピックが出てくるのか、それらを話し合うことがなぜ大切かということを数回に渡ってお届けしていきます。

結婚前を過ごしている多くの人に、ぜひとも一読してほしい内容となっております。愛するパートナーと末永く幸せな時間を維持するために、どうぞご覧ください。

この記事のライター

カップル&ファミリーコーチ。好きな人と結婚して、結婚した人を好きでいる方法を日夜研究中。著書「国際結婚一年生」(主婦の友社)、訳書「異性の心を上手に透視する方法」(プレジデント社)。東大卒、モントレー大学大学院卒、国連勤務を...

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