1. DRESS [ドレス]トップ
  2. ライフスタイル
  3. チェコでの田舎暮らし。日本にはない私の好きな3つのモノ

チェコでの田舎暮らし。日本にはない私の好きな3つのモノ

チェコの片田舎で暮らしだして5年ほど経ちますが、日々の暮らしの中で「これは好きだな」と思うことがあります。おしゃれな建物も便利なコンビニもない場所だけれど、私の心を元気にしてくれる……そんなお気に入りを3つご紹介します。

チェコでの田舎暮らし。日本にはない私の好きな3つのモノ

プラハというと「おっ!」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

「百塔の街」との異名を持つチェコの首都プラハ。世界で最も美しい都市の一つともいわれていますが、私が暮らしているのはそんなチェコの片田舎。

おしゃれな建物や便利なコンビニなどはない片田舎ではありますが、その暮らしの中で「これは素敵だな」と思うことがあります。

今回はそんな私のお気に入りをご紹介します。海外の田舎での暮らしに少しでも興味を持っていただければ嬉しいです。

1.暮らしの中に息づく音楽文化

私がチェコで最初に来たのが、夫の出身地であるこの町です。正直、いろいろな意味で衝撃でした(笑)。

とくにこの町の最大の特徴は、根強い伝統文化。伝統的な民族衣装に身をまとい、民族舞踏や民族音楽を、子供からお年寄りまで元気に楽しみます。歌ったり、踊ったり、飲んだり……その光景はあまり日本では見ることのできないものだと思います。

チェコでの子供たちは、小学校の授業のあとに初等芸術学校に通っている子が多く、幼い頃から音楽と触れ合っていきます。「チェコ人といえば音楽家だ」ということわざがあるくらい、音楽や踊りが暮らしと密接に関係していくのです。

私がチェコを訪れたときも、一番始めに衝撃を受けたのがこの音楽文化だったため、その後の人生においても色濃く影響を受けてしまいました。もちろん、もともと民族音楽などは好きだったのですが、とても高いレベルで身近に携わることができるため、もう離れることができません。

中でも民族衣装。これは地域によって柄や色など違うのですが、チェコの中でもここの民族衣装は一番美しいといわれています。

基本的にはお店などでは売られておらず、家族代々受け継がれてきたり、人から譲っていただいたりしなければ手に入れることができません。

我が家の長女も民族音楽と舞踊のグループに入っていますが、サイズの合う衣装を見つけるのに苦労しました。やっと手に入れた衣装は、100年ほど前にすべて手作業で作られたものです。

これから夏場にかけて、この辺りでは各地でフォークロアフェスが始まります。首都部ではない片田舎ですが、世界各国から旅行者が来るような大規模なフェスです。

今後、機会があれば順を追って、ご紹介していきたいと思います。

2.自然豊かな憩いの場でリラックス

芝生をちょっと拝借して……ゴロリ。

お気に入りナンバー2は、町の公園。

まだ子供がいない頃から大好きなスポットでした。お気に入りの本を片手に持ち、おやつと共にゆったりとした時を過ごす。鳥のさえずりを聞きながら、なんとも贅沢な時間です。

この町の大きな公園には、たくさんの種類の植物が。クルミはその場で殻を割って食べることができますし、天気の良い日は、ブランケットを芝生の上に広げ、広々と使わせてもらうことができます。アウトドア派ではない私ですが、自然の恩恵を受けている感覚に包まれているようです。

それから、一番のお気に入りは、リスが木から木へ移動しているのをときどき見られること。リスの姿を見つけると、つい子供のようにはしゃいでしまいます。

今ではそうないですが、最初の頃は、慣れないチェコ語で注文したり、チップをいくら払えばいいのか悩んだり、珍し顔でジロジロと見られたりと頭を悩ませることもありました。

そんなことを気にしなければならないお店よりも、外の方がうんと楽しめたのです。私の心をリラックスさせてくれたのがこの公園でした。

日本の公園とそんなに違いはないのですが、生えているものは食べてもいいんです(笑)。

子供用の遊び場もあります。木でできた遊具が多いです。

3.国民に親しまれているプラムのお酒

ビールが有名なチェコですが、私が好きなのはスリボビッツといわれるプラムの蒸留酒。

チェコでは、ビールのひとり当たりの年間消費量が世界一とまでいわれていますが、このスリボビッツも常備薬のように毎日1杯飲んでいる、という人がいるほど親しまれています。

自家製が多く、市販のものとは比べ物にならないほど美味しいです。スリボビッツのアルコール濃度は50度ほど。焼酎が20〜25度程度とすると、濃度高めのなかなかクセのあるお酒ではありますが、寒い国ならではとつい納得してしまいます。

冬場や野外の冷え込むイベントなどでも、度々上着のポケットから登場し、体を一気に温めてくれます。飲み方はよく冷やしたスリボビッツを小さなショットグラスで、グッと一気に飲む込む、という男前な感じです。私が初めて飲んだときには、食道が焼けるかと思いました。

■そして、チェコでの暮らしはつづく……

以上3つが、私のお気に入りのものです。

チェコに来なければ出会えなかったものや、時の過ごし方や感じ方など、良いことも悪いことも日々感じ取って、過ごしています。

次回は、そんなチェコで開催される5月祭のレポートをお届けします。

Macelova

ヨーロッパはチェコの片田舎で、三姉妹の母親業の傍らネイルアーティスト、ライターとして活動中。1978年生まれ。 美容専門学校ネイル講師、プライベートネイルスクール&サロン主宰を経て、2011年夫の故郷チェコへ移住。

関連するキーワード

関連記事

Latest Article