セックスレスが原因で離婚に至る3つの理由
セックスレスが原因で離婚と聞くと「そんな理由で?」と思う女性もいるかもしれませんが、実際は多くの夫婦が抱えている悩みでもあります。セックスレスの状態が長く続くと、不倫に走るといった問題も出てきますし、結婚そのものを後悔してしまうこともあります。セックスレスが離婚の原因となる理由には、どんなものがあるのでしょうか?
■どうしてセックスレスになるの?
付き合っている頃や結婚した当初は、ふたりの仲もラブラブで、セックスも頻繁にしていた。でも、結婚して何年も経つと、お互いに性欲を向ける機会が減ってきて、セックスから少しずつ遠ざかってしまう。
「最後にしたのいつだっけ?」と考えてしまうくらい、気がつけば何年も「ご無沙汰」状態。これは多くの夫婦が抱えている悩みでもあります。
セックスレスとは、病気など特別な事情がないのに、1カ月以上セックスがない状態のこと。1カ月は短い、と感じる人も多いですが、身近にいる配偶者と30日以上もセックスをしない状態が続くと、落ち着いてしまった性欲が戻ってくるのは難しくなります。
セックスを一度でも「面倒だ」と感じてしまうと、配偶者が色褪せて見えてしまい、性的な興奮を感じなくなることからセックスレスはどんどん加速していきます。
具体的にどんな理由でセックスから遠ざかってしまうのでしょうか。
妊娠や出産でセックスの機会が減り、「母親」として見てしまう
セックスレスになる原因で最も多いのが、「妻の妊娠・出産」です。妊娠中の体はデリケートになっていて、夫側がセックスをしたいと思っても、妻がそれに充分に応えることが難しい、ということがまず起こります。
また、「大きくなる妻のお腹を見ていると性欲が湧かない」など、妻の肉体の変化を受け入れることができない男性もいます。
風俗に行ったり別の女性と不倫したりする男性が増えるのはこの時期。妻では満たされない性欲を別の場所・人で解消してしまうと、妻への関心が薄れ、性欲が向かなくなるのですね。
近年は出産のときにお産に立ち会う男性も増えましたが、
「獣のように絶叫する妻に引いてしまった」
「苦しむ姿を見ていると妻が恐ろしくなった」
など、出産時の妻の様子が「トラウマ」になる男性も少なくありません。
女性にとって妊娠・出産は人生の一大事。それなのに夫側のこんな気持はとても理不尽なことだと感じますが、自分の身に起こり得ない男性にとっては未知の世界ともいえ、妻の気持ちに完全に寄り添うのは難しいことです。
出産が終わり育児が始まれば、今度は「母親」としての妻を目の当たりにすることになります。
どうしても赤ちゃんが中心の生活になり、授乳、オムツ替えなど赤ちゃんのお世話のほかに家事もこなさなければならない妻にとっては、「セックスどころではない」のが現実。夫は妻に構ってもらう時間が減り、慌ただしい毎日の中で妻に声をかけても「その気になれない」と断られてしまえば、消化不良の性欲ばかりが溜まってしまいます。
また、妻側にも、
「出産を機に性欲が薄くなった」
「夫へ関心が向きにくくなった」
などの変化が起こることがあります。
産後は体もつらく、寝不足でも赤ちゃんを優先してお世話しなければならない女性にとって、「夫とのセックスは苦痛」と感じることも多く、求められても嫌悪感が湧いてしまう、ということも。夫婦ともにセックスから一番遠ざかってしまうのが、妊娠・出産のとき。
セックスレスは、気持ちのすれ違いから始まってしまいます。
仕事で疲れているなど、セックスのタイミングが合わない
子どもがいない場合でも、例えば夫が仕事で疲れていて、妻が誘っても「今夜はちょっと……」などでセックスができない日が続くと、それがセックスレスの始まりになることがあります。誘った妻からすればショックを受けるし、恥ずかしくて二度と誘えない、ということになれば、夫側から声をかけないとセックスが再開することはありません。
ですが、夫にとっても断ってしまった罪悪感があり、それから「何となくこちらから誘うのは気が引けて」しまい、気がつけばどちらも言い出せないまま、セックスから遠のいてしまいます。夫が誘って妻に断られた場合でも、プライドを傷つけられたと感じると、男性はもう自分からは言い出せなくなるでしょう。
子どもがいる場合と違い、環境は変わらないのにセックスだけ生活から抜け落ちる状態になると、「愛情を確かめる」大きな機会を失ってしまいます。以前は自然と抱き合えていたのに、何度かのつまづきでセックスそのものに敏感になってしまい、それを口に出せないままお互いが誘うのを避けるようになる。
すると、次第にスキンシップも減り、最終的に心が離れていきます。セックスのタイミングが合わないことは、ふたたび気持ちを向き合わせることが難しくなる要因になります。
肉体的な理由以外でも性欲は減退する
年齢を重ねていけば、そもそもの性欲が減退する、ということもあります。
歳を取れば体力も衰えてきて、昔のような激しいセックスが億劫になると、どうしてもわざわざ配偶者を誘ってまでする機会は減ってきます。
セックスより仕事や子育ての方に先に体力を奪われてしまい、セックスがしたくても動く力が残っていない状態になると、相手の誘いを断ることにもなり、仲が悪化していくことにもつながります。
また、仕事のことで大きな悩みがあったり、生活面で問題を抱えていたりすると、精神的に落ちこんでいるのでセックスしようという気が起きないことも。
片方がそのような状態だとセックスの話そのものができない、持ち出せないことになり、ふたりの間でセックスの話題が出なくなります。
話題にしないことが当然になってしまうと、問題が解決しても改めてセックスへ関心を向けることがお互いに難しくなり、結果的にセックスレスへ進んでしまいます。
■セックスレスが離婚の原因になる3つの理由
セックスレスが続くことの一番の問題は、
「スキンシップがなくなることで愛情が薄れていく」
というものです。
夫婦関係は、お互いにしっかり愛情を向けてこそ幸せな時間続いていくもの。
セックスレスは、その確認ができるキスやハグなどの触れ合いもふたりから奪います。
スキンシップのない状態が続くと、言葉以外で愛情を確かめ合う機会がなくなり、そのため「愛したい」「愛されたい」という人間の基本的な欲求が満たされません。
それが婚姻関係の破たん、離婚へとつながるのです。
セックスレスが離婚の原因となる理由について見てみましょう。
1.不倫に走る可能性が高い
性欲の欲求不満、愛情の飢えは、配偶者で満たされないなら、ほかの人で満足しようとする気持ちがはたらきます。
離婚までは考えていないけれど、ほかに愛情を確かめあえる人がほしい。そんな思いから、不倫に走ることになります。
夫婦にはお互いに貞操を守る義務があり、不倫はそれに違反する「不貞行為」にあたります。
なので、「配偶者の不倫」は離婚の原因になることが民法で認められており、不倫がバレた場合に、離婚してほしいと言われると、多くの場合拒むことができません。
ですが、「不倫の原因がそもそも夫婦間のセックスレスにある」場合は、理由なくセックスを拒んだ側が夫婦関係を破たんさせる原因を作ったとなる場合が多く、慰謝料の請求などは難しくなります。
いずれにせよ、セックスレスから不倫へ走ることは、そのまま離婚まで進んでしまう可能性も高くなるのが現実です。
2.夫婦間の信頼関係が築けない
セックスとは、本来デリケートなものです。恋人であれ夫婦であれ、セックスは一番ストレートな愛情表現であり、関係の基本を作るということもできます。
ふたりの間に触れ合いがない状態を悩む時間が続くと、「どうして結婚してしまったんだろう」と結婚そのものを後悔することになる人もいるでしょう。
中には、「新婚当初からセックスの頻度が少なかった」状態であったのが、年月を経るにつれ、さらに回数が減っていき、しまいには手すらつながなくなる、というスキンシップがまったくない状態になって離婚を考えるケースもあります。
「セックスがなくても、愛情があれば結婚生活は続けられる」と考える人もいますが、多くの場合愛情はスキンシップの多さに比例するものです。
ふたりが共に、「セックスがなくてもいいよね」としっかり納得できている場合なら、問題ありません。ですが、セックスなどのスキンシップでお互いの愛情を確かめ、信頼関係を築いていきたいと思うのは夫婦として当然のことであり、それができないとなると、「何のために夫婦でいるのか」という問題を抱えてしまいます。
セックスレスから生まれる「信頼関係の崩壊」は、十分な離婚の理由になり得ます。
3.子どもが作れないなどの問題
結婚して夫婦になれば、子どもがほしいと思う人も多いでしょう。
ですが、こちらはほしくても相手が同じ気持ちでない場合は、そのことで衝突を繰り返すことになれば、セックスレスからの離婚という選択も出てきます。
「子どもはまだほしくない」
「子作りのためのセックスは嫌だ」
など、「セックス=子どもを作るため」という式をどちらかが持ってしまうと、セックスそのものが苦痛になってしまいます。
女性には出産のリミットがあります。早く産みたいのに夫が協力的でない、セックスの話をすると不機嫌になるなどから、次第にセックスの回数が減っていくと、妻の方には大きな不満が残ります。
結果、「セックスレスで子どものいない人生を過ごすくらいなら、離婚した方がマシだ」と結婚そのものを止めてしまう結論になり、配偶者に離婚を申し出ます。
セックスレスは、子どもという新しい家族の問題にも影響を及ぼし、そこから夫婦関係が破たんする結果につながることもあります。すでに子どもがいて、もう作る必要はない状態でのセックスレスも同じように深刻です。
「子作り」という意識から解放されている状態なのにスキンシップを楽しめないと、本当に「子どもを作るためだけのセックスだったのか」と悩むようになります。セックスは、お互いへの愛情を分かち合う行為です。
子どもができたことで「行為も終了」になってしまうと、「親」である前に、「夫婦」としての自分たちの絆を感じられない、という寂しさが募ります。
その状態を我慢し続けると、「子どもが成人したので離婚」「どちらかが定年を迎えたので離婚」など、いわゆる「熟年離婚」に至る可能性もあります。
■幸せな結婚生活を続けるためにはスキンシップを軽視しないこと
何年も何十年も、幸せな結婚生活を続けている夫婦の多くは、ふたりの間でスキンシップを大事にしている傾向があります。
愛情を伝え合うことを忘れない姿勢が良い信頼関係を築き、また家族の繁栄にもつながるのですね。
「セックスがあれば良い」というものではありませんが、スキンシップのない夫婦にはいろいろな問題が起こる可能性があります。
結婚そのものを後悔しないためにも、セックスレスになってしまった場合は、夫婦が愛情を持って真剣に向き合い、解決することが必要といえるでしょう。
※ この記事は2017年5月19日に公開したものを加筆修正して再掲載したものです。
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